見出し画像

自分を受け入れる「心を磨くことで」

心の美しさとは

心が美しいとは、どういうことなのかを考えたことがあります。性格なのか、その人が持っている愛なのか、純粋さなのか。複雑に考えることは出来るかもしれません。しかし、単純に考えて僕は「優しさ」だと捉えて考えています。だから、誰もが美しい心は持っているものだと思うのです。

優しくあることは、とても大切なことなのに、そんなに評価はされないものです。確かに、社会や世間の評価は、表面的でしかありません。むしろ、あなたが成功しないのは、優しすぎるからではないかと言われるくらいです。

この言葉は、僕が実際に言われてたことです。時には、厳しくしないと自分の道を貫いていけないという意味なのではないかと捉えています。

しかし、僕は知っています。本来持っている優しさの心を抑え込み、自分にも人にも厳しくしたり、時には良くないことだと知っていても、自分の信念を貫くためにやってきた人の結末を。何人も見てきましたから。


人生に必要なこと

昔の料理の世界では、よく見る光景でした。上司とも言える先輩が、後輩を指導の下、暴力を振るうこと。僕は下積みが長かったものですから。毎日、暴力を受けていました。両手いっぱい広げても届かないような、大きな木べらで叩かれた時には、病院に何度も通いました。みんなそうたって耐えながら、成長していくものだと学びました。

そんな僕に、後輩が出来たときは、分からない奴は叩いてしまえと言われました。しかし、僕は自分と同じような思いはさせてはいけないと、後輩に一切暴力をふるうことはしなかったのです。それを見ていた先輩は、苛立ち僕に、また暴力を振るうのでした。

そうした先輩は、どうなったかと言うと、誰もどうなったのかは知り得ません。自立してお店を出しても、すぐに潰れてしまったり。逃げ出すようにお店を辞めてしまったり様々でした。

こういったことを批判することではなく、このことから僕が何を学び、何を伝えたいのかというと、人に優しくすることが出来ない分、自分の心も同じだけ蝕んでいくことになるということ。心を闇に支配されてしまっては、不安や不満が充満した世界で生きることになり、その結果、自分の描いた未来はどんどん離れていく。そして、闇で覆われた心では、幸せは間違いなく感じられないものだということです。

このことから、僕らには心を磨くことが必要だと言えるのです。優しさを身に付けていくことが必要なのです。それは、表面的にも内面的にも。

ここでの表面的が意味するものは、自分以外に優しくあること。内面的は自分自身に優しくあることなのです。この優しさは、自分自身に希望を与えて、前を向かせてくれるものになるのですから。僕らが人に惹かれるのは、この優しさの部分ではないでしょうか。どんなに表面的な部分に惹かれても、それは、特別な存在という意味にはなれません。自分も自分以外にも優しくすることで、特別な存在だと認識することが出来るのです。それは、幸せを感じられることを意味するものになるものだと言えます。

自分が特別な存在に思えたら、どんな自分も受け入れることが出来る。それによって、何気ないこと。むしろ何もしなくても自分を好きでいられること。これは、幸せは手にするものでなく、気付くことという定義に非常に似ています。つまり、幸せを感じるために、自分や自分以外に優しくあるということ。その為には、心を磨くことが大事だと言えるのです。


心の磨きかた

心を磨くということは、心が錆びつかないように心を動かすことが必要なのです。心が動くことで、様々なことに対して、心が何かを感じられるようになり、多くのことに感情を持つことができます。それが、優しさに繋がるからです。感情が豊かになることで、多くの人の思いに気付き、共感することが出来るのです。

だから、映画を観ること。綺麗な景色を見ること。自然から聞こえてくる音を楽しむこと。料理の香りを楽しむこと。ぬくもりを感じること。五感を刺激することで、心を動かすことが出来るのです。

そして、僕が最も大事だと思えることがあります。それは、良い言葉に触れること。優しさは言葉になって、特に表現れるものだからです。だから、良い言葉に触れることで、自分の中にある優しさの心を直に刺激することができるのです。

そして、良い言葉にもっとも触れることが出来るのが、読書なのです。僕自身、今年の初めから、こうして毎日文章を書いているのですが、ほんの少しだけ見えてきたことがあります。書く文章には、嘘が付けないことです。自分の想いや思考が、ありのまま表現されていきます。少しでも自分を良く見せようとするなら、たちまち文脈や内容、表現が乱れてしまいます。ありのままに文章になっているのです。だから、本を読むことは、作者の心に直に触れることが出来て、優しさを磨くことができるのものなのです。

表面的な磨きをかけることは、確かに人生を豊かにすることが出来ます。しかし、それは表面的でしかありません。お金持ちだから、地位があるからといって、必ずしもその方が幸せを感じられているわけでないということが証明されています。

心や精神、魂といった内面的な部分を満たすことが、人生を幸せに生きるのに大切なことなのです。その為には、優しくあることです。


最後まで読んでいただきありがとうございます。
メルシー


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?