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指導者から言われた忘れられない言葉#2

【教えるー教えられる】という関係性がある場合、
【教師ー生徒】、【上司ー部下】、【指導者-選手】という関係性ができるのが一般的だ。

誰しもが教えてもらう、ということを経験すると思うが、
誰しもが教えてもらうという過程で忘れられない言葉や出来事があるはずだ。

総画数36の男

姓名鑑定の人に言われたことがある。
「総画数36の男は、波乱万丈だ。
うまくいかないときもあるが、
うまくいってヒーローになることもある。」
と。

アンパンマンが最初バイキンマンにやられそうになるのも、
ドラマを面白くしている。

思い返せば、順風満帆でもなかったし、
各ステージでしんどいことも多かった。
それでも振り返った時に
「Almost good」と思えるのは、
持って生まれた総画数のおかげかもしれない。

心の拠り所

中学から始めたハンドボールだが、
高校生になっても休みのたびに母校の中学へ行き、
恩師に会い、一緒に練習をしていた。

ステージが変わったこともあり、
なかなかなじめない高校生活、高校ハンドボールだったが、
やはり、ハンドボールの未知へ導いてくれた恩師が、
いつも話を聞いてくれることが大きかった。
見方というわけではないだろうけど、
こちらのヘルプにはいつも親身になってくれた。

高校、大学、社会人、プロ生活、指導者への道。
各ステージで背中を押して支えてくれた存在は、
いまの人生を一緒に作ってもらったといっても過言ではない。


お前がセオリーになればいい

高校生の時にもしんどい時があった。
スタッフと意見が合わないのだ。
やりたいプレイと求められるプレイが違う。

もちろん、当時は狭い世界観の中で、
自分が思ったことを頑なに突き通そうとする高校生がいて、
かわいくなかったはずだ。
いまそんな高校生を見たとしたら、
何か持っている生徒、と思うかもしれない。
自分でも思うけど、【普通の】高校生ではなかった。

そんなときに恩師に相談すると、
たった一言
「お前がセオリーになればいい」
とだけ返ってきた。


セオリーとは何か

セオリーというのは、
理論や学説、定石というような
一般化されたものを指すことが多い。

この時はこうする。
こんな時はそれはしない。

みたいなもの。

一般的に、普通は、多くの場合、
それをするのかもしれないが、
私はその選択をしないことが多かった。

というよりも、自分のやりたいプレイがあって、
それを上回る魅力的な選択肢がなかった。

オンリーワンを目指す価値

【一般化されたもの】が最低限遂行できるというのは大事だが、
みんなが同じことをしていたら、
他の選手のとの違いは生まれない。
違いを出さないといけないのに、
違いを出さないように指導されたら、
一般化された選手しか生まれないのは明白である。

ハンドボールはゴールを奪うスポーツであるが、
ゴールキーパーが存在するため、
いくら精確にボールを投げられたとしても、
ゴールキーパーとの駆け引きに負けてしまったら、
得点することができない。

みんなと同じ、一般的なシュートを打っていたら、
そのようなシュートを数多く受けているゴールキーパーは
過去の記憶の中からより適切なキーピングを選択することになる。

みんなと違うタイミング
みんなと違う出どころ
みんなと違う軌道
みんなと違うシュート

を打つことができたらどうだろう。
そのシュートは、その選手しか打つことができないスペシャルなものだから、
ゴールキーパーとしては練習することすらできない。

どんな選手であれ、
初めて見たものに対応するのは至難の業だ。
学習していないことはできない、というのは
赤ちゃんでも大人でも同じことが言える。

そのオンリーワンな技術を、
自分の中で体系化し、理論立てて、一般化することができれば、
再現性が高くなる。
まぐれがまぐれでなくなっていく。

まとめ

非常識の先にしか新しい常識は生まれない。
「お前がセオリーになればいい」
というたった一言で、
自分が取り組んでいることに迷いなく、
全身全霊で取り組めたこと、
そしてそれらを形としてモノにしていく過程を経験できたことが、
選手時代の宝となっている。

指導者として選手を見るとき、
自分の好き勝手なことばかりをやって、
ベクトルが定まらない選手もいるかもしれない。

そんな時、その選手がどんなプレイをしたいのか、
なぜそれをしたいのかを明確に答えられるのであれば、
それをサポートするしかないと考えている。
だって、指導者が想像していない選手になるためには、
指導者がやらせないことをする必要があるかもしれないから。

もちろん、ステージや発育発達段階において、
適切なアプローチは大事だ。
そのさじ加減が難しいのだが、
聞かれたことに関してはなんでも答えられるような、
少なくとも自分の意見として応えられるような指導者になりたい。


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