すっかり熟成した”積読候補本”たちを供養しよう #うちの積読を紹介する
面白そうなお題を見つけたので、急遽noteを書くことにした。
「#うちの積読を紹介する」は、読んだ本ではなくて、まだ読んでいない本、これから読もうと思っている本を紹介するところに、いつもと違う面白さがある。
昨年ひとり暮らしを始めたタイミングで、実家にあった本を少しだけ新居に持ってきてはいるが、ほとんどは手放すか、実家に置いてきてしまった。
加えて最近は、図書館を頻繁に利用している(ひとり暮らしの出費スゴい……)。そのため、今新居にある積読本は、実はかなり少ない。
そこで今回は、今手元にある積読本の紹介とあわせて、まだ手元にはないが、長い間”読みたい本リスト”の中に鎮座している「積読候補本」もご紹介する。
積読候補本の中には、残念ながら、何年もの間読むに至っていない、すっかり熟成しきった本もある。
そういった本を供養するという意味でも、今一度”読みたい本リスト”を振り返りたい。それでは早速紹介していこう。
うちの積読本たち
さてまずは、今実際に我が家にある積読本たち。
引っ張り出してはみたが、ここ数年でダントツに少ない。
積読本が残り4冊しかないなんて、早くなんとかしなくちゃ……と本能的に焦ってしまうのは、読書好きの習性である。
現在絶賛読んでいる『ロスト・シンボル』の下巻。フリーメイソンがテーマになっていて、めちゃめちゃ面白い。ダン・ブラウン作品は、大学時代からの長い付き合い。
『自由研究には向かない殺人』から始まるミステリ三部作の完結編。普通の少女がSNSなどの現代ツールを駆使し、泥臭く真相に迫る展開が見どころ。かなりハードな展開になっています……。
太宰治『地図』は、現在挑戦中の「太宰治全部読む」シリーズの最終作品である。こちらを読めば、とうとう「太宰治全部読む」は完結となる。非常に感慨深い。
またまた太宰。こちらはPodcast「読書ラジオ|本の海を泳ぐ」の次回のテーマ本ということで、実家から持ってきた。人生で何度も読み返している作品だが、一応積読としてご紹介。
うちの積読候補本たち
続いて、”読みたい本リスト”の中から未来の積読本、「積読候補本」たちをご紹介。
全て紹介しようとすると指が腱鞘炎になってしまうので、長い期間リストに居座っている重鎮たちをピックアップさせていただく。
小栗虫太郎の『黒死館殺人事件』。私はいつになったらこの本を読むつもりなのだろうか(自問)。
言わずと知れた「日本三大奇書」のひとつで、私は『ドグラ・マグラ』と『虚無への供物』は読んだものの、本作のみ未読。
『ドクラ・マグラ』を読んだときの、あの疲労感がまだ取れておらず、読む気になれない可能性もある。『ドクラ・マグラ』読んだの、もう1年以上前なのに……。
サイモン・ウィンチェスターの『博士と狂人』。数年前に参加した読書会で他の参加者が紹介されていて、「面白そう!」とリスト入りした本だ。
初版発行まで70年を費やし、世界最高峰と称される「オックスフォード英語大辞典」の誕生秘話を描いたノンフィクション。読めば絶対面白いに決まっているのだが、なにぶん機会に恵まれず……。
梁石日さんの『血と骨』は、山本周五郎賞を受賞した小説。最近新装版も出たロングセラーである。
山本周五郎賞受賞作は、生涯通して全部読むと心に決めていて、本作もそのひとつ。
作者の実父をモデルに、その凶暴性で極道からも恐れられた金俊平の、壮絶な転落人生を描いた作品。ビートたけし主演で映画化もされている。
吉本ばななさんの『アムリタ』。
本作は、自分の中で「ブックオフで上下巻揃った状態で置いてあったら買う」という謎ルールを設けてしまったばっかりに、今まで購入に至っていない。こういう、不運な積読候補本もいくつかある。
イタロ・カルヴィーノの『見えない都市』は、大学時代に講義で学んで以来、ずっと積読候補本に居座っている。めちゃめちゃ長い付き合い。
最近では、これだけ長くリストに残っているのだから、逆に買ってはいけないんじゃないかという、よくわからない思考が生まれつつある。
浅田次郎さんの『鉄道員』。「泣ける本」の筆頭として、よく取り上げられる名作である。
本作は、読書にハマり始めた大学一年生の頃から存在を知っているにもかかわらず、今日まで読むに至っていない。それどころか、これまで浅田次郎作品を一度も読んだことがない。早く読もう。
トルストイの『戦争と平和』。こちらの2〜4巻が積読候補本である。
ドストエフスキーの『罪と罰』『カラマーゾフの兄弟』を読破し、その勢いのままに『戦争と平和』の1巻を読んだのだが、そこで力尽きて以降、続きを読めていない。
佐藤友哉さんの『1000の小説とバックベアード』。
大学時代に佐藤さんの『333のテッペン』にハマり、別の作品もいくつか読んだ時期があったのだが、その時の名残でリストに名を連ねている。
話は逸れるが、『333のテッペン』は隠れた名作ミステリだと思っているので、気になる方はぜひ。
銀色夏生『すみわたる夜空のような』。すみわたる夜空のような孤独を抱えた、片思いをするすべての人に捧げる詩集とのこと。
本作は、友人におすすめをしてもらってリストに追加したのだが、そこから数年読めていない。こういう本がいくつかあって、本当に申し訳ない。
いつか、いつか読むから待ってて。もう忘れてるか。
最後に、ウンベルト・エーコの『薔薇の名前』。こちらは積読候補本というより、挫折本である。
これまで何度も挑戦し、その度に挫折を味わってきた宿敵だが、心が折れないうちは、リストに残し続ける覚悟だ。
いつか、この本を読むタイミングが来ると信じている。
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