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自分思い上がってました日記/北尾修一





積読本📚の中から、北尾修一さんのエッセイ
「自分思い上がってました日記」を拝読しました📖´-
(2024,5,11 読了)



本書は去年の文学フリマ福岡へ行った際に百万年書房さんのブースで北尾さんから直接購入した一冊です。
北尾さんは大手出版社での勤務を経て独立し出版社”百万年書房”を創立された方。
創立から2年後、大腸がんであることを医師に告げられた北尾さん。
本書はがんを告知されてから手術入院するまでの2ヶ月の日々を綴った日記です。



闘病記という雰囲気ではなく、がんと告知されてからのご自分の心の内や家族の反応が描かれているのですが、悲愴感はなく淡々と描かれています。
家族以外にはがんのことは知らせず、通常通り過ごされる北尾さん。
本当に淡々としているのだけれど不安や恐怖はもちろんあって、静かにそんなご自分と向き合われていたので読んでる私の方もあまりザワザワと苦しくなったりはしませんでした。本書をご本人から購入し元気なお姿を見ている安心感もあったかもしれません。
ご家族のさり気ない気遣いが感じれるのも良かった。このさり気ないというのがポイントのような気がします。


命がかけがえがなくて美しいなどということは当たり前のことであって、そんな当たり前のことを何回も思い出さなくては、言い直さなくてはいけないような状況の方がおかしいと思うわけ。

向坂くじらさんの言葉




上記の言葉は向坂くじらさんのポエトリーリーディングの途中のMCで語られたものの一部です。
北尾さんはこのMCで泣かされたのだそう。私も同じくグッときたのでした。
命があるだけ有難いと鼓舞して前を向かないといけないような状況にいるんだな私って。
向坂くじらさんはそんな状況の先に行きたいと続けておっしゃっています。
その先に行くために何をしなくてはいけないのかを私も考えたいと思いました。



そして本書を拝読しながら、私は父のことを思いました。
二度のがん手術を乗り越えた父。本人はとても不安だっただろうし、今も不安はあると思います。そんな父の心情にもう少し寄り添えるようになりたいものです。さり気ない気遣いができるように。


北尾さんの著書は手術してからのことを綴った続編も出ていますし、百万年書房さんからは魅力的な本が続々と発刊されています。
いっぺんには買えないけれど、少しずつ購入していきたい。
本棚の一部に百万年書房コーナーができたらいいなぁ。
これからも百万年書房さんのご活躍を願いながら。














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