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「感謝」の心はどう育てる?

ありがとうを言うことは大事だと教わったけれど

子供の頃に「ありがとう」を言うことは大事だと教わりました。僕は、奥手で大人しい性格だったので、なかなかありがとうが言えませんでした。そんな僕を見兼ねて、母は「ほら、早くお礼を言いなさい!」と、急かすように言っていました。でも、ただそれだけでした。

ありがとうを言うことは大切なこと。本当にそれで終わりだったんです。周りの大人たちも同じでした。それがどうして大切なのかは教えてくれませんでした。

僕は単純に形式のようなものだとしか理解していませんでした。

別に言おうが言うまいがどちらでも良かったんです。ただ、大事だと言われていたから言う。そんな感覚だったと思います。

大人になるに従って、ありがとうにも色んな種類があることを知りました。もちろん感謝の気持ちを伝える為の「ありがとう」なのですが、それに対する思いも考え方も様々でした。僕のように形だけの「ありがとう」もあれば、自分を良い人間に見せようといった見せかけだけの「ありがとう」もありました。

そんな時に、会社でいじめられたことがありました。それはとても酷いもので、僕は希望を失い人生に大きな暗い影をもたらすものでした。それをある人が救ってくれたのです。自分の立場を顧みずに僕に手を差し伸べてくれたんです。あの方がいたからこそ今の僕がいると言っても過言ではありません。感謝しきれてもしきれないとその時に感じました。

その時ばかりは心からありがとうが言えた気がしました。そして、その人に恩を返したいと思うようになりました。自分に出来ることなんかわずかだったかもしれませんが、当時の僕は精一杯に返していこうとしていました。また、その人の為に立派にならないといけないとも思えました。

この時に、これが本当の感謝の気持ちなんだと知ることが出来たと思いました。

自分が心から感謝するこちが出来た時に、自然に湧いてきた気持ちを知ることで、「ありがとう」を言うことの大切さを知ることが出来るものだと言うことではないかと思います。

だとするのなら、感謝の気持ちを誰かに伝えたいと考えるになら、僕がして頂いたように、自分を顧みずに手を差し伸べることではないかと思うのです。

感謝の気持ちの育み方

同じようなもので「いただきます。」という言葉がありました。これも子供の頃に大切だと教えて貰っていたのですが、僕にとってはただの号令に過ぎないというものでした。

ですが、今となってはひとりで食事をする時も、きちんと「いただきます。」と、言えているんです。

「いただきます」というのは「命をいただきます」という意味です。これを知ったのは、大人になってからだと思います。僕らは本来、生命維持の為にたくさんの命に支えらえているです。当たり前のように食事をして当たり前のように1日を過ごしているのです。

そう思うと感謝の気持ちがなかったことに恥ずかしい気持ちにはなりましたが、その時だけだったような気がします。何処か現実味のない感じでした。

それが大きく変わったのは、自分が親となって、家族の食事を用意することを経験してからでした。会社では自分の持っている全ての力を使い果たして帰宅する。心身共にぐったりです。すぐにでも休みたい時もあります。でも、バタバタと買い物して帰るのですが、何もその日の夕食の分だけだとは限りません。明日の朝食や休日ならお昼の分まで考える。好きな物だけではいけないと栄養のバランスも考えながら、それと、お財布にも相談しながら、時間に追われながらも買い物を済ませないといけません。帰宅してゆっくりする間もなく夕食を用意する。やっとの思いで食卓に食事を用意することが出来ました。

かつて僕の両親も共働きをしていた頃がありました。きっと、同じ状況に追い込めれていたのだと想像することが出来ます。その思いや行動を感じ取ることが出来た時に、感謝の気持ちが大きくなったのが実感出来ました。両親が命を削ってまでも用意してくれた食事だと知ったことで感謝する気持ちは大きくなったのです。

また、僕は飲食店に長年勤めていたので、よく分かるんです。もちろん全てだとは言えないのですが、僕が知る限りでは、みなさん本当に必死なのです。勤務時間は当然のように長くなっています。仕入れから調理方法まで、接客の仕方など、こだわっているところばかりです。みんなどうお客様に足を運んでもらい、喜んでもらうことを考えて努力しているのです。確かに、それは生きていく為ではあるのですが、決してそれだけではないことを見てきたんです。そのことを知っているからこそ、食事に行った時に、出てきた料理や素晴らしいサービスを受けたときに感動し感謝することが出来るようになったのです。

つまり、相手の思いに触れて知ることこそ、感謝の気持ちをより大きくすることが出来るものだということではないでしょうか。

本を読んだ時であっても、作家さんの思いをインタビューや雑誌で読んで知っていたとすると、言葉ひとつひとつがより心に刺さり、読み終わるころには、感謝の気持ちが芽生えているものです。

今日も、誰かの思いを知ったとき、心が温かく感じたら、それは感謝の気持ちが育まれているのです。先ずは身近な人の思いを知ってみてはいかがでしょうか。

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最後まで読んで頂きありがとうございます。
今日も自分をご機嫌に。
メルシー

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