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【ヒビビビミリ】 #2 雑記「ウィスキー」 雑記 「ポスト丁寧な暮らしと枕」 - ツキサノ

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更新情報



MEME SERVICE (ミームサービス)』がPodcastにて配信しているラジオプログラムから、私が担当している水曜日の番組『ウルスパ!ULTRA SUPER RADIO(以下、ウルスパ)』と、カルチャープログラム『MEMEデリバリー』が更新されています。

今週のウルスパでは、「異世界の誕生日プレゼントってどんなの?」をテーマに、妄想を超えた嘘トークを繰り広げております。

今話題の謎のバズりアイテム「。魚、(マルピチチョン)」とは一体何なのか?本編でその正体が明らかになります。


また『MEMEデリバリー』 では、先週配信した「現代のオタクとモラトリアム   - ネガティブ編 -」に引き続き、今週は「ポジティブ編」をお送りしています。

是非お聴きください。

尚、ラジオメールも募集しておりますので、以下に添付されたメールフォームからお気軽にラジオメールをお送りください。




雑記 「ウィスキー」


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テン年代の国内音楽史において指折りの大名盤『平成』も記憶に新しいミュージシャン 折坂悠太が、CMソングとしても馴染み深い『ウィスキーが、お好きでしょ』のカヴァーシングルをリリースした。

シングルリリースに先駆け、この楽曲を起用した「サントリー角瓶」のCMが4月5日から既に放送されているそう。



何か変に公式サイトとかのリンクを丁寧に添付してしまったせいで、スポンサーにサントリーがいるメディアみたいになってしまった。

わざわざ付け加えるまでもなく、これを読んでいる方々は重々承知の事だとは思うのだけれど、そんな訳がない。

むしろ、私から「スポンサーになってください!何でもやります!靴も舐めます!」と声を大にして言いたいくらい。

もしも、そんな話を頂けるようなら、革靴に目掛けて、口に含んだウィスキーを霧状に吹きかけ、ペロッペロと舐め磨かせて頂く。

サントリーの偉い人が「いや、もうジャムフィルムのアレじゃん!ジャムフィルムのアレじゃん!」となるまでは舐めるのをやめない。

とは言っても、現実はそんなに甘くない。

ウィスキーと同じように現実は苦いし、きっと革靴も苦いので、そろそろ本題に移ろうと思う。

私が何を伝えたいのか。それは...


ジャケットの中央に堂々と配置されている「古より伝わる伝説のアーティファクト」みたいなものは一体何なの?である。


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マジで何なのコレ...。


骨董品や芸術の知識が全く無いので、感性が終わっている私には、どう頑張っても「古代文明の遺跡で発見された尿瓶」にしか見えない。

逆に皆には何に見えてるの?

呪具古代尿瓶以外の可能性なんてある?


見てご覧の通り、こんな品性のかけらもない男がこの世に存在してしまっている訳だから、普通教育の中で学ぶ教科としての「美術」の中に、「ディグる術」に繋がるヒントみたいな項目を増やした方がいいと思う。

このままだと、芸術鑑賞の際に若者たちから出てくる感想が「面白語感ワード」と「下ネタ」のみという悲惨な未来になりかねない。

少なからず、音楽に関しては、美術と比較すると、人の営みと密接な芸術分野だと思うので、日常生活の中で自ずと「私なりのディグり方」や「私の好みの傾向」みたいな感覚的なものを見出していけると思うのだけれど、美術の理解を深めるに至っては、どうしても学問的な「知識」や「教養」が必要になってくる。

そうなると、やはり普通教育の中で美術への興味が潰えてしまうのは勿体ないような気がする。

私も「学生時代の教科としての美術」から先のステージへと興味を移行できなかった人間なので、あの時に「美術分野のhow to」を身につける事が出来ていれば、折坂悠太の「尿瓶みたいな何か」の正体を突き止める事が出来たのかもしれないし、分からないにしてももっとまともな単語が出てくるはずだ。

突き止めたい気持ちはあるのに、突き止める術を知らないというのは、あまりにも悲しい結末だ。


このやるせ無い気持ちはどこにぶつければいいのだろう........................。

誰かこの気持ちの代弁者はいないのだろうか.........................。


(ハ~レ♪ハ~レ♪ハ~レ~イイェ~イイェ~イ♪)


まさか、この歌声は!!!!!!!!!!!


(ハ~レ♪ハ~レ♪ハ~レ~イイェ~イイェ~イ♪)


まさか!!!!!!


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この世の「何なんだコレ」の絶対的な代弁者!!


藤井風さんが高速でこちらに向かってきている!!


藤井風さんならこの難解なミステリーの正解を導き出せるかもしれない。

という訳で早速聞いてみようと思う。


ー 折坂悠太のカバーシングル『ウィスキーが、お好きでしょ』は聞かれましたか?

ナンナン (めっちゃ聴いてる)

ー ジャケット中央に配置された謎の物体の正体について考察が行われているのですが、藤井風さんはこの物体について何かご存知でしょうか?

ナン〜(え〜とね〜)

ー はい。

ナンナン(全然知らない)

ー やはりそうでしたか。

ナンナン!(個人的には、古代文明の尿瓶だと思う)

ー 私も風さんと全くの同意見です。今のお気持ちを教えて頂いてもよろしいでしょうか?

!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

ー どうかされましt...え?何か膨張してきてません?気のせいかな?

10...9...8...7...6...5... 

ー いや、やっぱり膨張してきてるって!そんな事ある?もしかして体内の「何なん」が本体の処理能力を上回って暴走してきてる?ヤバイ!!皆逃げろ!!


4...3...2...1...カチッ


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........それ(爆発)は何なん。


※本記事には、当該人物に対する誹謗中傷の意図はございません。気分を害されました閲覧者の方には深くお詫び申し上げます。



雑記 「ポスト丁寧な暮らしと枕」

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気づけば四月も半ば。

花粉症の症状に四苦八苦しながらも、丸みを帯びたような柔らかな日差しと、思い切れば半袖でも過ごせるような気温に絆されて、何となくぼんやりとした毎日を送っている。

今日もカネコアヤノの新譜に合わせて指先でリズムを取っている内に就業時間を迎えていた。


勿論、終わらせなくてはならない仕事のあれこれは、極力、その日の内に終わらせているのだけれど、その過程に視点を移すと、能動的に仕事に取り組んでいると言うよりも、無意識下でキーボードを叩いていると言った方が正しい。

最近、「今日も仕事を頑張ったなあ」とビールを喉に流し込むようなサラリーマンや労働者の感慨みたいなものに浸る機会が少なくなった。

その事実に少しの寂しさを感じつつも、決して悪いことでも無いように思う今日この頃だ。

冒頭でも触れた通り、私は花粉症持ちなので、去年までは春という季節にあまり良い印象を覚えた事がなかったのだけれど、今年は不思議と春の雰囲気がやけに性に合っているように感じる。

この一年の間で、自分自身にどのような心境の変化があったのかは明確には分からないが、生活の中に"ゆとり"が生まれたことが、最も大きく関係しているような気がする。

厳密には、春という季節にどことなく漂う「サボってもいいんだよ」的なスローライフな雰囲気に、何も考えず身を任せる事ができる"精神的なゆとり"とでも言うべきか。

大概の人には大した事は無いのかもしれないけれど、以前までの向こう水に生き急いでいた私には、決して選ぶ事ができない選択肢だった思う。


それは何も春の過ごし方に留まった話ではなく、今の私の生活にも言えることだ。

少なからず、二年前の私からすれば、当たり前のように身を置くこの生活すらも、想像もつかないのでは無いだろうか。

精神と肉体を限りなく追い込み、借金と浪費、アルコールと不健全さによって形成された、まさしく"ギリギリでいつも生きていたい"リアルフェイトな日々に、ある種の快感すら感じていたあの日の私。

マゾヒスティックでアブノーマルな暮らしは一変して、私は今、ノーマル直線上で自分なりにアレンジされた『ポスト丁寧な暮らし』の只中にいる。

"丁寧な暮らし"に関して書き出すとキリがないので、去年個人のnoteアカウントに投稿した雑記集を添付することで割愛させていただく。



兎にも角にも、2021年4月現在の私は、浪費癖も借金も無くなり(今も時々高額なものを買っちゃうこともあるけどヴァイナル・書籍・機材に限る)、ミニマルとまでは行かなくとも自分の生活の中に落とし込めるものかどうかの取捨選択に重きを置いた生活を送るようになった。

別に、部屋の中で、手の届く範囲に無印良品の商品が無くとも、起き抜けに白湯ではなく煙草を吸っていようとも関係ない。

それぞれ自分なりの「ゆとりが生まれる生活」を見つけていけば良い。

丁寧な暮らしの本質は、「自分にとって必要なものに愛着を持ち、必要のないものを手放すこと」と「その生活に居心地の良さを感じるかどうか」なのだと思う。


ここまでが前置きというとんでもなく長ったらしい記事にはなっているが、そんな”ポスト丁寧な暮らし”を送る中で最近気づいたことがある。部屋に物が溢れかえっていた頃には決して気づくことが出来なかったこと。

それは

寝具の汗染み】と【臭い】である。


※ウィスキーの次は、ファブリースのPRみたいな導入になっているのは、悪しからず。


汚れの目立たない白以外の枕カバーを使用している方は、もしかすると自分には縁の無い話だと思うかもしれない。少なからず、私も現在の住居に引っ越すまでは、山口百恵も思わず振り返るほど真っ赤な枕カバーを使用していたので、汗染みを気にしたことなど無かったし、枕カバーを洗濯するのもせいぜい月に一度くらいのペースだった。

しかし、引っ越しついでに、ベッドシーツや枕を真っ白なものへと新調してから二週間ほどが経った頃、私はふと枕に目を向けて驚愕した。

滅茶苦茶に黄ばんでいる。

それも「まあ、こんなもんでしょ」のレベルではなく、"バター多めのポップコーン"のような色へと変色しているのだ。

松岡修造の台詞が脳裏に浮かぶ。

人は寝ている間に600ミリリットルの汗をかくんだ!

今まで見えていなかった汚さが可視化された瞬間。私はそこで「自分が眠っている間に分泌している汗や涎のヤバさ」を目の当たりにした。

あまりにその時に見た光景が衝撃的で、潔癖でも何でもない私がその出来事を境に枕カバーとベッドシーツを最低でも二日に一回は、洗濯するようになった。

しかし、悲劇はまだ続く。


つい先週の出来事だ。

アラームが鳴り、手探りで付近からiPhoneを探し当て、アラームを解除すると画面上には「7:30」と表示されている。基本的に寝起きが良い私は、いつもならすぐさま体を起こすとコーヒーを淹れにキッチンへ向かうのだが、その日は前日の夜更かしが尾を引いており、うまく瞼が開かない。

テレワークの始業時間は十時頃なので二度寝するにはまだ十分に時間が残っている。二度寝を決断するまではおよそ五秒。

私はもう少し眠ろうと、うつ伏せのまま枕に顔を埋めた。

その時だ。

子供の頃に父親の枕から嗅いだような臭いが、すうっと鼻腔を抜け、脳に突き刺さる。

繰り返し強調しよう。私の枕からうっすらと父親の寝具と同じ臭いがしたのだ。

学生時代、もしくは十代の頃には決して想像していなかったが、脳が意識せずとも身体はしっかりと日々成長しており、自分自身でも気づかぬ内に、ある日前触れもなく子は父に並ぶ。

思い返せば自然な事だ。

父が聴いていた往年の国外ロックバンドを聴きながら、私は音楽を好きになっていった。父が読んでいた『うしおととら』を盗み読んで、私は漫画を好きになっていった。そんな事の繰り返しの結果として、きっと私はもう、父よりもそれらに詳しくなっている。

それと同じように、父が歩んだ道と同様に、私も年々少しずつハゲてきている。

生物学的な個体、哲学的な存在としては別物である父と子。

しかしその実、遺伝子や情報遺伝子を顧みると、その関係性に関わらず、共通項で満ち溢れている。

枕に嗅いだこの臭いも、それを裏付けるための根拠になり得るのかもしれない。

滅茶苦茶に嫌だけど。何せ臭いから。


臭い枕に眉を顰めつつも、伝えるもの・伝わるものに思いを馳せたそんな一週間だった。

それではまた来週。


ツキサノ - 2021年4月16日



今週の良コンテンツ


ツキサノが、その週に消費したコンテンツの中で、特に良かった作品をご紹介。

【映画】 『ラブ&モンスターズ』


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【概要】世界はある日突然、不気味な巨大モンスターの侵略によって崩壊した。それから7年後、運よく生き残った人類はモンスターを避けて地下で生活することを余儀なくされていた。その中の1人ジョエルはある日、ガールフレンドのエイミーが生存していることをラジオを通じて知る。彼女に会いたいと思うジョエルであったが、彼女は約135キロも離れた場所にいた。地上に出ればモンスターに襲撃されるのは明らかであったが、それでもジョエルはエイミーに会いたい一心で決死の旅に出ることを決意する。ジョエルは途中で出会った2人の戦士のようなサバイバーと共にモンスターの襲撃をかわしながら、エイミーの居場所を目指す。

【備忘録】

巨大なモンスターによるカタストロフィ後の世界で男が成長していく」という君年よく見るプロットかな?と思いきや「時間によって生まれる恋愛の距離感」みたいなものを物理的な距離感へと変換すという構成が非常に秀逸。その他にも、コメディータッチな描写とのバランス感やクリーチャーデザイン等々、エンタメ作品の正解がバンバン飛び交うような素晴らしい作品だった。

テンポ感が重要視されているような印象を感じる為、多少のご都合主義的な展開が散見されるもの、むしろその解像度の粗さがこの作品の魅力を倍増させているように思う。

主演のディラン・オブライエンの「真顔もできるアダム・ディヴァイン感」もまた最高。

ダメな主人公、ラブストーリー、危険な巨大生物、冒険、そしてイッヌとの触れ合い...まさしくエンタメのスタミナ太郎


【映像】100 YEARS TRAIN (2019) Advertisement for Sagami Railway (相鉄都心直通記念ムービー)



【概要】2019年11月30日(土)に相鉄線とJR線の相互直通運転が始まることを記念し、2019年11月28日から二階堂ふみさんと染谷将太さんを主演に起用した相鉄都心直通記念ムービー「100 YEARS TRAIN」を公開しています。本ムービーは、100年の歴史を経て相鉄線が都心と直通することを記念して制作したものです。大正・昭和・平成・令和とそれぞれの時代を表現するため、車両、衣装、美術品なども当時の様子をリアルに再現し、それぞれの時代を舞台に100年の時を超えて紡ぎだされる男女の恋のストーリーを描いています。また、ムービー内の音楽には「ばらの花」(くるり)と、「ネイティブダンサー」(サカナクション)の二つの既存曲をマッシュアップ(2つ以上の曲から片方はボーカルトラック、もう片方は伴奏トラックを取り出して、既存の曲のようにミックスし重ねて1つにする音楽の手法)した楽曲を起用しております。さらに、このマッシュアップ曲を現在FLOWER FLOWERで活躍しているyuiさんとodolのミゾベリョウさんが歌い手となり、ムービー内の世界観をより一層盛り上げます。時代に合わせて移り変わっていく様子と、令和に入ってから都心に直通することで人々の環境が変化する様子をお楽しみください。(公式HPより)

【備忘録】

やや今更感はある2019年の相鉄線のプロモーションムービー。

ドラマを自発的に見る事なんて滅多に無いのだけれど、あの時期の水原希子を観たくなり、何となく『失恋ショコラティエ』を視聴し直していると、個人的に演出が好みな感じで、担当を調べてみると品田俊介さんという方だった。

生理ちゃん』をはじめに、監督作品が幾つかあったのだけれど、ご察しの通りこの『100 YEARS TRAIN (2019) Advertisement for Sagami Railway』もその中のひとつ。

PVの中で使用されているのが、くるりの『ばらの花』とサカナクションネイティブダンサー』のマッシュアップ。偶然なのか、意図されたものなのかは分からないけれど(恐らく後者)、どちらも過去にRei HarakamiがRemixを手がけてたよなあと思っていると、今年で没後10周年になるんだね。

このPVから導かれるように彼に辿り着いたことに 何かしらの意味を見出したくて、今週は久しぶりにRei Harakamiを何度も何度も繰り返し聴いていた。

余談だけれど、ユリイカが六月号が「Rei Harakami特集」らしい。寄稿している面々でコンピアルバム作れそうな具合だったから凄く楽しみ。






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