「美しさ」は自分のため?他人のため?
性別や年齢を超えて広がりを見せる「美容」。近年では男性向けのメイク用品が多く発売されるなど、美容に気を遣う人が増えてきていますよね。
一方で、行き過ぎた美意識は過度なダイエットにつながったり、心の健康を損なったりといったマイナスな影響を及ぼすことがあります。私自身、自分と人とを比べて、その差に落ち込むこともしばしばあります(泣)
そもそもメイク/スキンケアは、何のためにするのか。自分のためなのか、はたまた他人のためなのか。
さらに言えば、「美しさを求めること」その背景には、どのような思いや価値観があるのでしょうか。
ケロケロ見聞録12月放送では、「美容」について、その現状や背景にある価値観について深掘りしました!
1,12月放送の振り返り!
「美容/美意識」をテーマにお送りした12月放送。出演したのは、めいとまいの2人でした。
今月の放送では、美容に取り組む姿勢には
①自分軸…自分磨きのため
②他人軸…身だしなみとして/人に良く見られたいから
の二つがあるのではないか、というめいの意見をたたき台に議論を深めていきました!
ここではそのトークの一部をご紹介します!
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めい「自分のための美容か、他人ありきの美容か、という二種類はあるんだけど、その二つは延長線でつながっているのかな、と思った。最初は環境の変化や、まわりの人をみて憧れて、という『他人ありき』の美容からスタートして、どんどん回数や時を重ねることで、『楽しい』『もっとこういう自分になりたい』という『自分磨き』につながってくるんじゃないかな。」
まい「『自分ありき』の背景にも、『他人にどう見られたいか』という気持ちも入ってる気がする。(自分のためか他人のためか)どっちか分からない感情がある!」
めい「二つの視点が入り組んでる感じがあるよね」
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私は、なかなか核心にせまった指摘だなあと感じました。確かに、毎日メイクすることに義務感を抱いて面倒くさいと思うこともあれば、新しいコスメを使うことで自分に自信が持て、テンションがあがることもあります。
美容に対する意識は自分軸と他人軸の二つの視点の板挟み状態にあるのかもしれません。この議論については、次項で私なりに深掘りしていこうと思います!
この他にも、番組内では、「美はどこまで追求すべき?」「美容の行き過ぎを防ぐには?」などの問いに出演者2人が正面から向き合いました!
12月放送はコチラから!
2,誰のために、メイクやスキンケアをするのか
放送内では、現役大学生に美容にまつわるインタビューを実施し、「大学生が美容に対してどのような価値観や思いを抱いているのか」という点にも注目しました。
今回注目したいのは、「美容に取り組むことによって、気持ちや行動にどんな影響があるか」という質問です。
といった回答が見られました。
「気持ちが明るくなる」「自信につながる」などの〈自分軸〉な意見も多く挙がる一方で、
「周りに合わせる」という〈他人軸〉な側面を強く感じているという意見も見られました。
確かに、特に大学生になって周囲にお洒落で垢抜けた人が増え、それに触発されて自分も身なりに気を遣うようになった、という人は私の周りにも多くいます。
また、「気持ちが明るくなる」「自信につながる」というのも、無意識のうちに
「周りの人から自分が良く見えているだろう」と思うからなのではないかと感じます。
つまり、「気持ちが明るくなる」「自信につながる」といった気持ちをより具体的に明らかにしようとしたときに、自分ではなく、他人が主語になることが多いような気がするのです。
少し考えすぎかもしれませんが、例えば、
「自分以外誰もいない世界があったとして、そこで自分の見た目を磨こうという気は起きるのか?」
という思考実験をしてみたとき、
その答えは”NO”だと私は思います。(あくまで私自身の個人的な意見ですが)
つまり、簡潔に言うと、身なりに気を遣うようになるきっかけや前向きな気持ちの源泉は、「他人ありき」な部分があるのではないか、ということです。
例えば、「好きな人に可愛くみられたいから」「久しぶりに会う友達に垢ぬけたと思われたいから」。あるいは、自分軸なようで他人軸による、「このメイクなら好きな人に可愛いと思ってもらえるかも」「友達に垢ぬけたと思ってもらえるだろうな」という自信など。
けれど、(ここからが本題です!!)
最初は他人ありきで生まれた「自信」も、得てしまえばもう”こっちのもの”だと思うのです。
たとえ最初は他人きっかけで生まれたものだとしても、その「自信」「前向きな気持ち」は紛れもなく自分の感情です。
だから、上で書いたような「他人軸」や「他人の目線、存在」は、自分が前向きな気持ちを持てるようになるための材料だ!という意識をもっておくのが大事なのではないかと思うのです。
美容は、自分が生き抜くための”武器”のひとつ。
「他人軸さえも、使いこなす(≒他人軸を恐れすぎない)」くらいの感覚でいることが、時として「美しさ」という基準に息が詰まりそうになるこの社会を生き抜くために必要な事だと思うのです。
他人軸思考に支配されてしまうことは、ともすると心の不健康を招きます。
それを防ぐためには、以上で述べたようなことを踏まえ、以下の二つのことが大事なのではないかと思います。
①美容はあくまで自分のためのもの、という意識
②「自分がどう感じているか」という自分の気持ちや自分軸の基準に目を向ける
つらつらと書きましたが、あくまで放送を聴いて考えた私の一意見です。
皆さんは放送を聴いて何を感じましたか?
もしまだ放送をお聴きになっていないよという方は、radikoタイムフリーまたはPodcastのダイジェスト版から是非!
(文章:ちひろ〈medien-lien ライター〉)
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