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「輪になって踊る」本屋さんでオムツの寄付🇺🇦

ときどき通り過ぎる度に気になっていた本屋さんがあります。

本屋さんの外観。

ベルリンのプレンツラウワーベルク地区にある、BuchReigenというこのお店。
"Buch"は、本。
"Reigen"は、輪になって踊る。

読み終わった本を持って行くと元値の半額で買い取ってもらえて、新しい本を半額で買える。本を持って行かなくても、オレンジの棚に並んでいる中古の本は全て半額。もちろん通常の本屋さんのように新しい本を買ったり注文したりもできる、というお店。
本のサイクルがコンセプトになっているから、" BuchReigen"。 

先日またこの本屋さんの前を通りかかったとき、更に気になる張り紙が。

本屋さんの窓に貼られた呼びかけ。

ウクライナの国旗🇺🇦の色に塗られたその紙には、

「オムツを寄付してください。
ウクライナからポーランドに避難してきた女性たちは乳児のために1週間で3つしかオムツが手に入りません。」

この本屋さんでオムツを集めて、ベルリンのKurt Mühlenhaupt Museum (2006年に亡くなったベルリンのアーティストのミュージアム)がポーランドに届けに行くみたいです。

1週間にオムツたった3枚!!!!!
生後6ヶ月の息子と散歩していた私は、いても立ってもいられなくなって、ドラッグストアに直行し、新生児用から大きいサイズまでベビーカーに乗るだけのオムツを買って、本屋さんに戻ってきて寄付しました。


世界中が驚愕したあの日から1年以上が経ち、他のいろいろな出来事と同じように少しずつ忘れられていきますが、まだまだ寒い中いつ故郷に帰られるのかも分からず、また、怯えながらも逃亡せずに、なんとか生きながらえている人たちを想い、胸が痛くなります。

1年前は、入るだけの荷物をパンパンに詰めた泥だらけのウクライナナンバーの車を街で見かけるようになったり、冷蔵庫やベッドなどをメルカリのようなサイトで売りに出すとウクライナから来た家族が買い取りに来たり、ウクライナからベルリンにも人が流れてきているのを肌で感じることが度々ありました。

様々な団体や個人単位で寄付を募ったり着なくなった服を集めたりクリスマス前には子どもたちのためにプレゼントを届けたり、逃亡してきた人たちのサポートのボランティア活動をしたり、それぞれが自分にできることをできる範囲でしています。
私は去年は妊娠していて今は乳児がいるのでボランティア活動をしたり物資を届けに行ったりすることは難しいですが、こうやって、自分でも少しでもサポートさせてもらえる機会があるのはありがたいです。

先日のトルコとシリアの地震の被害者のためにも、ベルリンでも、私が産休まで働いていたこどもミュージアムや他のいろいろな団体が支援活動を行っています。

ボランティア活動や誰かのお手伝いをすることで自分の幸福度も上がるとも聞きました。

ありきたりですが、小さなことでも、ひとりひとりが自分にできることをすることで、誰かが笑顔になれたり自分が幸せになれたり、そんな輪がどんどん広がっていくといいなぁと改めて感じた午後になりました。

最後まで読んでくれてありがとうございました。

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