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兄の歯列矯正が始まった

本日、兄の歯列矯正が始まった。本来、1年前にスタートするつもりでいろいろと検索・検討し、抽出した2軒の矯正歯科医院に出向いてカウンセリングまでしたのだが、昨夏はそこで終わってしまった。先生に「矯正のベストタイミングはいつですか?」と尋ねたところ、「お子さんが気になったタイミングですね」と言われて兄に問うと、「そんなに気にしていない」との返事だったからだ。先延ばしているうちにコロナ禍となり、歯科にかかることがリスクのようにも思えてきて、ペンディングになること早1年、そして今日を迎えた。

今日始めるに至った理由は、前述のとおり、兄が歯並びを気にし始めたからだ。歯列に関して、兄は我ら夫婦の困った特徴を受け継いでしまった。私に似て、永久歯になった上部の正面前歯2本が大きく、出っ張り気味。夫に似て、その大きな正面前歯の左右にあるべき2本の永久歯がないと、レントゲンでわかっている。右の乳歯はしばらく前に抜け落ち、先月には左の乳歯も抜けてしまった(乳歯は左右ともあった)。すると、スペースを得た大きな正面前歯は動きたい放題。歯の中心はずれ、前歯のすきっ歯も日に日に広がり、さすがの兄も気になるところとなったのだった。

初回はレントゲンと写真撮影、型取りで、約45分ほど時間を要した。兄曰く、型取りに一度失敗し、やり直しになったので時間がかかったらしい。粘土のようなものを口にいれるのだが、これが何とも言えない感触と味とで、気持ち悪かったとのこと。調べてみると、口腔内の舌の位置によって、どうしても不快感を抱いてしまうことがあるという。特に子どもは、「型取り」と聞いただけで気分が悪くなる子もいるというので、一回のやり直しで済んだ兄は上々だ。初回でいきなりツラさのクライマックスを迎える場合もあるなんて、やはり歯列矯正は我慢を要するのだなと心得る。

私は歯列矯正を知ったタイミングが遅く、部活で忙しい、アルバイトで忙しい、仕事で忙しいとあれこれ理由をつけて、避けて通ってしまった。幼少期に、絵に描いたようなペンチで歯を抜く歯医者に通っていたこともあり、歯医者のすることは怖い、信用ならない、というイメージのまま大きくなった。今は後悔している。信頼できる専門医と出会い、勇気ある一歩を踏み出していたら、私の人生は大きく変わっていたかもしれない。それほどに外見のコンプレックスは、人の生き方に影響を与えるということを体感してきたので、自分の子どもに歯列矯正が必要とならば、させると心に決めていた。

次回は一週間後、レントゲン結果と型の完成を待って、治療計画を決める予定だ。兄は結構楽しみにしている。「歯がきれいに並んでほしい」という願いがしっかりあるようである。何せ本数が足りないので、抜歯の必要がないことは、負担なく治療に臨める要因だろう。良かったのか何なのか。兎にも角にも、自らの後悔の亡霊も成仏させるべく、兄の治療を全面バックアップしていきたいと思う。

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