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やってやれないことはない32話 『獣医師人生の醍醐味』

獣医師が足りません、動物看護師が足りません。
募集を出しても応募がありません。

事業の継続に必要な技術の継承ができません。
動物看護師と言っても時代的に資格制度がなくても、学校で教育を受けていない素人が経験を積んで学んだ職人的なものなので、後輩が入職しても根拠をもって教えるものがなく、新人が辞めてしまいます。

職員は、規模に見合う最小以下の人数をもって構成されているため、当然にして職員同士の仲は悪く、疑心暗鬼な状態です。

獣医師や動物看護師の募集には工夫が必要です。
規模の大きさに期待してくる内容に応えれば、必ず応募があることに確信があります。

募集する年代の層に望まれる労働環境を策定します。
賃金、休日、労働時間、福利厚生など要素はいくらでもあります。
こういうと、ほとんどの経営者は口をそろえます。
「全て最高のものを提供できれば、いくらでも集まるよ」

本当にそうでしょうかと私は問います。

全ては、採用したい年代層の願望にある待遇のバランスだと思います。

当該動物病院の現状から、新人を主体に採用することを決めました。

処遇は、全てその年代層に合わせて策定しました。

日本中の獣医学部のある大学と動物看護師となるべく学科を持った大学と短大、専門学校に手作りポスターと手作りパンフレット、募集要項を送付しました。

ズバリこの時代、そして年代の要求にヒットした募集要項となったようです。

動物看護師は、当年25名を超える応募です。
獣医師も10名を超える応募です。
先ずは、予定通りの採用ができました。

動物たちに最適な医療を提供できる体制の原点は人の手が足りているかです。                                           人手の足りない動物病院は、ケアのどこかに手抜きを感じます。まずは職員の充足が一番です。

獣医師は、経験者も募集しました。
技術的に熟してきた30歳代も数人採用できました。

その結果、予想通り、飼い主さんの不満はほとんどなくなりました。

病院の技術者は技能と知識の向上が信条です。
獣医師には、各種講習会や学会へ参加を促し、動物看護師には、将来的に国家試験に移行する前段階の動物看護師 統一認定試験に全員合格する勉強会の開始です。
新卒はすでにこの試験に合格している者もおり、全員本気モードになりました。

この時点で動物病院内の雰囲気や技術レベルや会話の内容が飛向上してきたのは言うまでもありません。

この後、ペットフードの専門知識向上のため、有名メーカー主催のペットフードアドバイザーの資格取得のための連続講習会開催実施しました。

米国人獣医師招請による院内講演会実施。
ホスピタリティの勉強会及び推進委員会設置。
経営会議の定期開催。
医局のインターネットパソコン設置。
休憩室の整備。
予防医療外来設置
調剤機械の更新
薬剤管理システム導入
生化学検査機器の更新
各種飼い主セミナー開催(フード、シャンプー、ダイエット、デンタル、高齢犬、災害対策、猫、子犬、糖尿病、問題行動)
新規サプリメント監修
各種動物用実用本監修
テレビドラマ撮影
災害対策チーム編成
防災訓練実施
フードチーム編成
リハビリチーム編成
高齢犬チーム編成
動物行動カウンセリングチーム編成
チームCats編成
各種飼い主向け説明パンフレット作製
各部門別月間報告実施
各種催事実施(クリスマス、ハロウィン、七夕、動物の敬老の日)
動物看護師専門雑誌に定期執筆

斯くして、収入は1億円/年を超えて増加し、職員数も20名増え、院内の活気考えられないくらいに変容しました。

赤字も解消し、院内サーバーの導入で情報の保管と出し入れは格段に高まり、その利便性ゆえに職員同士の情報交流は垣根なく平準化しました。

年間休日は、完全週休2日実施でき、リフレッシュ休暇によって毎年連続7日取得できるようになり、生き生きとした人生設計が送れるようになりました。

2年間の経営改善で2億円超えの増収となり、経営的に非常に安定し動物病院に変わることが出来ました。
飼い主よし、職員良し、経営者よしで順調に進んでいた時に・・・

順調に見えた経営の落とし穴は・・・

このnoteは、私の人生において成功・完結・失敗・後悔などのストーリーです。 若い皆さんのヒントになればと思って書いています。 書いてほしいことがあれば、気軽にご連絡ください。 サポートは結果であると受け止めておりますのでよろしくお願いいたします。