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自家製みそづくり!大豆サポニンはどうなるの?

大寒が過ぎてみそ仕込みの頃。
みそはどこでも購入できますが、あえて手間ひまかけて作ること3年目になりました。面倒なことをすることで、生きるための技術を再確認しました。そして「手前みそ」ですが、本当に美味しいのです。

自家製みそのレシピ
 乾燥大豆2.2㎏(水につけると2.5倍重量)
 米麹2.5㎏
 塩900g
 種みそ500g(前年のみそ)
 蓋塩800g(重石用)

材料合計6.1㎏で8.7㎏のみそができあがります。
塩分濃度は10.3%で、市販の12.4%よりも薄味の仕上がりです。

① 前日の準備
みそを仕込む前日に大豆を洗い、大豆の3~4倍以上の水に入れて一晩
(約12時間)浸す。大豆は給水すると約2.5倍の重量になる。

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② 大豆を煮る
鍋に大豆と大豆の2倍の量の新しい水を入れて3~5時間煮る。途中湯を足しながらアクを取り除き、柔らかくなるまで煮る。
③ アクを取り除く
アクがしっかり取れたら、大豆が親指と小指で軽くつぶせるくらいに柔らかいか確認をする。柔らかければつぶれ安いので、皮が入っていても大大丈夫。なお、アクをきれいに取り除くことで、大豆の味と香りが良くなります。

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④ 大豆をつぶす
熱いうちにざるに開け煮汁を切る。大豆は消毒したボールに入れ、マッシャーなどでペースト状につぶす。フードプロセッサーを使用する場合は、数回に分け、大豆のゆで汁を少量入れてつぶす。

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⑤ 容器の消毒
熟成させる容器(ホーローでもプラスチックでも可)を、アルコール(ホワイトリカーで可)で消毒をする。
⑥ 米麹と塩の準備
ボールに、米麹と塩を入れ、麹をつぶさないように混ぜておく。乾燥麹を使う場合は、製品の使用説明書に従ってゆで汁で戻してから使う。
⑦ 大豆と麹を混ぜ合わせる
つぶした大豆・米麹・塩・種みそを加えて、硬さが小指がスーッと入るくらいになるまで混ぜておく。

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⑧ 容器につめる
おにぎり大のみそ球を作り、容器に詰めてにぎりこぶしで押して空気を抜く。

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⑨ 塩蓋で重石をする
容器の内側とふちをアルコールできれいに拭き、表面をラップで覆う。重石は、ビニール袋に入れた塩で均等に重さがかかるように平に置く。
⑩ 保管する
容器に蓋をし、新聞紙などで封をして、直射日光のあたらない涼しい場所に置く。人が生活する住宅でも大丈夫。
熟成期間は6ケ月から1年後が美味しいでしょう。途中開けなくても可。

これは昨年仕上がったみその画像ですが、表面のカビを取り除き、少量ずつ袋に入れて保存し使用します。

IMG_5110完成

大豆サポニンの話
大豆を茹でたときの泡には大豆成分のひとつサポニンが含まれ、サポニンは渋味、苦味、えぐみの成分です。茹でたときにあまりにもたくさん泡が出るので、洗剤が入ってしまったのかと勘違いしたくらいです。

サポニンは豆類に多く、乾燥豆100gに3g~6g含まれています。特に大豆には多く含まれていて、大量の泡が噴き出てきます。
泡立つ理由は、糖部分は親水性が非糖部分は疎水性と、ひとつの分子内に異なった性質が共存することで、わずかな界面活性作用を示すのだそうです。
江戸の頃、豆の粉を水で攪拌し泡立てて洗剤として使用していたと言われています。これをシャボン(石鹸の事)と呼んでいたので、サポニンの語源はシャボンから来たとの話もあります。

栄養的には、サポニンによるコレステロール、過酸化脂質の低下作用等がありますが、人についての有効性に関しては引き続き研究されています。体に良いのなら・・・とサポニン入り大豆のゆで汁を飲んでみました。とろんと甘く、苦く、渋く・・・そのままでは美味しくなかったです。

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大豆からサポニンを丸ごと食べるには、蒸し大豆(市販されています)を食べるのが良いと考えます。


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