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〖作詞〗『卒業文集』

『卒業文集』
作詞 : S0U

葉桜並ぶ 入学式
クラスの列で 会った時
僕は君に 恋をした

話す話題も そうそうなくて
得意な科目を 教えるくらい
好きな曲を 聞き耳立てて
カラオケ1人で 練習してた
今じゃ 到底考えられない
青い僕が そこにいた

久しぶりに 実家へ帰り
押し入れ掃除で 出てきた文集
懐かしさで 少し笑って
掃除を止めて ページをめくる
時の止まった 思い出たち


1年経った 休みの日
仲良し達で 遊んだ帰り
2人きりで 歩いた道

話も途切れて お互い黙り
迫る帰限に 焦りながら
溢れた言葉で 思いを告げた
予期せぬ答えに 涙が伝う
今じゃ 考えられないくらい
青い僕が 確かにいた

馬鹿ばっかりの 高校時代
純度の高い 笑顔の写真
男子のページが 終わりかけて
君の笑顔を 思い出す
時の止まった 想い出たち


あの時 君と喧嘩して
強がる事無く 謝れたなら
未来は少し 変わってたかな
自信過剰な 青い僕は
想いの重さも 分からずに
戻れるものだと 思ってた

卒業文集 最後のページ
クラスを回って もらった寄せ書き
君の欄だけ 空白で
あの時と 意味の変わった1粒が
色を無くした 僕の頬を
伝って 欄を滲ませる
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