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小満、東京のチャメ


初夏の果物といえば、真っ先にチャメを思い出す

小満
草木が茂って天地に満ち始めるごろ。

夏はあまり得意ではないが、初夏の清々しい空、ますます青くなる草木、蕾のできた紫陽花など好きな部分もいくつかあって、それを取り上げるのは難しいことではない。稀に訪れている晴れた初夏の日は、イギリスの詩人たちが、恋人たちに喩える理由がわかるほど、美しく儚いと思ってしまう。まあそれより食べものの話をしましょう。初夏といえば、果物です。すもももぶどうも好きだが、チャメを真っ先に思い出してしまう。スイカを食べるほど暑くないし、いちごよりはもっと水分があってもう少し爽やか系が食べたい。そんな気持ちだからだ。

チャメは日本では「朝鮮瓜」と呼ばれていて、言葉もちゃんとあるんだと感心したが、一般家庭で出てくることはめったにないし、もちろんお店で出たり商品化されたりもしない。ただ最近、韓流のおかげか、韓国と日本の行き来する人口が増えたからか、物流の発達のせいか、東京のスーパーマーケットで見かけるようになった。…とはいえ、「肉のハナマサ」さんくらいなんだけど、エゴマが今ではオオゼキとか、ライフなどの大きなスーパーマーケットにおいてあるようにチャメももっと身近になってほしい。友だちにチャメとクリームチーズとディールを入れた初夏にぴったりなサラダを作ってあげたいのだ。


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