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熱中症予防の落とし穴!“ペットボトル症候群”とは?水分補給は“飲み方”に要注意

ペットボトル症候群は、大量の糖質を含む清涼飲料水を摂取し続けることで引き起こされる症状です。特に肥満体型の若い人に多く見られますが、高齢者の場合も血糖値が下がりにくくなっているため、糖分の多い飲み物を頻繁に摂取している方は注意が必要です。

この記事では、ペットボトル症候群の原因や治療法、また身体に良い飲み物の選び方について詳しく解説します。症状の予防や改善に役立つ情報を提供しますので、ぜひ参考にしてください。


スポーツドリンクと経口補水液の違い

 まずはスポーツドリンクと経口補水液の違いについて解説をしたい。スポーツドリンクと経口補水液は、両方とも水分補給のために使用される飲み物ですが、それぞれに特徴があります。

 スポーツドリンクは、運動中に失われた水分や電解質を補給することを目的としています。一般的に、スポーツドリンクには水分、糖分、電解質(ナトリウム、カリウム、マグネシウムなど)が含まれています。これらの成分は、体内の水分バランスを維持し、エネルギー供給や筋肉の機能をサポートする役割があります。スポーツドリンクは、長時間の激しい運動や発汗量が多い場合に特に効果的です。


 一方、経口補水液は、水分や電解質の補給が必要な状況(下痢や嘔吐による脱水症状、熱中症など)で使用されます。経口補水液の成分配合として、水分、糖分、塩分(ナトリウム、カリウム)が適切な割合で配合されており、水分吸収を促進し脱水を改善します。一般的に、経口補水液は医療機関や薬局で入手できます。

 スポーツドリンクは運動中の水分補給やエネルギー補給に適していますが、糖分が多く含まれているため、普段の日常的な水分補給には適していません。経口補水液は脱水状態や疾患に伴う水分補給に適していますが、運動時のエネルギー補給には不十分です。

 どちらを選ぶかは、目的や状況によって異なります。適切な選択をするためには、自身の状態や必要性を考慮し、必要に応じて医療専門家の助言を仰ぐことが重要です。

スポーツドリンクと経口補水液の違い 東京医科歯科大学 寺嶋殻 教授の資料

経口補水液の購入先は?

 経口補水液は薬剤師の説明が必要となります。そのため、販路が制限されています。主な購入先として下記の場所となります。

  • 処方箋・調剤薬局

  • ドラックストア

  • 病院内(売店・コンビニ・自動販売機)

※一般的なコンビニでは販売していませんが、
薬局併設のコンビニ、病院内のコンビニでは販売しています。

注意!スポーツドリンク大量摂取

 500mlのスポーツドリンクに含まれる角砂糖の個数は、一般的な目安としてはおおよそ5〜10個程度となります。ただし、具体的なスポーツドリンクの商品やブランドによって糖分の含有量は異なるため、製品のラベルや成分表を確認することが重要です。ラベルには通常、総炭水化物のグラム数が表示されていますので、それを参考にすることもできます。糖分の摂取量を意識する場合には、成分表の情報を注意深く確認しましょう。

スポーツドリンク角砂糖何個分入っている?

若年層に広がるペットボトル症候群

 ペットボトル症候群(ぺっとぼとるしょうこうぐん)は、水分補給のために糖分を含む清涼飲料水を大量に摂取し続けることで引き起こされる症状です。

 通常、私たちは水分を適切に補給するために水やお茶を飲むことが推奨されていますが、ペットボトル症候群では、特に糖分の多い清涼飲料水を大量に摂取することが原因となります。清涼飲料水に含まれる糖分は、エネルギー源となるため、適度な摂取は必要ですが、過剰な摂取は健康に悪影響を及ぼす可能性があります。

 特に肥満体型の若い人によく見られますが、高齢者の場合も血糖値が下がりにくくなっているため、糖分の多い飲み物を頻繁に摂取している人は注意が必要です。

 症状としては、体重の増加や肥満、高血糖、糖尿病のリスク増加などが挙げられます。また、歯の健康問題や栄養バランスの崩れも懸念されます。

 ペットボトル症候群を予防するためには、適切な水分補給を心がけることが重要です。水やお茶を適量摂取し、糖分の多い清涼飲料水の過剰な摂取を控えましょう。健康的な飲み物の選択やバランスの取れた食生活を意識することも大切です。

 総じて、ペットボトル症候群は、糖分を含む清涼飲料水の過剰摂取によって引き起こされる症状であり、適切な水分補給の重要性を再認識する必要があります。


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