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又吉秋香|カクヨムとアルファポリスで執筆中
2020年9月11日 07:27
好きな小説家を3名に絞れと言われれば私は間違いなくカズオイシグロ氏を挙げる。「日の名残り」は何度も読み返している愛読書となっている。今回は、そんなカズオイシグロ氏の代表作のひとつ「わたしを離さないで」を紹介したい。本作の主人公は、優秀な介護人キャシー・H。彼女は「提供者」と呼ばれる人々の世話をしている。生まれ育った施設ヘールシャムの親友トミーやルースも提供者だった。キャシーは施設での奇
2020年9月10日 20:37
好きな小説家ベスト3に入るノーベル文学賞を受賞したカズオイシグロ氏の代表作である。本書の内容は、品格ある執事の道を追求し続けてきたスティーブンスが、短い旅に出る話だ。しかし、これは大英帝国の栄光が失せた今日のイギリスを風刺しているようだった。執事という制度は日本ではあまり馴染みがなく、映画で知るのみだが、スティーブンスの執事としての姿に敬服するばかりだ。父であり執事でもあるウィリアムとの話
2020年8月30日 11:38
留置場の官本からの紹介。2004年10月30日に映画公開された「いま、会いにゆきます」を、竹内結子演じる主人公の恋人・澪の視点で描いたもうひとつの感泣ストーリーとなっている。いつも隣にいた大好きなあなたと結婚し、ふたりの間には佑司というかわいい男の子が生まれた。二十九歳のわたしは、あなたと佑司とともに幸せな時を過ごしていた。 穏やかで優しい日々を送っていた澪が、やがて知ってしまう哀しい運命
2020年8月21日 15:52
本小説は映画化もされているという事でどんな作品に仕上がっているのか、監督の本作品の解釈はどうなのか気になって観ることにした。やはり、モモの死を前に立ち去らねばと思う幸田は自分が何者であるのかはっきりと自覚して死と生の間を彷徨い、限りなく死に近いところで生きてきた幸田が生へ向かって歩きだしたのか、死んでしまったのか、それをどのように映像にしたのか知りたかった。本作の魅力はハリウッド映画を意識
2020年8月20日 14:08
今回は書籍や漫画ではなく、映画のご紹介をさせていただきたい。留置場で読んだ書籍でこの映画が出てきたので興味を持った。この映画では真実と正義のバランスのみ共感したが、この逆恨み男には全く共感できない。ロバートデニーロの演技力で恐ろしいまでの表現がなされている。こういう人こそ外の世界にはなっちゃいけない。でも誰も判断できないよね~。とはいえ、設定上どの登場人物も共感できるような奴はいない。しか