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#モーツァルト

リストの秘曲は、モーツァルトの秘曲で作られている?

リストの秘曲は、モーツァルトの秘曲で作られている?

 先週は、モーツァルト晩年の短くもとても美しい曲《アヴェ・ヴェルム・コルプス》を紹介しました。今回は、《アヴェ・ヴェルム・コルプス》と関係があるリストのピアノ曲を紹介します。

《システィナ礼拝堂にて》です。

 この曲は、ちょっと変わっていまして、変わっているわりには、それほど有名ではなく、有名ではないのであまり演奏されない、マニアックな曲です。
それでも異様な美しさを放つ曲なんです。秘曲ででき

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モーツァルト死の半年前に作曲された儚く美しい《アヴェ・ヴェルム・コルプス》

モーツァルト死の半年前に作曲された儚く美しい《アヴェ・ヴェルム・コルプス》

ああ、なんて美しいのだろう。
ああ、なんて儚いのだろう。

この曲を聴くと、いつも僕はそう思うのです。

今日紹介する曲は、モーツァルト最晩年に作曲された《アヴェ・ヴェルム・コルプス》です。

「アヴェ・ヴェルム・コルプス」は、教会音楽です。
教会の様々な儀式で歌われる音楽のひとつなんです。

「アヴェ・ヴェルム・コルプス」はラテン語で、
「めでたし まことの御体(おんからだ)」という意味で、

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システィーナ礼拝堂の門外不出の秘曲ミゼレーレを盗んだのは?

システィーナ礼拝堂の門外不出の秘曲ミゼレーレを盗んだのは?

1760年代、バチカンのシスティーナ礼拝堂には、門外不出の秘曲がありました。

グレゴリオ・アレグリによって作曲された『ミゼレーレ』です。
この曲は、旧約聖書の詩篇を基にした作品で、復活祭の前の週に3日間だけ歌われる特別な曲だったそうです。
この曲に関わる演奏者も、教会の外に楽譜を持ち出すことはもちろん、写譜することも禁じられ、この禁を破ったものは破門されるという、まさに門外不出の秘曲です。

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9歳のモーツァルトが作曲した交響曲1番が凄い

天才ははじめから完成されている。今日は朝からモーツァルトとの初期交響曲を聴いている。9〜12歳の子供が作曲したとは思えない世界観の完成度に驚く。特にこの1番は、第2楽章に最後の交響曲41番の音形もあり、最初の交響曲にすでに最後の交響曲の予告があるなんてザワッとする。自室で聴いているのはニコラス・アーノンクール指揮ですが、なかったのでトン・コープマン指揮でどうぞ。