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イギリスの宇宙ベンチャーで働いてみたので感想を書きます。

こんにちは、こおるかもです。

現在、オックスフォード州のサイエンスパークにある、宇宙ベンチャーに勤務しています。もともと日本の宇宙機関で人工衛星の開発・研究をやってました。

日本での働きぶりはこちらをどうぞ。

そんな僕がイギリスに来て10ヶ月。まだまだ慣れない日々ですが、働いてみた感想を書き留めておきます。転職した時には、最初に感じたことが大事だって聞きました。

ではいってみましょう。

感想その1:みんな本当に定時で帰る。冬は日が暮れたら帰る。

噂では聞いていたけど、本当だったとは。みんな仕事があろうがなかろうがそそくさと帰っていきます。プライベートを大事にしてるんですね。

でも決して仕事時間が短いわけではなくて、必要に応じて残業する人はいるし、土日にやっている人もいます。メリハリがついていていいですね。特にうちはベンチャーなので、どうしてもひとりひとりの役割も大きいので、そこはケースバイケースです。

感想その2:製造現場に近い

これは前職が研究機関で、今はメーカーだから、という違いですが、毎日現場にでて試験をしたり、取ったデータを解析したりしています。これは楽しいです。

自分はどちらかというと現場要員ではなくてマネジメント側のポジションなのですが、しばらくは設計の理解を深める意味で、プレイヤーとしても仕事をして欲しいと言われています。そういう配慮をマネージャーがしてくれているのも嬉しいです。

感想その3:責任範囲が明確で不必要な会議に呼ばれない⇛その結果エンジニアとしての作業に集中できる。

これもよく欧米と日本の違いと言われることですが、欧米は契約社会です。契約書類に含まれるJob Descriptionに厳密に各自の役割が書いてあって、基本的にそれをはみ出すことはしません。

そのため、自分の守備範囲外の打ち合わせにはまず呼ばれません。その分、日中のほとんどの時間を自分の作業時間に充てられます。

日本時代は、関係あってもなくても、とりあえず打ち合わせには全参加する文化でした。そのため、日中はほぼ打ち合わせで終わり、定時後に自分の作業という日々。

それがガラッと変わったのはこちらにきて一番良かったポイントです。

感想その4:会社の成長が日々実感できる

これはベンチャーに来たから感じることです。

会社の規模でいうと、僕が入社したときは40人くらいだったのが、1年たたずにすでに60人を超えています。オフィスも手狭になってきて、最近全員のデスクのサイズが小さくなりました笑。

今年も大きな契約が取れそうだったりして、会社の士気は割りと高いです。

その代わり、結構辞めていく人も多く、そのたびに寂しい思いをしています。

感想その5:仕事の仕方は意外と普通

勝手なイメージで、欧米のスタートアップだから、めちゃくちゃクールな打ち合わせ(スタンディングで5分で終了!みたいな)を想像していましたが、そんなことはありませんでした。

うちは宇宙開発といってもカテゴリーとしてはあくまで製造業なので、かなりオーソドックスな仕事の仕方をしています。不具合管理だったり、設計の認定審査会など、プロセスはかなり王道です。

感想その6:マネージャーが英国紳士

これはたまたまですが、マネージャーが神がかっていい人です。
まじで絵に書いたような英国紳士。

必ず週に一度マネージャーと30分のキャッチアップをすることになっていて、そこでしっかりと自分のタスクの整理やわからないことの確認などができるのが非常にありがたいです。

そしてなにより、マネージャー側もきちんとぼくの作業内容を把握して理解するように努めてくれるので、働いていて安心感があります。

日本時代は、そもそも自分のやっていることを把握すらしてもらえないことも。。。

まぁこれはイギリスでも日本でも、人によりけりですが、少なくともいまのマネージャーは今までで一番頼りになります。お願いだから辞めないで欲しい。

感想その7:日々英語で挫折

最後になりますが、やっぱり英語の壁は高いです。気を使ってくれるのは先述のマネージャーくらいで、あとのひとは容赦なくマシンガントークしてくるので、日々挫折です。

別の記事でも書いたのですが、大勢での会議ではいちいち質問しずらいし、一度会話の文脈をロストすると、その後の話の殆どがわからない。しかも会議は1時間続くこともある。同僚はみんな日暮とともに帰っていくので、質問できる時間も限られる。

何も聞き取れなかった会議のあと、自分のタスクが何なのかわからないまま一人ぽつんと残業している日本人。つらすぎる!

結局、ぼくは渡英後も、基本的に毎日1~2時間英語の勉強に費やして、最近は少しずつ聞き取れるようになってきました。それでも聞き取れないときは、メールでしつこく確認したり、「ヘイ!キャッチアップしよう!」とか言って2人でコーヒー飲みながら質問しまくったり、とにかく給料に見合った貢献をするために毎日必死です。

渡英時にどのくらい英語のスコアがあったのかはこちらで晒しましたのでご参考まで。

終わりに

いかがでしたでしょうか?少しネガティブなことも書きましたが、全般的にはとても楽しく、刺激に満ちた日々を送っております。

英国宇宙ベンチャーで働く雰囲気だけでも伝わったら嬉しいです。

ありがとうございました。

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