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グローバル化を考える時は、友人紹介を考えるつもりで

 こんにちは、ライターのうめちゃんです!
 秋も深まり、全国各地で学園祭が行われていますね。九州大学でも、「九大祭」「芸工祭」が11月上旬に開催されました!
 私は九大祭の実行委員会に所属しているため、当日は運営でキャンパス内を走り回って疲れてしまいました…… しかし、とても楽しく充実した時間でした。

1日目の午前7時に撮影した写真。
数時間後に始まる九大祭を控え、武者震いしていました。

この記事は、九州大学の現役学生が制作するラジオ番組「ケロケロ見聞録」(ラブエフエム国際放送、毎月第一日曜22:00~)がもっとおもしろくなる情報を提供するものです。この記事に興味をもった皆さん、ぜひ各種サービスでケロケロ見聞録をお楽しみください!

1.11月放送のまとめ

 11月放送のテーマは「グローバル化」でした。出演したのは、めいつぐみりさこの3人。番組では、出演者の3人が「自分自身をグローバル化するにはどうすればいい?」という議題で話し合いました。ここでは、その話し合いの様子を一部紹介します!


めい「自分のアルバイト先に外国人のお客さんが来ても上手く対応できなくて。そのような機会が増えて、自分が海外に近い存在にならなければいけないと思いました」

つぐみ「自分自身をグローバル化する、という感覚が私は分からなくて(笑)海外との距離をあまり感じないですね、同じ地球人!のように感じています」

りさこ「私もアルバイト先に訪日外国人の方が来ることが増えて、日常的に英語を話すことが必要な場面が増えました。あと、何より大学で留学生とすれ違わない日がない。これだけ国内にいても海外の波が伝わってきているし、グローバル化を受け入れる場所が国内か海外かの違いだという印象があります。受け入れることの反対は無関心だから、語学の勉強や異文化の知識を蓄えることが大事かなと思います」

つぐみ「本当にその通りだと思います。自分に馴染みのない言動に直面した時にも、興味をもって一旦考えてみることが大事かな」

めい「無関心でいるのは良くないですよね。グローバル化するには自分が変わらないといけないと思っていたけれど、2人の話を聞いていると、自分は自分でいいし、日本人として学んできた文化も大切にしつつ、新しい文化を知ったり、海外の方と接したりする余裕を残しておくのが大事だと思いました」


 この他にも「自分のアルバイト先に外国人の方が来た時にどうするか」など日常生活の一場面をもとに、理想の立ち振る舞いを3人で考えました。
 また、パラグアイでインターンシップをしたつぐみが、2人から質問を受けながら現地の様子や経験を語りました。パラグアイでの生活はいかに...…! つぐみが驚いたパラグアイでのカルチャーショックとは!? こちらも必聴です!

11月放送のダイジェストはこちらから↓

ケロケロ見聞録のPodcastはこちらから↓
https://lovefm.co.jp/kerokero/blogs/podcast

世界を見る、今回の出演者3人

2.アフリカは、私たちにとって「遠い存在」なのか

 海外の話が多く出てきた今月の放送ですが、実は、私には海外経験がありません! いつか海外旅行をしてみたいと思うことはありますが、その夢は未だに叶えられていません。そんな私が最近経験したことを紹介します。

 私は現在、アフリカでフィールドワークをされている先生の講義を受講しています。その中で、調査村の住民の生活の様子を撮影した動画を見る機会がありました。動画に映る現地の人は、共に生活する仲間と協力したり、日常生活の何気ないことで笑い合ったりしていて、私たちと何ら変わりない生活を送っているように感じました。正直、私はアフリカを遠い存在だと思っていましたが、自分たちと同じように日常生活の中で笑い合っていると認識できて、少しだけ身近に感じることができました。

私が「アフリカ」と聞いて最初に思い浮かんだ景色。
もちろんアフリカは砂漠やサバンナ地帯だけではありません。

 もちろん、アフリカに住む人々も私たちと同じように笑顔のある生活を送っていることは、よく考えてみれば当たり前のことではあります。しかし、このことを認識するのは想像以上に難しいと実感しました。
 アフリカのイメージを問われると「砂漠がある、乾燥している、貧しそう」などの回答が出てきがちで、無意識のうちにアフリカを遠い存在だと捉えている人は多いと思います。一度アフリカのことを知って、共通点を見つけてみてはいかがでしょう? 私も講義を通してアフリカを知っていきます!

3.グローバル化を考える時は、友人紹介を考えるつもりで

 実は、私が専攻している地理学では、しばしば「グローバル化」が扱われます。「地域」を対象とする地理学と、各地域のつながりが変化することを指す「グローバル化」は相性が良いのでしょう。しかし、地理学を専攻している私は「グローバル化」をよく知らない!
 私は大学生協に駆け込み、書籍コーナーを片っ端から見て「グローバル化」に関係しそうな本を探しました。
 そして見つけたのが、マンフレッド・B. スティーガー著『〈1冊でわかる〉シリーズ 新版 グローバリゼーション』(岩波書店)。
今回はこの本をもとに、自分なりにグローバル化を考えてみたいと思います。

久しぶりの登場、カエルくんと一緒に

※これ以降、本の内容に合わせて「グローバリゼーション」という単語で説明しますが、「グローバル化」と同義ですので、適宜読み替えてください。

 この本を読んで、興味を持ったことは多くあるのですが、とりわけ重要だと思ったのが、グローバリゼーションの定義についての項目です。

 この本では、最初に「グローバリゼーション」の定義を試みています。著者は、グローバリゼーションを専門とする研究者を、象に遭遇した目の見えない学者たちを描いた古代仏教の寓話を踏まえて以下のように述べています。

寓話に登場する学者たちと同じように、どのグローバリゼーション研究者も、問題の現象の一つの重要な次元を正確に特定しており、一面では正しい。しかし、彼らに共通する誤りは、グローバリゼーションのように複雑な現象を自らの専門に合致した単一の領域に還元しようとした試みにある。

『〈1冊でわかる〉シリーズ 新版 グローバリゼーション』15頁より引用。

 ほう、なるほど。
 グローバリゼーションは多分野にわたって生じている現象で、単に経済分野のみ、政治分野のみで説明するのは不適切だということのようです。

『〈1冊でわかる〉シリーズ 新版 グローバリゼーション』15頁より引用。
一見するとシュールな絵ですが、的確に状況を捉えていると思いませんか?

 もちろん、グローバリゼーションを説明するうえで、「地球全体で経済活動がより活発に、より強力なものになりました」という要素は必要不可欠です。しかし、経済活動の変化を説明するには政治制度や過程、政策の話が欠かせません。私たちに身近な「グローバリゼーション」を説明するには文化の話をしなければならないし、「グローバリゼーション」の未来を考えるには地球温暖化をはじめとした環境の話をしなければなりません。

 一言でまとめると、グローバリゼーションを考えるには様々な視点から物事を見る力が必要だということです。「そんなこと言われても難しいよ〜」と思われるかもしれませんが、皆さんは既に日常生活で実践できているはず!
 例えば、友人を紹介するとき、どのように説明するでしょうか? 「背が高い/低い」といった身体的特徴だけで説明しても、その友人を十分に説明できないと思います。「友達思いで涙もろい」「お酒に弱いけれど、日本各地の酒を飲みたがっている」「将来は○○を目指している」など、様々な角度から説明することで初めて「友人像」が出来上がるのではないでしょうか。
 グローバル化を説明するのにも、同じことが言えると思います。皆さんも、グローバル化を考える際には友人を紹介するつもりでやってみてはいかがですか?

4.SNS展開

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