終わらせるための宿題はしなくていい

普段、ダイニングテーブルで塾の宿題をすることが多い兄。帰宅後、開口一番に「今日は自分の部屋で宿題するね」との宣言が出た。昨日は「今から宿題するから、お母さんは和室の戸を絶対開けないで!」と、わかりやすく怪しい訴えだったものだから、「いろいろヘタだな」と思いながら仰せのとおりにした。が、2日も続くとなると、こちらも黙っちゃいられなくなる。

説教するつもりなので、話に耳を傾けてもらうお膳立てが必要だ。宿題の前にゲームをすることを許し、宿題を始める時刻を自分で決めさせた。ゲーム欲を満たすことと、自分で決めた感を実感させたところで本題に入る。

「宿題は、授業の理解を深めるためにあるんだよ。早く終わらせたいからといって、コソコソ雑な宿題をしても、理解にはつながらないよね。理解につながらなければ、そのコソコソ雑な宿題タイムは、すべてムダな時間になる。1時間かかるところが30分で終わったとしても、その30分は意味ナシだよ。だったら、やらないと決めてもいいかもしれない。宿題をやりながら、自分はどのくらいわかっているか、自分のできないところはどこか、を知るのが大事なんだよ。それを考えるのがどうしてもしんどいときは、潔くやらないと決めちゃったら? 元気があるときにまたやればいいんじゃない?」

親的には、毎度単元の7割は理解してもらいたいという希望はある。しかし、テスト結果を見るに、現状ではコンスタントには難しそうである。兄の性格上、根詰めると良いことがないので、今回は「宿題は済ますものではなく、理解を深めるものである」という意識づけができれば良しと思いながら話してみたのだが、どのくらい響いたかなぁ。

かく言う私も、当時は同じようなことをしていた。すんません。親は勉強に一切介入しなかったので、良いも悪いもすべて自分で引き受ける受験勉強であった。なので、後から人知れず振り返った反省や後悔がたくさんある。そのうちのひとつを偉そうに言い放ってみた。

明日はテスト日。さぁ、どうなるのでしょうかねぇ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?