【200冊から厳選!】2021年これ読んでよかった〜育児・ポジティブ・小説編〜

こんにちは、鏡味 真矢(かがみ まや)です。

株式会社チャイルドケアサポートで保育園運営事業と保育支援事業に携わる取締役を務めながら、プライベートでは保育園に通う3男児(5歳,2歳,1歳)の母です。

今年もさまざまな本を読みました!200冊くらいになりそうです📚

なるほど!と納得したり、学びアイディアヒントになったり、物思いに耽ったり、ストーリーをハラハラ楽しんだり、気休めになったり、リラックスできたり。

読書のおかげで自分の生活が豊かに楽しく幅広いものになったことを感じています。

本とのいい出会いがたくさんあった2021年ですが、厳選して特にこれは!というものを前編後編にわたって、一言二言簡単なコメントを添えてご紹介していきたいと思います。


前編記事はこちら。


自分の育児を考えるのに影響を与えた5冊

①「百歳の遺言 いのちから「教育」を考える」大田堯(著)、中村桂子(著)

教育研究者の大田先生、生命科学を専門としJT生命誌研究館館長の中村先生の対談。これは教育とは、生きるとは、学ぶとは、示唆に富む一冊です。ユクスキュルの「環世界(ウンベルト)」という考え方が初耳で、目から鱗で一番忘れたくない。


②「本当の学力をつける本 学校でできること 家庭でできること」陰山英男(著)

こちらの本の著者、陰山先生は当時公立小学校でオリジナルの指導(陰山メソッド)をしていたそう。中学校高校を経て国立大学や医学部など、難関大学と言われるところに進学する教え子が続出したとのこと。

学力についてはやはり小学生のときにいかに学びを習慣化できるかどうか、小さな「できた」を楽しめるか。あと家庭で規則正しい生活を営めるかどうか、父母が社会について、自分の仕事の楽しみを子どもに語れるかどうか。


③「これからの男の子たちへ 「男らしさ」から自由になるためのレッスン」太田啓子(著)

3男児の母として、バイアスだらけのどういう社会で生きていくことになるのか、伝えるべきことは何なのか、どんな大人になってほしいか、考えさせられる一冊。「有害な男らしさ」と「ホモソーシャル」というキーワードを知れた、認識できたことが、私にとって一番の収穫です。「男らしさ」として当然視され、賞賛され、無自覚のように仕向けられる特性のなかに、暴力や性差別的なことにつながったり、自分自身を大切にできなくさせたりする「有害な」要素があるということ。「ホモソーシャル」とは「男のつきあい」「男どうしの友情」「男の絆」を指し、これ自体は悪ではないのですが暴走する(している)場面があるということ。「ホモソーシャル」な空気が無自覚に暴走し、無自覚に「有害な男らしさ」が誰かや自分を傷つけることになることは、知っておいたほうがいいです。


④「科学者が人間であること」中村桂子(著)

科学で知らないことがわかる、というのは素晴らしい前進である一方で、「全てが分かる」「いつも正しい」「安全や何かを保証してくれる」とするのは過信であること。そもそも、そんな完璧なものがこの世に存在するのでしょうか、、?日常的な感覚、本能的なものや直感的なものも、優劣つけず認めたいところ。


⑤「自分をコントロールする力 非認知スキルの心理学」森口佑介(著)

目標を達成するために、自分の欲求や考えをコントロールする能力「実行機能」の発達に何が有効か、どんなことを避けるべきかなど、さまざまな観点で述べています。子どものみならず大人も絶えず「何かしらの誘惑と戦っている(実に一日4時間!)状態」であり、その中でアクセルとブレーキを使い分ける。虹を見たかったら、雨を我慢しなくちゃね、が実践できるかというお話。


超ポジティブになれそうな気がした3冊

①「天才はあきらめた」山里亮太(著)

山ちゃんは「努力の天才」ですね。自分が努力するための公式を知り、実践できる戦略家。一体何冊のノートを消費しているのだろう…数百冊はあると予想。真面目は裏切られないということか、結局至極真面目な人の話かよ(芸人なのに)!と思ってしまうほど。


②「旅をする木」星野道夫(著)

アラスカの厳しさと美しさを感じながら生きる、筆者の感性が鋭くも優しくもあり、佳く生きるとはどういうことか、命あるとはどういうことか、考えさせられる短編集。

私が最も気に入っている星野さんの言葉はこちら。すれ違うから出会いは嬉しいし、不思議だし、有り難いということ。

人生はからくりに満ちている。日々の暮らしの中で、無数の人々とすれ違いながら、私たちは出会うことがない。その根源的な悲しみは、言いかえれば、人と人とが出会う限りない不思議さに通じている


③「世界にひとつだけの「カワイイ」の見つけ方」増田セバスチャン(著)

増田セバスチャンさんは「カワイイ」について「自分だけの“小宇宙” それは、だれも邪魔することができない、自分だけが愛でることができる“小さな世界”」だと定義づけています。まさに「自分だけの世界観」!

自分が好きな色を自分自身が認められるか、そんな自分を無条件に好きでいられるか、その色を外に出せるか、皆が色とりどりに生きることができたら、力強く素晴らしい世界が見られるはずだと言っています。そしてその色というのは華やかな、明るいもののみを指しているのではなく、影の部分や短所、コンプレックスも込みで言っています。


小説も楽しみました!特に面白かった6冊

①「大地の子」山崎豊子(著)

中国に残り生きてきた日本人戦争孤児の話。ドラマ化もされた有名作品なので、ご存知の方が多いかもしれません。四巻まであります。

一巻は主人公が日本人ゆえに経験した差別、いじめ、虐待、裏切り、過酷労働と、辛い場面が多いです。どん底の中でも他人とのやり取りから温かみが生まれ、光になり、地面を蹴り出す希望になる。

古い本を読むと、昔は今よりも生きていくことが難しかったんだとも感じます。だからこそ、責任を負いながら自由を得るような生き方が自然だった。すぐ何かに責任転嫁できて、自由ばかり主張してなんとなく生きられる私たちとは全く違う時間を過ごしていたことを痛感します。


②「太陽の棘」原田マハ(著)

舞台は戦後の沖縄。米国人軍医と、集落を形成し米国人にアートを売り生計を建てる日本人アーティストとの物語。実話ベースとのこと。

復興に向け各々たくましく生きる、というきれいでシンプルな話ではなく、苦しい中で生きるためには魂や信条が必要。でもそれだけでは上手く生きられない。時に売れるため、お金を稼ぐための動きが必要になるだろうし、道に外れてしまったりポリシーに反してしまう自分自身がやるせなかったり。そういう心や身体のぶつかり合いがとてもリアルで、綺麗事ではなくて、私はすごく感情が揺さぶられました。


③「本日は、お日柄もよく」原田マハ(著)

普通のOLだった主人公がスピーチライターという職業に出会い、魅力に惹かれ、才能を開花させていくストーリー。

言葉の重みを感じずにはいられない。何気ない出会いや勇気ある選択で人生は良い方向に変えていけるということ。誰と出会うか、どんな話をするか、アクシデントをどう捉えるかで、全く違う未来になるのですね。

さまざまないい言葉が登場しますが、特に好きな言葉は「いますぐ、まっすぐ」「困難に向かい合ったとき、もうだめだ、と思ったとき 想像してみるといい。3時間後の君、涙がとまっている。24時間後の君、涙は乾いている。2日後の君、顔を上げている。3日後の君、歩き出している。」


④「砂の王国」荻原浩(著)※上下巻あります

宗教は人を良くも悪くも変える、強固に作り上げたはずがその強固さに歯止めが効かなくなることがある。。。何なんでしょうね、良し悪し簡単に付けられるものじゃないなぁと、考えてしまう。一文無しのホームレスが大きなお城を築くまで、人や心はこんな感じで流れていくのかとリアリティがあります。お金と時間をかければかけるほどのめり込むし、その負債を良いものにしなきゃ(邪魔者や他人のアラを探して保とうとする)、自分は大丈夫だと思いたい。結局のところ幸せという概念は、どんな立場でどんな状況でどんな心境であっても、自分の心が決めるものなのでしょう。


⑤「64(ロクヨン)」横山秀夫(著)※上下巻あります

14年前の事件を解きながら、今目の前で起きる事件とも繋がっていく。すごくすごく面白かったです。特に下巻は面白さや展開スピードが増し、加速して一気に読みました。映画化もされているのですね、気になるところです。


⑥「仮面山荘殺人事件」東野圭吾(著)

こちら読み進めていて最後の最後に「……⁉⁉⁉⁉⁉」ネタバレになってしまうので何もレビューしませんが、とにかく面白いです。


まとめながら、とてもいい出会い・気付き・楽しい時間があったなぁと改めて感じました📚2022年も読書、楽しんでいきたいです✨


こちらのnoteでは3男児とのライフ、保育というワーク、大好きな読書についてゆるりと書いていきます。

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