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【子育てが混沌としてきた時代に】前編

【子育てが混沌としてきた時代に】

近年、子育ては混沌としてきているように感じています。
イライラしかしない子育て、親の方が精神的に参ってしまうということも増えているのではないでしょうか。

時代が時代だけに、過保護、過干渉の傾向も強まっているように見えます。あれもこれも、管理、指示、管理、命令、といった具合の日々になってしまう方も多そうです。

さて、このように子育てが混沌としている要因は、一体何なのでしょうか?


その答えは、子育てへの向き合い方、成長との向き合い方にあります。

今回はそのお話をします。


そこでまず、「大前提」のお話をしておきます。

それは、「子どもは子ども自身の人生を歩む」ということ。

同時に、「子どもの人生=親の人生ではない」ということです。

この当たり前のことが、感情だけに支配されがちな子育てでは忘れられがちです。


ゆえに私たち親の心構えはただ一つだけしかありません。

「子どもの人生は、自分(親)の思い通りには"いかない"」ということです。


あなたがイライラする理由はなんですか?

子どもが言ったことをやらない、ルールをまもらない、勉強をしない、など、多くの場合、それらは全て「思い通りにならない」からイライラしているんですね。

だから、まずは「子どもは自分の思い通りにはいかない」という前提に立つわけです。


僕もよく、保護者の方から言われるんですね。

「先生の言うことなら聞くんです」とか、僕が言えば勉強するだとか、そういったようなことをです。

ところが実際はそうではないんです。

少なくとも僕からすれば、子どもたちが僕の言う通りに動いてくれるわけじゃないんです。

そもそも僕の話や指示を毎度聞いてくれるなんて、全然思ってないんです。


なぜか。

それはこの前提に立っているからです。


僕は「子どもたちを思い通りに」動かせるなんて考えてもないんですね。

むしろその逆で、他人の思い通りになんて動くな、とさえ思っている。

「大人の思い通りに動く子ども」になんて、なって欲しくないんです。


これは本当に恐ろしいことで、教育がただただ従順な人間を育ててしまうことは、避けなければならない。国家の危機ですよ。少なくとも民主主義は成り立たなくなる。

僕が子(生徒)を思い通りに動かそうとしてないことは、子どもたちにも伝わっていると考えています。

子どもたちは「この大人は、いろいろうるさいことを言って自分をコントロールしようとはしていないな」と気づく。

"どうやらこの大人は安心だ"、とか、"こいつは他の大人たちとは違うな"と思うわけです。

だから、僕のところに来る子どもたちは、「自分で」動こうとするんですね。

自分で考えて、自分で行動する。これが主体性。



前提がとても大事なことがわかるでしょうか。

子どもたちは思い通りにはいかないんです。


そこで、こう思われる方もいるかもしれません。

「思い通りにいかないのはわかったけど、一体どうすりゃいいの?」と。


確かに。その気持ち、分かります。

だから、目指すべき方向をここでは提示したいと思います。


僕ら親はどこを目指せばいいのか

それは、

「子どもたちが思い通りの人生を歩むこと」です。


そう、親の思い通りの人生ではなくて、「子どもたち自身が思い通りの人生を歩むこと」が、本当に望むべきことなはずですよね?

子どもの幸せを願うというのはそういうことです。

何よりも、その人生は子どもたち自身の人生なのですから。

あなただって、そうでしょう。あなたが歩む道はあなただけの道です。他の誰かのものなはずがない。

子どもも同じ。

「子どもだから」と小さく見積もってはならない。

それが人の人生というものです。


もちろん、ただ楽をすればいいとか、それこそ他人を無視して、法律を無視して、好き勝手に生きればいい、と言っているわけではありません。

「思い通り」の人生というのは、そのように「乱暴で」「自堕落的」な人生のことではありませんから。

乱暴で乱雑で攻撃的で誰かを傷つけるような人生を傍から見て、"幸せそう"なんて思う人はいないでしょう。


ここで言うところの「思い通りの人生」というのは、

自分自身をしっかりと見つめながら丁寧に歩んでいく、

真に自分が望む人生、自分なりの人生のことを指します。


そういうところに向かっていこうね、ということです。


長くなりましたが、まずはこの前提、「子どもは自分(親)の思い通りにはいかない」のだということを、親自身がしっかりと確認しておかなければならないのだろうと思っています。


長くなりました。

本題、続きの話は、また後ほど。


(おわり)FB投稿より




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