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No 035:「小説」愛田洋介が夢を見て奇跡が起きた、その後犬猫の殺処分がゼロに?(その2)

1週間ほどして「宝くじの確認が出来ましたのでいつでも銀行にお越しください」と銀行から電話があった。
そして再び銀行へ出かけた「愛田さんは当銀行の口座はお持ちですか?」と聞かれたがあいにくここの口座は持っていなかった。
早速、M銀行の預金通帳を洋介と美樹名義でそれぞれ1冊づつ作成してもらいそれぞれの通帳に3億円が入金された。
その通帳をまじまじと見る、数字の3の次にゼロが8つ並んでいるのを確認し当選が夢ではないと実感した。
行員から「宝くじ当選証明書」をもらった、これは例えば大きな買物をして税務署から調べられた時に宝くじの当せん金だと証明する為のものである。
 
銀行を後にして自宅に帰る、洋ちゃん宝くじが当たってよかったね、これで夢が叶うねと美樹が言った。
この夢とは,何とか犬猫の殺処分をゼロにしたいと言う夢。
何故洋介が犬猫の殺処分に関心があるのか?

 二人が結婚して最初に「ヨークシャーテリア」そして「マルチーズ」「柴犬」最後に「トイプードル」を飼って来た、兎に角二人とも犬が大好きでトイプードルのミニーが老衰で洋介の腕の中で息を引き取った後は悲しみに暮れた。

ミニーが永眠して1年程してもペットロスが続いていた、その時に娘が「猫ちゃんなら私が最後まで面倒を見るよ」と言ったのでそこから猫に関心が移った。
ペットショップから迎える気は最初からなかったので猫の里親募集サイトをなにげなく見ていると可愛い子猫が目に留まった。
「何この可愛さ」早速その保護猫施設に電話を入れた、幸い車で行ける距離なので翌日二人で会いにいった。

そこには多くの猫と子猫が保護されていて里親さんを募集していた、早速写真の子猫と対面したが「少し違った」ネットの写真はいわば「お見合い用」のおすまし写真で実際には写真とは少し違った、やんちゃな子猫、でも可愛いさに変わりはなかった。
保護主さんから「この子は生後1ゕ月少しで母親とはぐれて1人で田舎道をとぼとぼと歩いていました、保護が1日遅ければ多分命はなかったでしょう」と聞かされた。
それを聞き我が家に里親に迎えることを即決した。
 
当日はこの子は連れて帰らずに数日後に保護猫施設の方が連れて来てくれる
事になった、やはりどんな家庭で飼われるのかを知っておかなければならないので当然だろう。
我が家ではこの子に「ラッキー」と名付けることにした、そしてラッキーを迎える為に三段のケージ、トイレ、キャットフード、キャットタワー等々を用意し受け入れ準備が整った。
 
数日後にラッキーがやって来た、保護施設の方と色々な書類を交わして譲渡費用数万円を支払った。
初めて猫飼う、まずはこの子を「世界で一番幸せな猫」にしなければ。
 
ラッキーは犬の様に呼んで来ることもない、甘えて来ることもない、なでようとしても逃げる、しかし可愛さは日々増してくる、不思議だ。
 
ネットによると調査が始まった1974年度には犬猫合わせて約120万頭が殺処分されてい、だが2021年度は犬約3,000頭、猫約11,000頭と減っては来ているがまだまだ多い頭数。
殺処分されるのは子猫が多いと聞いた、上の見出し画像の様な純粋無垢な子猫が生まれて数か月以内に死んでいく悲劇は終わらせなければならない。
ラッキーも殺処分になっていた可能性もあるのだから。
 
 つづく!


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