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「カナの婚礼」ヴェロネーゼ【ルーヴル美術館の名品150選150】(完結)

作品が語っているメッセージは何か?
世界屈指のコレクションを誇るルーヴル美術館。何万という作品中、絵画に注目、世界的に有名な作品群のうち「意味を読み解く」観点から面白い150の作品を厳選。
人物は?場面は?出典は?意味深なディテールが語っているものは?作品に隠されたメッセージを読み解きます。

ヴェロネーゼ作「カナの婚礼」、1563年、INV142、6.77×9.94m、イタリア絵画部門、ドゥノン翼

ルーヴル美術館の最も大きい絵画作品。
キリストの最初の奇跡。
水をワインに変えるもの。
舞台は婚礼の宴。
新郎新婦はどこか?奇跡の場面はどこか?
この時点では無名のキリストが画面の中央、宴の主役が左端。
キリストが意図的に強調され、神学的思索が展開される。
水。ワイン。小羊。
キリストの犠牲とキリストによる救いが語られます。 

◆新約聖書の食事の場面◆

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