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【詩】

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心に浮かんだまま書き殴られたものたち。
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#この経験に学べ

【詩】路地裏我楽苦多物語

【詩】路地裏我楽苦多物語

刑期残り一年で旅立ったポン中老爺
ペテンとドラッグと裏切りの果てに
六畳二間過積載のガラクタを置いて
深い絆で結ばれた母の元へ向かった

ここは市境の路地裏
蟲も寄り付かぬ雑居

ここのひとびとはあたたかい
「お兄さん、大変だわね」
なんて言いながらエールをくれる

引き摺り出したガラクタ達
梅雨の終わりをよろこんで
娑婆を吹く風にかわかされ
在るべき場所へ帰っていく

我、残る感情は
楽、染みを

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【詩】木は風に吹かれて

【詩】木は風に吹かれて

一週間が終わって
また次の愁が来る

天秤の上で揺れる苗木

安定した道選ぶのか
武器を上手く使うか
夢への近道を探すか

決断しなければならない

下手な鉄砲作戦

三ツ巴のリブラ

行き着く地点は誰もが同じ
生命には終わりがあるから

その道程を何処に定めようか

一度限りの授かった心臓
心はあちらこちらへ振動
神童に匹敵する脳は無し
Melancholy Syndrome

策はあればあるだ

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【独り言】盲目の信頼

【独り言】盲目の信頼

無心で付き合いが出来る朋輩たち
それは今後も絶対に大切にしよう

皮算用はやっぱりよろしくない
手元にあるもので考えなければ
これもひとつの教訓になったな

盲に信じてしまう者ほど
狡猾な狩人の標的だろう

忌々しい腹立たしい

全ては後の祭りであり
馬鹿正直が唯の馬鹿と
脳味噌に焼印を押した

実直さは俺の武器である
武器を仕舞う場面が違う
そして向ける相手も違う

良い勉強になりましたよ
今後

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【詩】唯我

【詩】唯我

我を生かすは我の志

人生でも中々大きな決断をした
我儘放題で去って行ければ良い
通らねば仕方無い
迷惑ばかりかけた若僧でした

我が道は我が切り拓くのみ
精神衛生上不安定な安定を
斬り捨てて道を作るのだよ

茨と毒棘の生い茂る安泰の道
一寸先には漆黒の暗闇の道程
翳すは煙草の火種のみ
蛍に導かれるがまま行こうか

唯我の生き様を
独り尊び生きようか

唯我独尊
今や陳腐な言葉に成り下がっている気

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【詩】牢獄

【詩】牢獄

私が私を知って一年が経った
一年前の今日の夕方に私は私を知る
知るべきだったのか
知らぬままにしておくべきだったのか
あの選択が正解だったのか不正解だったのか
それは誰も知る由もない

縛られた環境から解き放たれた
不条理な自由の獲得
知らなければ死んでいたかも知れないし
知ったからといって何が変わるでもない

知らぬが仏、とはよく言ったものだ
死人に口なし、死後の心は解らず終い

外は昨日と逆方

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