ハンナ・アーレントを、見たよ

むかーしむかし、と言うほど昔でもない

学生時分に教科書の1口メモ的な枠線で囲われた文章の中に



 「凡庸な悪」という名目で書かれていた一説が、今でも心に残っている



「この世で1番の悪とは、もっとも凡庸な中に潜んでいる。」

若干ホラー話じみている気がしないでもないけど、理解は出来る。

むしろずっと言語化できず疑問に思っていた部分が、少し明快になった。



なぜ、大きな犯罪を犯している者達はこんなにも「普通」なのかと



私たちはどこかでハンニバル・レクターやあるいはホアキン・フェニックスが演じるようなジョーカーといった
 人物を思い浮かべていて


そういった元々どこか欠如したような
あるいは何らかの複雑な事情で欠落していった人物だから、平気で人を殺めたり大きな犯罪を犯すことができると
納得している節があるんじゃないかと


しかし、そうじゃない。
 
人間は、人間の持つ正義や悪かは
 ルールが変われば簡単に変化する。
その時々の思想によって敷かれたルールに行動を支配されていく。

普通の人間が、本来同じ人間である相手を物のようにゾンザイに扱うという、ありえない行為に及んでしまう。


映画のハンナ・アーレントを演じたバルバラ・スコヴァさんの最後の演説には鳥肌が止まらなかった。

ここまで書いて、たぶん、この映画の良さを表現しきれてないなと思うので
たぶん書き直します。その前に取り急ぎ。

ハンナ・アーレントを見ろ(CV阿部寛)






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