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スイスイ!軽快!テンポよく!あなたの文章を読みやすくする魔法

読まれない。
noteでもブログでもTwitterでもメールでも
どんな文章を書いても読まれない。

「てにをは」がおかしいわけじゃない。
独りよがりな文章を書いているわけじゃない、

なぜ読まれないのか?
どうすれば読まれるようになるのか?

・・・という悩みを解決します。

自己紹介をします

放送作家として働き始めて26年。
僕が書く文章の大前提は「人に読まれるもの」です。
それを意識しながら仕事をしてきました。

そのノウハウをつぎこみ、
これまで3冊のKindle本を出版しました。


1冊目『天国の母へのラブレター 
    放送作家26年 なんてことない人生
    周りの人がすごかった』


2冊目『ぼくのうつ日記
    3回 救急車を呼んだ男が見た光』


3冊目『Kindle本の設計図
    note⇒Kindle 電子出版の道しるべ』


みなさんのおかげで、
3冊とも高評価を頂き、
レビューにはこんな嬉しい言葉が並びました。

天国の母へのラブレター
『なぜだかスイスイ読めてしまい、気付いたら読み終わってました』
『あっという間に読み終えてしまいました』
『前半は、軽快にテンポよく読めました!
 読み終えたころには心が大きく揺さぶられ、感動していました』


ぼくのうつ日記
『相変わらず一気読み!』
『文章もとても読みやすい。
 改行と文字の大きさで抑揚がついており、
 語りかけられているようでした』
『とても読みやすく、前向きに書かれている』

Kindle本の設計図
『好きな音楽を聞いている様なリズムの良い文章で
 とても読みやすかったです』
『ミツさんならではの安定の文章力!サラッと読めて、落とし込めます』
『今回もミツさんの文章に惚れました』

読みやすいという評価

読んで頂けたら分かるように、
『相変わらず一気読み!』
『ミツさんならでは安定の文章力』
『今回もミツさんの文章に惚れました』

僕の文章を続けて読んでくれている方が
ちらほらいらっしゃいます。

なぜ続けて読んでくれたのか?
それを徹底的に自己分析して、ノウハウとして落とし込んだのが
この有料noteになります。

ポイントは全部で6つ

テーマ画像の下に書かれたキーワードで構成されています。

なおすでに多くの人が書いている
ひらがなと漢字とカタカナのバランス・・・といったことは
書いていません。

タイトルに“魔法”なんて大げさに書きましたが、
この記事は“特効薬”ではありません。

結局のところ
良い文章を書くには、
人が書いた良い文章を読んで、書く。
読んで、書くを繰り返すしかありません。

でもそれだって
『人に読まれなければモチベーションが保てません』

読まれるためにはどうすればいいのか、
そのノウハウと工夫をぶち込みました。

あなたはすでに読んでいる

実はそのノウハウ、
あなたはすでに、その一部に触れています。
この無料パートにも、僕のノウハウが詰め込まれているからです。

だって
ここまでスラスラ読めたでしょう?

全ての記事を読んだ後、
もう一度、頭から読み返すと、それがよく分かります。

人生の時間は有限です。
読まれない文章を書くことは人生においてムダでしかありません。
このままムダな時間を過ごしますか?

この記事を読んで少しでも
ワクワクしたなら、文章を変えたいと思ったなら、
あとは『行動するのみ』です。

いまは風の時代、
生き残れるのは勇気を出して『行動した人』だけです。


悲しい。

でも、確かな事実があります。
それは、

僕らの文章はそのままでは読まれない、ということ。

では、問答無用に読まれる文章とは何でしょう。

それは売れっ子作家の文章です。

例えば、
村上春樹さん
宮部みゆきさん
湊かなえさん
東野圭吾さん
伊坂幸太郎さん

新作を心待ちにしている
ファンも、たくさんいますよね。

この人の文章なら、たとえどんなモノでも読んでみたい。

でも僕らの文章は違います。

大前提として…『読まれない』

悲しいですが、これが現実です。

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文章はハードル競争 徐々に高さを上げていく


大変なんです。
文章を読んでもらうということは。

僕のイメージでは『ハードル競争』です。
『一行、一行がハードル』という考え方ですね。

ということは、
いきなり一行目に『高いハードル(長文)』を置いたら、
読者は、それだけで逃げちゃいます。

いまの読者は、移り気&短気、です。
だから一行目(1個目)のハードルは低くしましょう。

とにかく低く(短く)して・・・

まず三行読ませる

これを目指しましょう。
視覚的には、こんなイメージです。

〇〇〇
〇〇〇〇〇〇〇〇
〇〇〇〇〇

三行読ませたら、
この後は比較的、読ませるのがラクです。
人は本来『続きが気になる生き物』です。

ストレスを最小に抑え、読書の初速を上げるためにも、
三行までは、スッと読ませる。

これが大事です。

一行目を究極に短くする方法

すごく簡単な方法があります。
それは・・・『あ行』と『は行』を使うことです。

なにを言ってるんだコイツは?
・・・って感じですよね。

こんな感じです。

まず『あ行』

あっ
そう思った次の瞬間、恋に落ちていました。
この気持ち、止められない。

痛っ
思い出す時に、胸に鈍い痛みが走る。
だから冬の朝はキライなんだ・・・

うっ
言葉に詰まるといけない。
後はもう相手のペースになった。

えっ
感情より先に涙がにじむ。
いつだって幸せは、不意打ちのようにやってくる。

おっ
あまりの美味さに僕は声を上げた。
だから見知らぬ街のラーメン屋めぐりはやめられない。


続いて『は行』

ハッ
目が覚めた時には、
辺りは真っ暗、お先真っ暗。

ヒィ
声が出そうな、すさまじい恐怖が沸き上がった。
こんなの子供だったら泣くでしょ。

ふぅ
息をついた時に、飲みたくなるものがある。
ほどよく炭酸の抜けたコーラだ。

ヘー
素直に感心したんです。
これが中学生の書く文章なのかと。

ほぅ
と思って目を細めました。
そこには懐かしい光景が広がっていました。

スッと読めませんでしたか?

一行目をスルっといければ、
あとは勢いに乗って、三行目まではスルっと
読ませることができるハズです。

三行まで読んでもらえたなら、
あと5ブロックぐらいは勢いで読み進めてもらえます。

5ブロックとは、
このぐらいの分量です。

拙作『天国の母へのラブレター』から抜粋

1ブロック
1975年、かのミスター、長嶋茂雄さんが現役引退した翌年に
僕は千葉県、外房の港町で生まれました。

2ブロック
実家は海産物加工業、ひとことで言えば「干物屋さん」です。
ホテル三日月の目の前にお店があります。
今も建物は残っているので、
分かる人はこれで分かります。

3ブロック
長男として生まれた僕は、
子供の頃、こんな誤解をしていました。

「うちは金持ちなんだろうな」

4ブロック
家はお店と住居と2つあって、
裏手には干物を干す高さ10メートルぐらいの建物と巨大な冷凍庫。

観光シーズンでもないのに、週末になれば家の目の前に観光バスがとまり
お店の中はお客さんでいっぱい。

5ブロック
1枚、1万~2万するアワビが飛ぶように売れていくのを
目の前で見ていました。

だから思ったんです。「うちは金持ちなんだろうな」と。
それが間違いだったと気づくのは、かなり後になってからのことです。



ここまで読ませたら何をするのか?


ハーケン

文章にくさびを打ち込む!


これはロッククライミングに使われる
『ハーケン』と『カラビナ』です。

岩の裂け目に、
ハーケンを打ち込み、そこにカラビナをつけて
滑落防止のロープを通します。

滑落防止(かつらくぼうし)

読書をやめるのを全力で防ぐのです。

そうです。

文章にキーワードを叩き込むんです


こんな感じで。

ファミコンに明け暮れた中学・高校時代 


任天堂からファミリコンピューターが発売されたのは1983年。
当時8歳、小学2年生だった僕は、夢中になりました。

ドラゴンクエスト。
狂ったようにやりこみました。
この頃、うっすらと「ゲームを作る人になりたい」と考えました。

地元の小学校・中学校に通い、
高校は電車で2つとなりにある、千葉県立 長狭高校に進学しました。


要は『小見出し』をつけちゃう。


こういうクサビも魅力的ですよね。

巨人・腰山一生との出会い


当時、古舘プロジェクトには20人ほどの先輩作家がいて
そのトップが、腰山 一生(こしやま いっせい)でした。

一般の人はおそらく知らないですよね。
でも、今から言う番組は聞いたことあると思います。

「テレビ探偵団」
「笑っていいとも」
「はなまるマーケット」
「なるほどザ ワールド」
「たけしのTVタックル」



読者に息継ぎさせてあげる

こういったキーワードを
僕は『文章の息継ぎ』と呼んでいます。

このあと5ブロックぐらいの文章は
このテーマで話が展開しますよ。
・・・とあらかじめ読者にわかってもらう。

そうすることで、
読むのをやめてしまうという
最悪の事態を全力で防ぐんです。

滑落防止のハーケンとカラビナを
文章に打ち込む。

僕は過去2作品、
これを徹底してやりました。

その結果、
Amazonレビューでは、いくつかこんな言葉を頂きました。

『なぜだかスイスイ読めてしまい、気付いたら読み終わってました』
『軽快にテンポよく読めました!』
『文章もとてもわかりやすく、スラスラと読み進められます』


文章の息継ぎ、
ぜひ、使ってみて下さい。



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五感をフルに使え!


文章の主な情報源、
それは『視覚』です。
みなさん目でみたものを、文章にしますよね。

でも、人間には視覚以外に
4つも感覚があります。

聴覚、触覚、味覚、嗅覚、
これら4つも使って文章を書くと、
立体的で魅力的な、読者の興味を引き付ける
“味わい”がプラスされます。

うまくいけば
読者に追体験、疑似体験してもらうことができます。

そうすることで
読者には他人事だった作品世界に
グイっと引きずり込むことができます。


例えばこんな感じです。

『嗅覚』

僕にとって、バブルの残り香は、
オーベルジーヌのカレーの香りなんです。


『触覚』

病室に行くと、ベッドの上で母は眠っていました。
小柄な体でよくぞ耐えました。
この時、看護師の方に手を握ってあげてくださいと言われました。

母の手を取ると、すごくヒンヤリしていました。
「しばらく握ってあげててください」
10分、20分、握っていると少しずつ体温が戻ってきました。

ああ、生きている。

スゲエなこの人は。


嗅覚編では
読み手にカレーの香りが、

触覚編では
静かな病室、誰かの手の温もりが、感じられませんでしたか?


立体的な文章は魅力的


例えば、
美味しいラーメン屋さんの記事を書く場合、
ラーメンの味を書くことは大事でしょう。

・・・でも他にもあるハズです。

こんな感じに。

確信した。
この店は本当に繫盛している。

なぜなら、僕が椅子に座った時、
前のお客さんが“温もり”がしっかり残っていた。
この椅子が冷たくなることはないんだろう。

お尻をほんのり温めながら食べるラーメンの美味しさときたら
もう至福以外の何物でもない・・・

もう一度書こう。
この店は本当に繁盛している。



いかがでしょう?
『味が美味い』という以外、
お尻から伝わる、前の客の体温をプラスすることで
魅力的な記事になりましたよね。

繰り返しますが手掛かりは視覚だけじゃありません

五感をフルに使って、
その場の空気、現象、果ては人の心まで
どこまで正確に、精密に文章でトレースできるか。
それが勝負です。

言い古された言葉ですが、
『細部(ディテール)に神は宿ります』

神が宿った文章は必ず読み手の心に刺さります。

例文いくつか・・・

☆塩辛い海風を肌に感じると
 ああ実家に帰ってきたなと思う。

☆ペットが死んだ時、
 文章では急速に体温が下がっていったと書くが、
 意外とゆっくりなのだ。
 ゆっくりゆっくりと魂が遠ざかるように体温が下がっていくのだ。

☆匂いがした。
 それで、目の前の少女が恋に落ちたのが分かった。
 体温が少し上がり、毛穴が開いたのだろうか。
 甘い香りが漂ってきた。

noteならでは裏技もご紹介

これは聴覚を意識した
noteならではの裏技です。

救急車のサイレンの音を表現するのに使いました。

拙作『ぼくのうつ日記』より抜粋



みなさんは、
この世で一番聞きたくない音ってなんですか?

黒板を爪でひっかく音?

乱暴にドアが閉められた音?

日曜の朝、奥さんがかける掃除機の音?

僕はハッキリ言えます。


『自分の家に近づいてくる救急車のサイレンの音』です。


案外わかるものなんですよ。

最初、微かだった音がドンドン大きくなって

ピーポー、ピーポー、ピーポー、ピーポー

ピーポー、ピーポー、ピーポー、ピーポー

ピーポー、ピーポー、ピーポー、ピーポー

いかがでしょう??

あなたがその時、感じた、味わい、温度、匂い、
記憶のひだに隠れているそれら
引っ張り出して文章に入れて下さい。

文章に五感を込める。
五感が込められれば、文章に魂が宿ります。

読んだ人の脳内に
よりみずみずしく、生き生きとしたイメージを
植えつけることができます。

ぜひやってみて下さい。


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音読してつっかえる文章は読みづらい


読みやすい文章か否か。
もっとも手っ取り早く調べる方法があります。

それが音読です。

自分が書いた文章を声に出して読んでみる。
恥ずかしい人は頭の中で読む。

1回だけじゃダメです。
2回、3回、繰り返し読むんです。

繰り返し読んで、
あなたの文章に潜んでいる“ノイズ”を感知するんです。
感知したノイズは、
取り除くか、もっと文章が流れる言葉に変えて下さい。

音読する。

実はこれ、その昔、先輩の放送作家に言われたことなんです。

実況資料を作ってました

かなり前になりますが、
僕は「筋肉番付」「SASUKE」「スポーツマンNO.1決定戦」という
番組で古舘伊知郎さんや、TBSアナウンサーが実況に使う
選手資料を作ってました。

その時に先輩に言われたんです。

「これは実況に使うものだから、
 書き言葉にするなよ、読み言葉にしろ。
 一度書いたら、声を出して読んでみろ。
 読みづらかったら、削るか直せ」

声に出して読むと、
重複した部分、リズムが悪い部分、ムダな部分が
よく分かります。

家族がいる人は
自分が書いた文章を読んでもらってもいいでしょう。
その人が「読みづらいな」と感じるようなら
それは決していい文章ではないのです。



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使い慣れた言葉を使いましょう

畢竟
皆無
肥大
混沌
玲瓏

日本語は多彩です。

小説や文学作品で見かけた、
難しくも美しい言葉は、ついつい自分でも使いたくなります。

でもこれらの言葉、
果たして、どのくらいの人が意味が分かるでしょう?

畢竟(ひっきょう)⇒つまり
皆無(かいむ)  ⇒ほとんどない
肥大(ひだい)  ⇒大きくなる
混沌(こんとん) ⇒まとまっていない様子。
玲瓏(れいろう) ⇒玉などが透き通る美しい様子。

これらの言葉は
できるだけ使わないようにしましょう。

スポーツでもそうじゃないですか。
せっかく覚えた高度な技術は、つい使いたくなります。

でも勝負所でモノを言うのは・・・

コントロールがきかないフォークボールより、
アウトコース低めにコンロトールされたストレート
なんです。

だからまずは自分が使い慣れた言葉で
文章を作っていきましょう。

難しい言葉、
おしゃれな言い回しは、
意味が通る読みやすい文章を書けるようになってから。

まずは使い慣れた武器で戦いましょう。



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名作の一行目を見逃すな


名作を読む。

良い文章を書くために必要なのは
良い文章を読むことです。

流れるような文章。
恥ずかしながら僕の文章も、そうほめてもらいましたが
超一流には遠く及びません。

中でも僕が憧れる作家さんは
北方謙三さんです。

この方の『水滸伝』
読みやすいの塊のような作品です。

おびただしい数の登場人物、
豪傑たちが繰り広げる幾多の激しい戦い。

戦闘場所は入り組んだ城だったり、複雑な地形だったり、
状況も場面も、目まぐるしく変わります。

何が起こっているのか、正確に書くだけでも大変です。

しかし北方謙三さんは
それを難なく描いてみせます。

水滸伝の一行目も実に見事でした。

たった10文字。



頭ひとつ、出ていた。

              (北方謙三 水滸伝 一 曙光の章 より)



これだけです。

この後の文章により、大勢の人並みの中で
大きな男の頭が一つだけ出ていたことが分かります。

詳しい描写はありません。

しかし・・・
激しく人が行きかう中、
たった一人、立ち止まった男に、じっとみられているような
そんな気分にさせられます。

これほど見事な一行目はなかなかお目にかかれません。

北方さんの文章は、
章あたまの一文が際立っています。
それこそ、「頭ひとつ、出ている」素晴らしい文章。

難しい言葉は一切使いません。

みなさんが瞬時に理解できる
簡単な言葉で、その章の空気を描くのです。
これから起こることを予感させるんです。

なぜそんなことが可能なのか。

ひたすら書いたんです。

来る日も来る日も、原稿用紙に書き続けたんです。

ウワサでは
ボツ原稿を床から積み上げたら
自分の身長を超えたとか。

だから
僕ら凡人は、ウダウダ言う前に
まずは書いてみるんです。

良い文章を読んで書く。

良い文章を読んで書く。

良い文章を読んで書く。

読む。

書く。

読む。

書く。

読む。

書く。

インプットとアウトプットの繰り返し。

ただそれだけです。

書いていくうちに自分の中にリズムが出来てきます。

そのリズムが心地よければ、
きっと人の心に届く文章になるでしょう。



さいごに・・・


最近、僕が思うことがあります。

『読まれない文章は無価値である』

『無価値な文章を書くこと人生のムダである』

不平等なことも多い人生の中で
唯一、平等に与えられるのが時間です。

時間は命そのものです。

どんな文章であれ、
どんな短文であれ、
文章を書くという行為は、命を削っているんです。

皆さんに人生をムダにして欲しくありません。

僕のこの文章が、
その助けになるのなら、これほど嬉しいことはありません。

さあ、書きましょう。

いまこの瞬間が、人生で一番若いんですから。

ね。




参考文献2冊


五感で書けという話は
この本にかなり刺激を頂きました。


紙で読む方がいい本なので
一応こちらも貼っておきます。












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これでまた、栄養(本やマンガ)摂れます!