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織物をしながら猫と遊び、自宅ギャラリーを始めて16年目になります。

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織物をしながら猫と遊び、自宅ギャラリーを始めて16年目になります。

マガジン

  • ブログ「イトシイモノ」あれから

    ブログ「イトシイモノ」から6年。 あれから色々ありました。 ようやく落ち着いた日々の暮らしのあれこれを。

  • Mee’sGallery の展覧会

    ギャラリーを作って16年目になりました。 過去の展覧会の様子を綴ってあります。

  • ブログ「イトシイモノ」

    2010年から数年間、時折書き溜めたブログを無くしてしまうのが惜しく、このnoteに残します。 大震災の前後。私自身にも一番色々あった時期の大切な記憶と記録。

最近の記事

雨の京都、高台寺で。

4年振りの友達との京都旅行。 2日目の高台寺からの帰り道の石段で、目の前を行く外国人のご夫妻(多分40代半ば、奥さんが少しふくよかな方でした)の奥さんが、いきなり足を滑らせて転んでしまった。 一歩前を歩いていたご主人が、まるで映画のワンシーンのように驚いた顔で振り向きながら、傘を投げ捨てて奥さんの方に駆け寄った。 泣きながら強く打ったらしい腕と、腰も押さえて泣く奥さん。 とにかく私達は側溝に落ちた傘をそれぞれに拾って側に置くも、そんなに広くない石段の半分以上を占領している

    • 親友。

      旅行に行って来た友達がお土産を届けに来てくれて。 見通しが良くなった歩道を歩いて来るのを見つけて外に出たら、何やら大事そうに抱えているものを持ち上げて、笑いながら近付いてくる。 渡してくれたのは小さなビンに入った柊の葉っぱ。 あのトゲトゲの固い葉も出始めはこんなに柔らかいんだよと、摘んで水を入れたビンに入れて、こぼさないように届けてくれたのでした。 お土産のお漬物と一緒に、今年初めての筍ご飯も。 朝から忙しく動き回り、カリカリしていた気持ちがフンワリしました。 ありがとう。

      • 雨が降って来た。

        雨が降って来た 雨が降って来た ザーザーザー 小学校3年生の時の学芸会の時に、クラスみんなで声を合わせた台詞。 出だしだけで後は覚えていない。 でも肝心の「雨」の発音が 「あめ↘️」じゃなく「あめ↗️」だった。 「飴が降って来た」になっていたのに気がついたのはずいぶん後になってからだった。 雨が降り始めると いつも胸の中でつぶやく癖がついて、もう50年以上が過ぎた。

        • ぷう吉さん。

          今日は益子のヒジノワでアコースティックギタリスト「ぷう吉」さんのライブに。 加藤靖子ちゃんの絵が可愛いアルバムは、1日中かけていても飽きないので、一度聞いてみたかったのです。 最初は芸人を目指し挫折、その後猛勉強して東大の大学院まで進み、物理学者を目指して修士号も取得していたという、破茶滅茶な履歴を持つ、笑顔の可愛いぷう吉さんのライブは、アインシュタインの相対性理論や、果てしない宇宙の話を楽しく挟みながら、美しいメロディを奏でて素敵な時間でした。 もっとたくさんの方に聴い

        雨の京都、高台寺で。

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        記事

          徒歩1分のジム、3年振りの週3ペース

          雨になってしまったけれど、支度をしたのでジムへ。 週3ペースは3年振り。 コロナ禍以降3年、ようやく復帰したジム。 歩いて1分のところにある幸せを最大限生かさないと勿体ない。 やると決めたらやるのです。 始めたきっかけは更年期の頃、内科の薬がすごい事になり、何とかしなきゃと思ったところにジムが出来て、半年毎日欠かさず通ったら血液検査の数値が全て正常に。 それでも、その時通っていた内科の先生は「薬を飲んでいるからですよ。」と全然意に介さず。 別の内科に行って、血液検査の結果を

          徒歩1分のジム、3年振りの週3ペース

          3年半振りのコンサート

          友達に誘われて3年半振りのコンサート。 「南こうせつ&森山良子プレミアムコンサート」。✨ ほぼ二部形式ながら、前から5番目の真ん中は特等席でした。 こうせつさんの「神田川」「赤ちょうちん」「夢一夜」はあの時代を思い出して切なく。 森山良子さん、75歳のあの軽やかさ、明るさ、可愛さ、そしてパワフルなステージに圧倒されました。 不動のトップ2の「涙そうそう」と「さとうきび畑」、物忘れ共感ソング「Ale Ale Ale」と、一人オーケストラの「聖者の行進」、本当に楽しませていただ

          3年半振りのコンサート

          花・ハナ・はな・💮

          花がないと気持ちが落ち着かない。 あの大震災の日。 たいした被害もなかった我が家でも、それなりに大変は大変だった。 でもふと気がついたら、2日前に東京駅で買った花が、普通に咲いているのが不思議なようなありがたいような、涙が出るほど大切なものに思えた。 以来花を欠かした事がない。 震災前は緑があれば良かったのにあれから花がないと落ち着けなくなった。 手をかけてあげればちゃんとキレイに長く咲いてくれる嬉しさ。 バラは毎年同じ季節に同じ花を咲かせてくれる健気さ。 2ヶ月に一度、ギャ

          花・ハナ・はな・💮

          「建築スケッチ展2022」

          今年最後のギャラリーの個展は「建築スケッチ展2022」で終了しました。 ギャラリーオーナーである主人が昨年に続き2度目のスケッチ展を開催、好評のうちに終了しました。 コロナ禍に突入と同時に51年務めた建築設計事務所を退社、在宅での生活をどう過ごそうかと工夫するうち、これまでに訪ねた好きな建築や、憧れのままの建築の絵をスケッチブックに描き始めてから面白くなったらしく、昨年はほぼ毎日描いていました。 今年は所属する「NPO法人大谷石研究会」で新しい写真集を出版するための準備

          「建築スケッチ展2022」

          秋の益子陶器市 2014

          2014年11月 ブログ「イトシイモノ」より この秋も行って来ました、益子の陶器市。 初日が雨だったので断念。 2日目は一人で一日、3日目は主人と半日。 2日目には陶器市ツイートで仲良くなった方と運が良ければ出逢えるかなと。 思った通り、しっかりあの広い街でバッタリ! こういう事は嬉しいですね。(´ー`) お互いに挨拶代わりのお土産交換の後、益子に詳しい彼に着いて歩きレクチャーを受けました。 私一人では絶対のぞかないようなところまでしっかり。 その一人、城田渚さんとい

          秋の益子陶器市 2014

          前田眞弓展「永遠の瞬間」

          2022年3月26日(土).27日(日) ブログ「イトシイモノ」より 前田さんには5年前に初めての個展をしていただきました。 友人の家の犬の絵が本当に生き生きと素晴らしく、犬友さんたちがたくさんいらして下さって、いつもとは違う楽しい個展でした。 あれから5年。前田さんは展覧会に出品する事に専念し、しっかりを腕を磨いていらっしゃいました。 5年前とは別人のような作風になった絵と向き合い、年月の長さを思いました。 隅から隅まで描き込まれた絵は繊細で美しく、そして力強さを感じま

          前田眞弓展「永遠の瞬間」

          お屠蘇器。

          2022年12月29日 ブログ「イトシイモノ」あれから 流し台のお掃除完了。 一番端の一番下の引き出しの奥から出てきたお屠蘇器。初めての暮れのボーナスで、年末に母に欲しい物を聞いたら「お屠蘇器」という。それからひと月歩き回って、やっと見つけて帰ったけれど、母はあまり喜んでくれなかった。母が欲しかったのは、いかにも!という感じの派手な脚付きの台がついたのだとは薄々わかっていたけれど、私はこちらの然りげ無く上品な方が好きだった。 ほとんど使われる事なく仕舞われて、捨てるに捨て

          お屠蘇器。

          想い出鍋。

          2022年12月29日 ブログ「イトシイモノ」あれから 昨日の流し台の大掃除で見つかったもうひとつの想い出鍋。 ホーローの持ち手が太い針金の、ちょうどひとり分用。 近くに伯母が住んでいた10年弱。 自分のお店をやめ、でも年金だけでは食べて行けないからと、料理屋さんで夜のお運び&調理場。 平日の5時から10時まで5時間立ちっぱなしの仕事は、70をとうに過ぎた伯母には大変だったと思う。 10時を少し回った頃の最終バスで帰って来るから、うちの側のバス停に着くのが10時半。 特に

          想い出鍋。

          桜。

          2011年4月 ブログ「イトシイモノ」より 度重なる余震と原発への不安で今年は桜を楽しむ気持ちになれなかった。 なにより、いつもの春よりずっと寒かったから。 でも誰かがブログで言っていた。 「桜だって誰も見てくれなかったら可哀想。一生懸命咲いているのだから。」 だから日曜日、近くの八幡山公園へ散歩に行ってみた。 ぼんぼりこそなかったけれど、思ったよりたくさんの人がみんな控えめに、でも楽しそうにお花見をしていた 桜はまだ3分咲きくらい。 満開になれば擂り鉢状の園内の底が見え

          いとしいもの。

          2010年10月 ブログ「イトシイモノ」より 今日からブログ始めました。 ブログのタイトルは「イトシイモノ」。 私が今一番愛しいものは「糸」。 とりあえずそこからスタートする事にしてみました。 今年はいろいろあって休んでしまった「100本のマフラー展」。 来年また頑張ってみようと思い、先週から準備に入りました。 最初の一本はスパンコールが華やかな糸で。 いつもなら出来るだけ化繊の割合が少ない糸を選んでいるのですが、今回はスパンコールの華やかさに負けてしまいました。 来年

          いとしいもの。

          「樹想」という名のタペストリー

          2010年12月 ブログ「イトシイモノ」より リビングの壁に大きな織物があります。 大谷の渡邊恵美子先生の作品です。 遡ること30数年前。 折に触れ、県立美術館を訪ねるのが好きでした。 真っ白な大理石の石段のある外部空間は外の世界と切り離され、いつも静かにそこにありました。 そこに座って過ごす時間が好きでした。 美術館の中の作品で一番好きだったのが、常設展示場階段横の、壁一面の真っ白な大きな樹。 一目見た途端、引き込まれてしまい、それから何度その樹に逢いに通った事でしょう

          「樹想」という名のタペストリー

          設楽享良さんの器

          2010年12月 ブログ「イトシイモノ」より 朝起きたら、まずは緑茶。 10時の薫り高い珈琲。 3時にはゆったりとアールグレイ。 夕方、ちょっと甘いもので加賀の棒茶。 ほとんどいつもその全てを同じマグカップでいただいています。 設楽享良さんの器です。 控えめだけど存在感のあるフォルム。 どんな中身でも受け入れてしまう懐の広さ。 マグカップだけでなく、小鉢も箸置きもどれも端正な磁器の器。 設楽さんの器がひとつ食卓に載るだけで他の風景が締ります。 嬉しい風景です。 私はいつも

          設楽享良さんの器