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「成功と幸福は別物である」 岸見一郎『成功ではなく、幸福について語ろう』②

皆さん、こんにちは!😄

いつも記事を読んでいただき、ありがとうございます!🙇‍♂️

世界の偉人、著名人の心に響く名言をご紹介する今回の「心に響く言葉」は、前回に引き続き、心理学者の岸見一郎さんの著書『成功ではなく、幸福について語ろう』の中の名言をご紹介します!✨

岸見さんは、『アドラー心理学入門』や大ベストセラー本『嫌われる勇気』等の著者として有名で、日本のアドラー心理学研究の第一人者です。

その岸見さんの、アドラー心理学とも重なり合う、「幸福」の哲学についての心に響く言葉をご紹介したいと思います✨

①人の期待に応えなくていい

人から期待されている自分を生きることは、結局のところ、自分自身の人生を生きることにならないし、真の自分を失ってしまうことになります。
ですから、三木清が「人々の期待に全く反して行動する勇気をもたねばならぬ」というのは、まさに私たちが傾聴しなければいけないことだと思います。
「世間が期待する通りになろうとする人は遂に自分を発見しないでしまうことが多い」と三木はいっています。
自分の人生を生きようと決め、親の期待に沿わず、その結果、親の期待を裏切ることになりますが、親との摩擦を経験する中で初めて人は自分自身を発見することができるのです。そうすることが本当の幸福に近づくためには非常に大事なことになってきます。

*「人の期待に応えなくていい」「常に人から認められることを求め続ける(承認欲求)人生は、永遠に満たされたい」ーアドラー心理学でもよく言われている言葉です。

他者の期待に応えようとする生き方は、自分の人生を生きておらず、他者の人生を生きているのと同じなのです。その生き方に真の幸福はなく、最後は空しさが残るのではないでしょうか。

自分の人生を生き、幸せを感じていくためには、哲学者の三木清が言うように、「他者の期待に反して行動する勇気を持つ」ことが大切なのです。


②起きていないことは考えなくていい

過去の話をしたら、未来の話になります。 それでは、未来はどうなのかというと、未来もありません。だから、まだ起こってないことについて不安になる必要はないのです。
明日考えればいいことは多々あります。まだ起きていないことを今考えなくてよいのです。今日考えても仕方ないことは今日考えない、今日という日を今日という日のためだけに生きるのです。
どうしても先のことを考えてしまうという人もいるでしょうが、これから先どうなるかは誰にもわかりません。どんなに今幸福の絶頂にあると思っている二人でも、明日喧嘩して別れることになるかもしれません。そんな日がくるかもしれないけれど、そんな日が仮にくるとしても、それはその日に考えたらいいのであって、今日はこの人と仲良く生きていこうという決心を日々していくしかないのです。
そんなふうに、日々充実した毎日を送ることができれば、その二人の関係は充実したものになり、やがてその二人の関係は、長く続くだろうと考えて間違いないです。

*世界的なコロナウィルスのパンデミックや、ロシアによるウクライナへの武力侵攻等々、今、世界で起こっていることを予言できていた人はいないでしょう。まさに、この先どうなるかは、誰にもわからないのです。

岸見さんは、「まだ起きていないことは今考えなくてよい」と言い、「今日という日を、今日という日のためだけに生きる」ことが大切である、と教えています。

どうなるかわからない、不確実な未来に思い悩むより、確実に目の前に存在する、今日という日を精一杯生きることが大切なのです。


③「自分はこのままで幸福である」ことに気づく

幸福というものも人に伝わるものです。
「鳥の歌うが如くおのずから外に現われて他の人を幸福にするものが真の幸福である」私たちができることは、まず自分が幸福になることです。
自分の幸福は鳥が歌うように外に現れ、その幸福は他の人を幸福にします。他方、不幸そうにしていたらその不幸は他の人に伝わります。・・・
私は、子どもは自分の問題を自分で解決できますから、あなた自身がまず幸福になれば、あなたの幸福は必ず子どもにも伝染していくという話をします。
親であるあなたは既に幸福である、ということに気づいてほしいからです。これはどんな人にも当てはまることなのです。何かが達成できないと幸せになれない、今不幸であるということはなくて、どんな条件の中で、どんな状態の中にあっても、どういう状況の中にあっても、今自分は、このままで幸福であるということに気づいてほしいのです。

*ここでは、

①幸福や不幸は周囲の人に伝わる

②今どんな状況であっても、「幸福である」ことに気づく

ことについて書かれています。

岸見さんは、多くの著書の中で、「幸福になるのではなく、幸福であるのだ」と言っています。「どんな条件の中で、どんな状態の中にあっても、どういう状況の中にあっても、今自分は、このままで幸福である」ことに気づくことが大事なのです。

「自分はこのままで幸福である」ーこのことを心から思えるかどうかが、幸せを感じていけるかどうかを大きく左右しているのです。


④幸福であるためには寛大であることが大切

「寛大なこと」というのは、幸福であるために特に大切なことだと私は考えています。
もしも自分と違う考えの人を認めようとしなければ、たちまちぶつかります。自分か相手かどちらの考えが正しいかを証明しようとする人は、対人関係をよくすることはできません。
どうすれば仲良く生きることができるかを考えることが大切なのです。寛大でいるという意味は、他の人の考えが自分の考えとは違っていても、理解する、少なくとも理解しようとするということです。
相手の側からいえば、たとえ賛成されなくても自分の考えが理解されたと思えたらありがたく思えるでしょう。

*三木清は、「機嫌がよいこと、丁寧なこと、親切なこと、寛大なこと、等々、幸福はつねに外に現れる」と言っています。それを受けて、岸見さんは、「寛大なこと」が、幸福であるためには特に大切である、と言っています。

常に、「自分か相手かどちらの考えが正しいかを証明しようとする」ような、「競争」の中に身を置くのではなく、「どうすれば、他者と仲良く生きることができるか」を考えていくことが大切なのです。

「独善や競争の関係ではなく、寛大と協力の関係を築く」。ーアドラー心理学と同じ主張です。


⑤成功と幸福は別物である

成功と幸福は別物であるということです。多くの人が人生の目標と見なしているのは、幸福ではなく成功なのです。
三木は、幸福が「存在」であるのに対して、成功は「過程」であると説明しいます。
成功するためには何かを達成しなければなりませんが、何も達成しなくても、今ここで幸福で「ある」ことができるということです。反対に、何も達成できなくても、あるいは、何かを失うことがあっても、そのことで不幸になるわけではないのです。・・・
人が羨むような成功を収めたとしても、幸福だと「思われる」ことには意味はなく、実際に幸福で「ある」のでなければ意味がありません。

*経済至上主義の現代の社会にあって、成功と幸福を同一視している人は多いのではないでしょうか。しかし、岸見さんは、「成功と幸福は別物である」と明確に主張し、多くの人が人生の目標と見なしているのは「成功」である、と言います。

ここで大事なことは、「幸福」は、たとえ成功していなくても、感じることができる、ということです。幸福は、何の条件も付けずに、「今、ここで」感じる、手に入れることができるのです。

そして、岸見さんの最後の言葉。「人が羨むような成功を収めたとしても、幸福だと「思われる」ことには意味はなく、実際に幸福で「ある」のでなければ意味がありません」ー「幸福だと思われたい」というのは、見栄であり、他者の人生を生きている姿です。「自分が幸福であると感じる」ことこそが、真の幸福であり、自分の人生を生きている姿なのです。

この岸見さんの洞察は、人の目を気にし、見栄を張ることの多い現代人に、本当の幸福とは何かについて、深く考えさせるものではないでしょうか。


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