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孤独の裏グルメ

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モノを食べる時はね、誰にも邪魔されず自由でなんというか(以下略)
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#noteフェス

美味しんぼ38巻における「かん水」描写への疑問を解決する(後編) ~ラーメン苦いかしょっぱいか~

美味しんぼ38巻における「かん水」描写への疑問を解決する(後編) ~ラーメン苦いかしょっぱいか~

<4.塩はどこへ行った?> 前回の話では、雁屋氏が「重合リン酸塩はタンパク質を溶かす」と間違えて覚えていたため、中華麺でも同じことが言えるはずだと勘違いした――というテーマを取り上げた。

 だが中華麺やうどん、そしてパスタを作る際にも塩は入れられることが多い。塩は何のために入れるのだろうか。
 
 美味しんぼの6巻『江戸っ子雑煮』では、カマボコの製法を取り上げているが、「すり身に塩を入れて練れば

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美味しんぼ38巻における「かん水」描写への疑問を解決する(中編) ~タンパク質は異なもの、味なもの~

美味しんぼ38巻における「かん水」描写への疑問を解決する(中編) ~タンパク質は異なもの、味なもの~

前回はかん水とは何か、その働きは……という観点の記事でした。

<3.重合リン酸塩とは何か> テーマはラーメンであるが、最初は動物タンパクの話から始めたい。

 中学の理科の時間に、ATP(アデノシン3リン酸)という単語を習った記憶がないだろうか。
 食品添加物として認められているポリリン酸塩やピロリン酸塩といった物質も、ATPと同じく「リン酸」であり、似た性質を持つのである。

 どうしてこんな

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美味しんぼ38巻における「かん水」描写への疑問を解決する(前編) ~またはラーメン三銃士は如何にしてスフィンクスの罠にかかったか~

美味しんぼ38巻における「かん水」描写への疑問を解決する(前編) ~またはラーメン三銃士は如何にしてスフィンクスの罠にかかったか~

 有名なグルメ漫画である『美味しんぼ』において、中華麺の製造時に入れる「かん水」はこう表現された。

「ラーメン界のスフィンクス」であると。

※注:「ラーメン屋のスフィンクス」と言ってるが、誤植

 一体何がスフィンクスの謎だというのか。

 「かん水がなくても麺のコシが出るのは確かだが、かん水が麺のコシを出すのも確か」、これが解答不能の謎であると言うのだ。

 果たしてかん水を入れる理由は本当

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北欧の悪鬼 ~天下一マズい菓子・サルミアッキ~

北欧の悪鬼 ~天下一マズい菓子・サルミアッキ~

いろいろと間違ったものを食べてきました。

名古屋の霊峰と呼ばれる「喫茶マウンテン」のゲテモノ甘口スパゲティはことごとく完食できました。

先日食べたコーヒーラーメンも楽勝で食べられました。

新婚旅行でサソリやらカイコのサナギやらを食べましたが、平気でした。

僕はいつの間にか、「別にマズいものぐらい食える」と過信していました。

真の悪鬼、北欧はフィンランドからやってきた!!

こんなものまで

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