叫美　2

　先週からずっと風邪を引いて少し気が弱くなっている。
そんな時はどうしようもなく、ただただ疲れた体を癒すだけ。
観たいと思っていた映画にとことん没頭して、待つだけ。

　今日から少しずつ外に出てみようと思う。掃除をして、買い物に出かけた後は、大分直ったのを感じて少し安心する。

　人は何故生きているのだろうか、とか、いろいろと考えた。きっとこんな時間もある。

　これからどうしようかと悩み、考えた。私の道はこれで合っているのか考えた。まるで思春期の頃に考えたのと同じ。私は成長しているのだろうか。こうして生きている自分は一人きりだろうか。

　時間が経ち、過ぎていく時間に勿体ない程のエネルギーが出ていく。でも心の何処かでまた元気いっぱいになるのを知っている。だからこうしていられるんだと思う。母によく言われた、私にはムラがあるって。春のお天気のように気持ちがくるくる変わる。特にこの数日は私みたいにお天気がくるくる変わった。ムラがあるのを知っているから大丈夫。

　愛について、人生について、子供達の英雄になって生きたいと思っているのに、ひっそりしている自分。

　明日は明日の風が吹く。明日に任せよう。
たくさん観た映画の中の主人公達も、今の私のように戸惑いを感じながら生きてた。それも美しいと捉えるのが面白い。

　死んだ親友はこんなことを考えて生きていたのだろうか。きっと神は彼女の想いに気付ける為の時間をくれたのかな。彼女はそのまま行っちゃったけど、私はそれを背負って生きていく。

　ごめんね、こんな事もあるさ。

　この場合、一番の薬は時間とクラシック音楽。マーラーやベートーヴェンを聴いて美しい世界に入り込み、生きることの楽しみを感じる。芸術の力は強烈。
　
　いつ死んでも良いってとにかく頑張って生きてきた。これからも同じように生きていく。たくさんの愛をいただきながら生かされている以上、それに精一杯感謝しながら生きていく。