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今日も、読書。

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読書の記録。たくさんの本を読む中で誰かにおすすめしたいと強く感じた、「明日読みたくなる本」をご紹介しています。紹介本は小説が中心です。
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2022年4月の記事一覧

今日も、読書。 |この作品は「震災もの」ではない

今日も、読書。 |この作品は「震災もの」ではない

2022.4.17 Sunカラ兄:中巻 197ページ

くどうれいんさんの『氷柱の声』を読む。「氷柱」と書いて「つらら」と読むことを、初めて知る。

東日本大震災がテーマの本作。しかし著者はあとがきで、これは「震災もの」ではないと、明確に書いている。そこに、読者が受け取るべきメッセージが込められていると感じる。

主人公の伊智花は、岩手県で震災に見舞われた。内陸部だったこともあり、津波による大きな

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今日も、読書。 |平家物語と、読書でイタリア探訪

今日も、読書。 |平家物語と、読書でイタリア探訪

2022.4.10 Sunカラ兄:中巻 140ページ

1月から視聴してきた、アニメ「平家物語」を観了。

これは皆さん観てほしい。名作だった。

800年も前の文学作品『平家物語』を、アニメーションとして現代に蘇らせた本作。細部まで行き届いた映像美、音楽と芸能の融合、エンタメ要素と教養のバランス、そしてオリジナルな魅力を持つキャラクターたち。

繊細で美しい作品だけど、アニメ史に残る作品を作ろう

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今日も、読書。 |本を読み続ける日々が、いつか実を結ぶ——

今日も、読書。 |本を読み続ける日々が、いつか実を結ぶ——

2022.4.3 Sunカラ兄:中巻 53ページ

最近は、「文豪ストレイドッグス」というアニメを観ている。

以前から、このアニメの存在は知っていた。「文豪」というワードに脳が反応していた。角川文庫に、文豪ストレイドッグスのキャラクターが表紙のコラボシリーズがあり、どんな絵柄や雰囲気のアニメなのかは、なんとなくわかっているつもりだった。

観始めて驚いたのだが、まさかの異能バトルものだった。

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今日も、読書。 |カミュ『ペスト』を読んで、考えたこと

今日も、読書。 |カミュ『ペスト』を読んで、考えたこと

2022.3.27 Sunカラ兄:上巻 504ページ

ものすごく久しぶりに、カラマーゾフの兄弟の話。

日記に書いてはいなかったものの、順調に上巻を読み進めている。

前半は、フョードル(カラマーゾフ3兄弟の父親)とミウーソフが、ずっと喧嘩していた。よりにもよって修道院、ゾシマ長老の前で。難しい話をしているけれど、状況が滑稽すぎて、全く頭に入ってこない。

アリョーシャ(3男)はそわそわしていて

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