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医療論文や医療情報の検索精度を上げる方法(google~pubmed検索、翻訳まで制覇編)

はじめに


どもです!岡(@TrainerWao)です!

本日はタイトルにある
「医療情報の検索精度」
を上げる事に着目して
記事を書いていきたいと思います!

※〜〜〜〜〜〜読者の感想〜〜〜〜〜〜※




※〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜※



今回は統計手法ではなく
「統計検索」の仕方です。

pubmedやJstageなどなど使って、
検索をかけたいけど、、
実際検索してみたけど、、
よくわからん、、

そんな「あれ」です。笑

これを見ている方は
真面目な臨床家だと思いますので、
努力した結果、
「あれ」
の意味はわかると思います。

「なんやこれ。自分の調べたい内容、文献ちゃうやんけ〜〜」

そう。
そんな「あれ」です。笑


※〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜※
もし、今回の記事内容が役立つところがあったと感じられたら、
noteの♡リアクションを押していただいたり、
Twitterのシェア、引用RT等でご感想をお聞かせいただけると嬉しいです。
今後に生かさせて頂きますし、
コメントいただけると、
非常にテンション上がりますし、
コメントくれた人、大好きになります!←

※〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜※




この様に、皆さん、

「質の高い情報」
を待ち望んでいるようです。

そこで、先日、こんなアンケートを実施しました!


こんな感じにアンケートを取ってみると、
やはり、臨床にいる皆さんの悩みは
「論文を探す方法」
ではなくて、
「正しい情報にアクセスする方法」
なんですね!

一時期
「とりぜず論文をたくさん読め!」
みたいな、
完全質無視で量で勝負する方
もいらっしゃったんですが、
これが時代なんでしょうね。

でも、この変化は社会の流れから考えると妥当なんですね。
その理由がこちら。

・みんなそれぞれライフスタイルがある(論文ばっか読んでられねえ)
・ネット社会になり、AI(人工知能)も躍進中
・情報格差が既に生まれていることを、自覚している
・情報を基に仕事をする人はより良い「質」を求め出す

などなど…
色んな社会情勢を考えると

「質の良い情報にアクセスできない」=「自分を含め他人に被害が被る」

という方程式が、頭の中で成立しているんですね。

実際、

・電車の中でスマホカタカタ
・カフェでPCカタカタ
・街中で自撮りパシャパシャ

そんな日常を生活からも、
「情報に晒されまくっている状況」
なんですね。

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晒されまくっているから、
「劣等感」や「生き遅れ」
感が出てしまう訳です。


例えば…身近な例でこんなのが無いですか?

・仲の良いA子とB男が付き合っているのを自分だけ知らなかった。
・皆が美味しい店を知っているのに自分だけ知らなかった。

これ、めっちゃ悔しいというか、
「え、教えてよ〜〜!!」

ってなりませんか??

でも、そんなの、相手側からしたら

「え、知らんし!」
「知らないお前が悪いんだろ!」
「いや、それぐらい知っとけよ!」

みたいな雰囲気になりがちです。

これが情報格差の身近な例です。


少し話が脱線しましたが、
こんな話が

「医療の世界」

でも存分に多発して起こっているのです。

「知らないのは自己責任論」

が蔓延しています。

現に、それが
「セミナーや講習会」
となって、トップダウン式におろされる
「市場供給」
が成立している訳です。

そんな中で、皆が色々な情報にアクセスするけど、
・失敗する、上手くできない

・時間がなくなる

・調べるのが憂鬱

・でもどう調べたら良いかわからない

・失敗する、上手くできない

(無限ループ…)

ちーん。笑
って感じです^ - ^

でも、ここで一つ考えてください。

トップダウンする側が
「情報を自分有利に解釈してトップダウンしてきている」

となったら、どうですか??

講師、セミナー主催者、自分…
に被害が出るのではなく、

最終的に医療サービスとして受け取る、
患者さんやクライアント
に被害が出ます。

なので、
「情報は自分で確かめる」
事が一番大事なのです。

長々と説明してきましたが、
この基本的原則を外してしまうと、

この記事には全く意味がない
「ノウハウ」
しか詰まっていません。

これを理解しないと、
この記事を読んだ所で、
絶対に今後、自分で取り組まないだろうし、
お互いの時間の無駄です
ので、

今すぐこのページを閉じて

酒でも飲んで、明日の臨床に向かいましょう。


逆に
「正しい情報にアクセスする意味」
「正確な情報に触れる意味」

を理解している場合、僕が実践している
「ノウハウ」を全て公開します。

日々twitterで公開している内容はもちろん、
その「ノウハウ」が使われています。





気になるかたは、僕のtwitterアカウントを覗いてあげてください。

おふざけ、毒吐き40%
エビデンス20%
手技20%
下ネタ10%

な感じで楽しくやらせてもらってます笑

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↑先日の気になるツイート。

『職場で英語論文を読む機会が年1本しかないって、控えめに言ってヤバくないですか。』

まず『情報』とは
目的に対する手段の選択を意思決定する
為です。

様々な目的に対する意思決定下に置いて
多様な情報が必要です。

だから実践の無い情報なんて、そこら辺に落ちてる、腐ってるかどうかも分からないお菓子みたいなもんです。

危なすぎます。もはやテロです。

確かに、最初に実践する時間がかかるかもしれませんが、
自分が後述する検索の仕方で慣れてくると、

・大幅な時間短縮
・適切な論文検索

が劇的に変わることを、ここまで読んでくれたあなたにお約束します。

ただ、なんでもそうですが

「やらなきゃ始まらない」です。

ここはお間違いなく!

では、それらを踏まえて初めていきましょう!




EBMを正しく理解する

よくEvidence Based Medicine(EBM)=論文・研究
って言いますが、まじで全然違います。

①Best research evidence(エビデンス)
→ 集団から疫学的手法によって得られた一般論
②Clinical expertise(医療者の経験)
→ 個々の経験に基づく熟練・技能・直感的判断力,専門家の助言
③Patient Values(希望と価値観)
→患者の価値観や希望
④Circumstances(環境・状況)
→患者の個別性・多様性を含め、医療を行う環境

目的に対する手段の選択には
これら4つの情報を統合した中で、


どのような情報を根拠として手段を選んだのか?
を示し実施する事が重要です。

Churchill Livingstone (2011) Evidence-based Medicine ; How to practice and teach EBM 4th ed. Straus S. E. et al.
(このリンク先は本著引用の中にあるオープンアクセスの一つです、ぜひ読んでみてください。)

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Tammy C. Hoffmann, Victor M. Montori, Chris Del Mar. The Connection Between Evidence-Based Medicine and Shared Decision Making. JAMA. 2014;312(13):1295-1296.

で、それら得たものを患者さんとのすり合わせを行い
『shared decision making(SDM)』を経て、
患者やクライアントへ医療行為(サービス)の提供を行います。

スクリーンショット 2020-03-14 23.46.32

The 9-item Shared Decision Making Questionnaire (SDM-Q-9). Development and psychometric properties in a primary care sample.
Kriston , Scholl I, Hölzel L, Simon D, Loh A, Härter M.2010



ここまではさらっといきましょう!

で、おそらく、ここまで読んでくれた方の悩みを区分すると…
こんな感じになるのでは無いでしょうか??

Scurlock-Evans, L., Upton, P., & Upton, D. (2014). Evidence-based practice in physiotherapy: a systematic review of barriers, enablers and interventions. Physiotherapy, 100(3), 208-219.

から引用すると…

・EBMの正しい定義がわからない (これは先に説明しました)
・情報収集の方法がわからない(次に説明します)
・統計がわからない(ここでは説明しません、詳しい人に聞きましょう)
・仕事で時間がなくてできない(時間作りましょう)
・英語を読めない(次の次に説明します)


今回は統計を説明する気は毛頭ありません。笑
(理由は簡単です。終わりません。笑)

なので統計自体が分からない方はお勧めの書籍はこちら!

下の2冊は超お勧めです!

上記の統計を学べる書籍はかなりおすすめです!


ここで豆知識として『research skill(研究能力)』
というのは、ご存知でしたでしょうか??
2017年にサウジアラビアのMohamad Al-Tannir氏等によって提唱されました。

1) basic concepts of research and epidemiology(研究疫学の基本概念)
2) appraisal of medical literature(文献評価)
3) effective literature search(効果的な文献検索)
4) basics of biostatistics(生物統計学の基礎)
5) writing a grant proposal(助成金申請の作成)
6) writing a scientific manuscript(学術論文の作成)
7) submitting a manuscript to a journal(ジャーナル投稿)
8) addressing journal reviewers comments(査読者へのコメント対応)
9) research monitoring(研究の観察)
10) presentation skills (発表のスキル)
11) communication skills(会話のスキル)
12) data records and management(データの記録管理)
13) knowledge of good clinical practice guidelines(臨床試験実施の知識)


上記の事も踏まえながら、
3) effective literature search(効果的な文献検索)
数ある『research skill(研究能力)』項目の内の一つとして構成されています。

よって、この記事の中心となる次項からは、
下記本題に突入していきます〜!

・EBMの正しい定義がわからない (これは先に説明しました)
・情報収集の方法がわからない(次に説明します)
・英語を読めない(次の次に説明します)

一緒に『research skill(研究能力)』高めていきましょう!

お待たせしました〜〜!!

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(イイネ多ければ公開範囲を増やすかも??)




情報収集の方法(総論編)

まずは情報収集に当たって、
どんなサーチエンジン、データベースがあるか書いていきます!

例えば…

検索エンジン(望遠鏡)=google、pubmed等
データベース(宝が埋まってる山)=MEDLINE、NII-ELS等

です!

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(https://innova-jp.com/article147/様より引用)

良い望遠鏡がなければ正確に『宝』を見つけることはできないし、
逆に『宝が埋まってる山』がなければ、そもそも探すことはできない。

イメージはそんな感じです。

まずは、それら全体像を調べていきつつ、
実際に各種ページにアクセスしていきましょう!

(※下の画像達をタップすれば、検索ページに飛べます)


★MEDLINE(Pubmed)
→世界最大の医学系論文のデータベース。アメリカのNational Library of Medicine(NLM)が提供している。
1948年以降の2200万件以上の世界にある医学文献を検索できる。
→アクセス:無料

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★医中誌Web
→医学中央雑誌刊行会が作成。日本国内発行。1983年以降の論文情報、約800万件を検索可能。
※これ以前の論文情報を探すには「医学中央雑誌」を使用する
→アクセス:要契約

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★Google Scholar
→学術文献に特化したサーチエンジン。様々な種類の学術文献を検索可能
→アクセス:無料

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巨人の肩の上に立つ…良い言葉だ。


★EMBASE
→MEDLINEと並ぶ、ヨーロッパのデータベース。pubmedには無いものも2000誌以上は検索できる。医薬品関係の検索が長けている。
(※MEDLINEは疾患検索に長けている)
→アクセス:要契約

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★CINAHL
→看護学に関連するデータベース。1982年以降の100万件以上の文献を検索可能
→アクセス:要契約

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★Cochrane Datebase of Systematic Reviews(CDSR)
→コクランライブラリーのデータベース。各種疾患を対象とした治療や診断について収録
→アクセス:アブストラクトは無料。全文は要契約

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★National Guideline Clearinghouse
→診療ガイドラインや関連文献の公的データベース
→アクセス:無料

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★Trip datebase
→簡単、早い、質の高い情報を入手しやすくなるように作られたサーチエンジン。Systematic Reviewsや Guidelineを重点的に検索する。
→アクセス:無料

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★ADA Center for Evidence-Based Dentistry
→ アメリカ歯科医師会が運営する。Systematic Reviewsの批判的吟味や2次資料も掲載されている
→アクセス:無料

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★Evidence-Based Dentistry
→Natureが年に4回発行。抄録形式の2次資料が掲載されている
→アクセス:要契約

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★DynaMed
→医科領域の2次資料約3000のトピックに割り振られている。
→アクセス:要契約

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っで、これは世界的に見ても、めちゃくちゃ有名な所になります!
これで拾えない情報はほぼ無いと思っています
(少なくても僕は困ったこと無い)

また、結構隠れキャラには、
こんな便利な検索エンジン、データベースがあります。

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(イイネ多ければ公開範囲を増やすかも??)

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