日伊通訳者が教えるイタリア語学習のやり方
イタリア語(外国語も)の絶対的な勉強法は、残念ながらない!
こうしたら話せる、と言う魔法のような言葉がないけど、やり方を教える事はできる。理解するだけで自然に勉強がしやすくなる。覚えやすくなる。時間が無駄にならない。学んだことを確実にものにして今までなかったものやことが目に見えてくる。
間違えてもいいから、伝えようとしないと流暢に話せるようにはならない。
イタリア語を学ぶ時に覚えてもらいたいことは一つだけ。
文法を使いこなせないイタリア人もいる。イタリア人にとっても文法というのはかなり複雑だ。
日本語学習18年になる日伊通訳者マッシがイタリア語学習への道を案内させてもらう前に、そもそもなぜこのnoteを実質無料で公開するのか?「読む価値がある」と考えてるからだ。
このnoteは文法の本ではない。上達するためのガイドラインだ。勉強する上でのプロセスを理解してもらうための記事だ。しっかり理解していただければ、きっとあなたにとって有益なハンドブックとなるはず。
いい文法の本、いい辞書があってもなぜ上達が止まってしまうのか。このnoteを読めばその理由が見つかり、問題が解決するはずだ。すでに持っている教材にこのnoteを入れ込めば、きっと新しい世界が見えてくる。
わかりやすい教材もわかりにくい教材も、どれも内容は決まっている。進まない原因はいつも自分だ。その自分自身に対するエネルギーを、このnoteで補給できる。
今からイタリア語の世界へ飛び込もうと思っている方や、すでに長い間その世界で過ごしている方。皆さんにとって少しでも力になれれば嬉しい。
毎日やる (Studiare tutti i giorni)
イタリア語講座だろうがイタリア語学校だろうが、話せるようになりたいなら自分から勉強するしかない。
例えば、1ヶ月で4回、8回などのコース。1レッスンあたり1時間半だとしても8回行っても12時間。短すぎるし集中できない。やりたいこともできない。大切なのはイタリア語環境を作った上で、イタリア語で考えて自分からインプットとアウトプットを作ることだ。
今は無料でイタリア語の環境を整えやすい時代だ。具体的には、情報(文字、動画、音声、読書)のこと。これらが簡単に手に入るツールがある。SNSだ。
楽しみながら勉強できる時代になったから勉強できない理由がないはず。いつでもどこでも勉強はもちろん、同じ道を歩む仲間も増える。同じ気持ちで同じ目的で頑張る人を見て大きな力になると思うから、もしSNSを使用していなければ今すぐアカウントを作成しよう!あともう一つ、僕と友達になるって手も有効だ。かなり!
例えば、家で家電や物にイタリア語での名前を書いて貼る。考えるときにイタリア語で言う。頭で自分とイタリア語の会話をする。毎日、「イタリア人と話す」のような気持ちでリハーサルする。読んで見て聞いたことを話すことでアウトプットしよう!
僕の経験からはっきり言えることは、語学学習の鍵ってメソッドより「やめないこと」だ。継続し続ければ必ず成功できる。学習は時間があれば毎日やる!1週間2週間でうまくなるものでもなくて、どんなに文法ばっかりを勉強しても話せる自信がなければもったいない。イタリア語の勉強法は意外に簡単だ。どの言語でも当たり前だと思うけど、やっぱり意識しないと難しく感じる時もある。
・繰り返しやる
・毎日やる
・ずっとやる
「何をやるのか」というより、その人にとって続けられるのかが重要だ。勉強法の中に見えないものは「時間」「努力」「続けられる自信」。単語や文法は言うまでもなく難しいけど、目に見えるものだから説明を読んで練習すればクリアすることができる。
時間がないという言い訳をやめよう。効果があるものは、1分でもやる。移動中でもやる。トイレでもやる。寝ていても夢の中でやる。
勉強できる時間を作る必要がない。自然にやりたいことを隙間でやれば記憶が強くなる。
練習 (Esercizio)
ややこしい!意味分からない!と言う気持ちになりがちだけど、ここがポイント!
日本語でよく使ってる文法と単語を書いてみて。それをイタリア語にしよう!そうすると自分らしさがイタリア語に出てくる。楽しい会話になると勉強する気持ちが深くなる。好きなことから学べばややこしい文法にも負けない。
練習といえば文字ばっかりの本のイメージだけど、よく考えたらそうではない。
Netflixを契約するだけで勉強し放題。イタリアの映画もある。Netflixのオリジナル作品だとイタリアの字幕やイタリアの吹き替えを選ぶのもできる。発音の練習もできる。移動中も見れる。いいことしかない!
イタリアに行かず、学べるのだ。イタリア人の友達がいなくてもネイティブ発音を聴ける。時間なんて関係ない。掃除しながら、料理しながら、コーヒー飲みながらだって勉強できる。
教科書に載ってる例文なんかより、映画の字幕を書いて同じ意味を違う言葉で書いた方が自然なイタリア語になる。
先生からもらった宿題やプリントなどでも練習できるけど、全てのイタリア語がセットになってるため、話者が別な言い方で話しかける場合は困る。文章を覚えるよりも、言葉の感覚とニュアンスを中心にして勉強すれば楽になる。
素敵なノート (Bel quaderno)
好きなノートで自分らしく。書きたいことを書けば書くほど楽しくなる。色鉛筆や手書きの絵、切り抜きを貼るのも勉強になる。読みたくなる本を作るように!書く方法も考えるとワクワク感が出る。気持ち的にはリラックスできて、新たな情熱で勉強し続けられる。
本に書かれている説明はわかりにくい時もあるから、自分用の説明と例文を書けば覚えられる。
単語のノートと文法のノートを分けよう。
書く→話す (Scrivere → Parlare)
喋ればいいトレーニングができると思われる。上達が早いと言えば早いけど、デメリットもある。
・会話中のミスはミスのままになってしまう。
・定冠詞などの細かい文法を言い忘れる。
・大過去のようなあまり使わない文法を口にしない。
・単語数はまだ少ないから話題を出せない。自信がない。
話す前に、透明な人との会話を書く。文字にすれば、ミスがすぐわかる。言葉の使い方も調べてできるだけいい文章にすれば、イタリア語のベースになる。言葉は目で見て読むことより、手で覚えることが重要だ。
毎日、話題を決めて手書き会話をするのがおすすめ。使いこなせる文法と単語を使わないようにすれば次のレベルにアップしやすい。そうすると、イタリア人と会話したときにインプットされて、理解する作業が短くなる。アウトプットが早くなる。
インプット→聴きながらイタリア語で理解する。
アウトプット→イタリア語で考えて話す。
Input=聞く、読む Output=話す、書く
この作業ができる方法は「書く練習」。たくさん書けばたくさん読みたくなる。学びたい言葉も増える。
最初は難しいかもしれないけど、母国語を使わないようにしながらイタリア語を学べばネイティブの感覚や考え方を勉強できる。
僕の経験から見てよく失敗したのは、全体の意味より、単語自体を調べること。それぞれの言葉を調べても、全体の言いたい意味が分からないことが多かった。話すときにその単語その単語を考えて話してしまうと、自分の言いたいことが脱線してしまう。その原因は目で見えないことだ。だからまずは、言いたいことを書いてみることが重要なのだ。単語より意味が先に出てくる。
例)
Vengo subito (venire動詞で日本語にすると「来る」の意味)
すぐ行く(andare動詞で日本語にすると「行く」の意味)
同じシチュエーションだと、使う動詞が違うけど、同じ意味になる。日本語で考えてしまうと「andare動詞」を使いがち。
感謝の言葉も使い方が違う。
イタリアでは 「Grazie」
日本では 「すみません」
しっかりこの違いと使い方を勉強しないと日本語っぽいイタリア語になってしまう。
完璧主義を捨てよう (Eliminare il perfezionismo)
他の言語と違ってイタリア語は明るくて楽しい言語。イタリア人の性格もそうだ。完璧なイタリア語より、間違っていたとしても自分の気持ちを伝えるのが大事だ。イタリア人もよくイタリア語を間違ってるけど、気にしない。
コミュニケーションを取りたいから話す。喋る。一生懸命に話すという情熱を出すことはおすすめだ!
言いたいことを言え、笑え、仲間に入れ!とにかく人と関わろう。
分からない事が出てきたら「わかりません、もう一度言ってください」(Non ho capito, me lo può ridire un’altra volta?)を言うのもいい練習になる。同じことを違う言葉で言ってくれるからアウトプットが増える。分からないことを分からないままにしておくこと、分からないことが恥ずかしいという気持ち。この2つは捨てると、捨てる前のあなたよりももっと素敵なあなたになるはずだ!
海外にいるイタリア人は完璧に英語を話せない。イタリア語っぽい発音で話す。言いたいことを伝えて会話が進むなら問題ない。それがイタリア人にとって、完璧な会話になるのだ。このような気持ちでイタリア語で話してみたら気持ちも楽になる。楽しさが倍になる。
文法 (Grammatica)
見たことがない、聞いたことがない文法を勉強する壁が大きい。説明を読んでも分からないことが多いと思う。
さらに、日本語にならない文法が意外に多い。関係代名詞 (pronomi relativi)、再帰動詞 (verbi riflessivi)、定冠詞 (articoli determinativi)、不定冠詞 (articoli indeterminativi)、接続法 (congiuntivo)など。
意味と使い方は一緒に勉強すると複雑になるだけだ。日本語にならない文法の説明を読んでも分かるはずがない。使い方はもっとややこしくなる。
この文法という敵と短期間で友達になれる方法を教えようと思う。
まずは、学びたい文法の説明を読む。次に、読んだ説明を子供に教えたら?と考えてノートで書く。子供にとって分かりやすい説明で書くことで、自分も分かりやすくなるはずだ。
決まり文句、特別な使い方、自由な使い方の3つに分ける。
-決まり文句はそのまま覚えるしかない=すぐ使える
例)Lo so! (知ってるよ)、Lo puoi fare? (お願いできる?)
-特別な使い方はなぜこうなった理由をわかれば納得できる=使いやすくなる
例)La moto (バイク) 男性名詞なのに女性定冠詞。なぜかというとmotoは元々motociclettaなのでmotoは-oで終わっても女性名詞。
-自由な使い方は理解できるだけで使える
例)Ho caldo (暑い)、è caldo (熱い)
Avere動詞とEssere動詞
文法はまとめて勉強するだけで覚えるスピードと話す自信がアップする。
libro (本) を見て男性名詞単数形を理解した上で何の定冠詞を使えばいいのか。考えて思い出して「il」が出てくる。時間は倍になる。名詞と定冠詞をセットで覚えれば1秒でパッと言える、il libro.
il libro と un libroの使い分けは違いあるけど、それが話者による。
il libro この本(強調する)|un libro たくさんある本の中で一つ(強調しない)
パズルのように覚えれば話がスムーズになる。
動詞の活用はio, tu, noiが一番使われてるから短期間で完璧に使える。lui, lei, Lei, voi, loroを使う機会は少ないため、その機会を作る。ストーリーを考えて書く。小説や記事を大声で読む。
語尾変化を覚えればすぐ使える。決まり文句の活用は毎日使えるようにすれば上達することができる。
難しい文法も優しい文法も実はあまりない。勉強のやり方が重要なのだ。すぐできる文法を使って復習してだんだんここにしか力を入れないようにする。難しいと思われる文法は、ただ単に深く勉強してない文法を見て「何だこれ」と思って逃げてるだけの人が多いのだ。
基本の文法ができて話せるようになったら、難しいところから勉強して自信が出たり疲れたりしてしまったら。できるところを復習して文章を書く。そしてできた文章を見てみて!イタリア語を勉強する前に「イタリア語でこれを書いて」と言われ、「無理」と言ってたあなたはどこに行った?
「遠過去」(passato remoto)はややこしくてあまり使わないからすぐ忘れるからと言う言葉をやめよう。言える暇があれば勉強しよう。
20年前のマッシに日本語でnoteを書いて、ツイートして言われてたら「無理無理、書ける訳が無い」。
できなかったからこそ満足せず、今日まで勉強してきた。もちろん明日も勉強だ。イタリア語を勉強しようと思ったら、アルファベットさえ勉強すればすぐ書けるし読めるから楽だ。最初から書いて読んで楽しい。日本語の場合はそういうことがないから今も自由にまだ書けない。
次にここがポイント。
早く上達して前に進みたいなら、細かい文法をセットで覚えることが重要だ。文章で覚えるのだ。
全体的な意味を覚えれば、単語を入れ替えるだけで間違える確率が低くなる。
イタリア語を学んでいる人を見て思うこと (Il mio pensiero sullo studente d’italiano)
イタリア語を学んでる日本人に会って話してよく感じるのは「覚えるのが上手だけど、実際にうまく行かない」ということ。文法を学んで理解してるのに、すぐ出てこない理由は文法とその使い方をそのまま覚えたからだ。
勉強の時間を無駄にしないように、学び方を変えることで話せるスピードが早くなる。具体的に言うとこのような勉強がおすすめだ。
-are動詞の語尾変化だと
io -o
tu -i
lui, lei, Lei -a
noi -iamo
voi -ate
loro -ano
語尾変化だけ覚えても実は何もならない。学んだ後に「よく勉強できた」しか言えない。
「勉強=使える」が言い切れない。文法は文法、会話は会話、イタリア人のように話せる、はまた別の問題だ。
上記の語尾変化はmangiare(食べる)の動詞ならすぐ活用できると思うけど、使ったことがない動詞、見たことがない動詞になると、頭の中でこのような作業が始まる。
例)Precipitare→ -are動詞→ 主語はtu → -areは -i → precipiti → 口から出す
結果的には通じたけど、時間がかかる。間違える可能性が高くなる。
語尾変化を覚えてからその動詞の活用を勉強した方が覚えやすくなるし、イタリア人のように話せる。
脳のトレニングにとってもいい影響がある。語尾変化だけを覚えるデメリットはio, tu, noiがすぐ使えるけど、それ以外に出てこないことだ。使わないことには覚えられない。だから、全ての動詞の全ての活用をそのままにしたら効果がある。最初は大変かもしれないけど、大変でなければ勉強にならない。逃げてしまう。時間が無駄になってしまうのだ。
are動詞は1番勉強しやすいから、are動詞で完璧な覚え方にしたら-ere動詞と -ire動詞は簡単に感じる。
文法ばっかりではなく、小説や辞書の例文などから学んだ方が理解しやすい。最初はその文章をそのまま使ってもいい。使えば使うほど自分の文章になる。文法の本は必要な時にだけ開けよう!文法は大体決まってるから1回理解すれば使いこなせるけど、文法より単語と表現の方がバリエーションもたくさんあって難しい。
例)
Muoio di fame (死ぬほどお腹がすいてる)
Sono morto (私は死んだ)
Trovare la morte (私は死ぬ)
Morire dalla gioia (嬉しくて死んじゃう)
Scoppiare dal caldo (暑くて死にそう)
それぞれの単語より、ワンセットで覚えれば完璧。イタリア人らしい表現を言えたら相手は喜ぶ!
敵3段 (3 Avversari)
語学力を鍛える時に敵3段がある。
1番目の敵になるのは「自分」で、理由は知ってるようで実は知らない人が多い。
「自信と楽しさを出せるところから勉強すべき」とよく聞くけど、僕の経験から見ると、満足しないように勉強した方がずっと勉強し続けられる。
「自信と楽しさ」というのは2番目の敵になる。なぜかと言うと、コンフォート・ゾーン (Zona di Comfort) に入るからだ。自由に話せて理解もできる。日常会話では特に困らない。これで行こうと思ってる人を何回も見た。
上達はほぼない。復習も予習もしない。長く考えるとレベルが落ちる。
上達したいなら、政治や経済、新聞記事を読んで「絶対に上達するノート」で書く。単語とその意味だけでなく、例文も書くべきだ。単語だけにすると時間が経って使い方が分からなくなる。例文さえあればすぐ思い出せる。
3番目の敵は、他人と比べることだ。比べるなら昨日の自分と比べてみて!自分と比べて昨日はできなかったことが今日はできた!という部分を見つけ出し、「無理なことはない」ことに気が付く。いくら難しくてもやろうと思えばできるはずだ。すべては、自分次第なのだ。
イタリア語が3ヶ月で話せるようになるプロセス (Processo per poter parlare italiano in tre mesi)
はじめに
意識を変えること
自分はイタリア語学習者として必ずイタリア語を話せるようになる!という明確な意志を持つ。この意志を持つことがかなり重要な理由は、僕が大学時代「母国ではなく日本で日本語をネイティブのように使って仕事をする!」という気持ちにいつも助けられたからだ。
語学学習につまずいた時、明確な意志があれば壁を越えようという気持ちになる。
環境を作ること
1日8時間以上、毎日勉強できる環境をつくる。
読んで、書いて、話せる環境が必要だ。
毎日しっかりやり続けないと、忘れてしまう。
1ヶ月目
学んでいる言語に飛び込む
言語に飛び込むことは勇気がいるけど、踏み出すか踏み出さないかは自分次第。
1番のおすすめは学んでる言語が話されてる国に住むこと。街中の看板、人々の話し声、流れている音楽、映像、炊飯器の取扱説明書。
すべてが外国語の中で生活することで、早く外国語が自分の頭に入ってくる。炊飯器の説明書も、頑張って読めば使い方だけではなく説明書内に出てくる知らなかった言葉も知れる。会話に使える!(炊飯器を最初に買った時、まず“炊飯器”という言葉を覚えるのに苦労した)
僕の場合は仕事で日本に移住したけど、留学という手もあるし、住むのが難しければ携帯の設定を外国語にしたり、外国語の個人レッスンを受けるのもいい。僕が大学時代は日本人の先生がネイティブな日本語で教えてくれていた。
自分から読む、書く、話す
語学を学ぶ上で、自分から積極的に行動することは、はじめに書いた意識を変えることと同じくらいに重要。
ミスしても恥ずかしがらず、ミスは成長の種と思って花を咲かせるためにたくさん種をまこう。
特にイタリアのようなお喋りサバイバルの国では、どんどん自分からミスしてもいいから話さないと、食卓について食べ始めてから食べ終わるまで一言も喋ることなく終わってしまう。聞く練習にはなるが、話す練習にはならないし、話さないとイタリアでは変なやつと思われる可能性が高い。まず、イタリア人はミスは気にしない。サバイバルで生き残るには、積極的に話すことが重要。
イタリア語で書かれた本を読んだり、ホストファミリーに感謝の手紙を書いてみたり。なるべく毎日知らない単語に出会う。会話中も分からない単語や会話があったら、相手に失礼にならない程度にすぐ調べる。すぐ調べることが難しければ、携帯のメモやアプリに保存。夜寝る前に調べて覚える。
知らない単語や会話を1ヶ月間毎日30個以上は覚えると、1ヶ月で大体70〜80%は理解できるようになる。
2ヶ月目
カフェに行き会話に入る
とにかく、人々の会話に入ること。特にイタリアでは知らない人同士で会話になりやすいからやりやすい。
1ヶ月目は集中してイタリア語を調べて覚えて、聞き取りはしやすくなってるはず。知らない人との会話もそこまで苦痛ではなくなっている。Ciao! から始まる個人レッスンと思えばいい。 Sono giapponese. と言えばきっと相手から輝く笑顔とイタリア語の嵐がくるに違いない。さらに、Sto studiando italiano. と言ったらあなたはすでに相手の腕の中かもしれない。そのくらいイタリア人は日本人が好きだから、不安に思うことはない。
もし住んでいない人でも、上級者向けのイタリア語レッスンに参加したり、Mixxerなどの外国語学習者同士をつなげるインターネットサービスもある。ネイティブとの会話をすることで、住まなくてもイタリア語を自分に取り入れることができる!友達との楽しい会話の時間と思って話そう。
単語やフレーズが思い出せないことがあったら、それが弱いところだから覚え直す。30個以上毎日覚えることを忘れずに。
3ヶ月目
映画を見る
僕が思うのは、映画を日本語の音声で聞くことって会話よりもはるかに難しいということ!会話の場合は分からなかったらすぐ調べれるし相手にも聞けるし、コミュニケーションが取れる。映画の場合は物語だから、ついていくしかない!どんどん進んじゃう。
難しければ字幕を付けてみると少しは分かるようになるが、やっぱり難しい。でも焦らなくて大丈夫。1ヶ月間いろんな映画のストーリーについていけるようになるまで見続ければ、自然と上達している!
1〜2ヶ月で覚えたことをたくさん使う
大体イタリア語は、3000語覚えれば80%理解できると言われている。(日本語の場合は7000語)
だから、3ヶ月で1日30個以上の単語やフレーズを覚えれば大体の会話はできるようになる。80%に近付く。
とにかくやり続けることが重要。3ヶ月が終わる頃には、かなりのレベルまで到達しているはず。
このプロセスを書いて、僕が大学生だった時を思い出した!毎日毎日毎日!日本語まみれの生活で、大学で過ごしているときは日本語のことしか考えなかった。
僕は大学院まで出たから5年間だったけど、3ヶ月でイタリア語を上達させることは可能だ。コツコツと継続させよう。
語学学校 (Scuola di lingua)
はっきり言って語学学校はコストパフォーマンスが悪い。学校教育の方式でやってるから決まった時間は(1時間なら1時間でやる)ほとんど知識の受け渡しに費やされる。メモを取って宿題して先生の説明を聞いて一つ一つ記憶する仕組みだ。自分で学んだ方がいいと思うけど、最初はいきなりイタリア語を勉強するのは難しい。無理ではないけど、もし自信がなければ最初だけ先生に一つ一つ教えてもらった方がいい。文法事項を一通り学び終えたら、そのあと自分で勉強を進める方が効率的だ。
先に書いたようにSNSでネイティブの発言や文法も勉強できる。生イタリア語を読んでノートで書くことで毎日新しい課題になる。語学学校のデメリットは現在の話やニュースなどの話はあまりしないことだ。決まったこと、教科書の通りに勉強してシンプルすぎることを繰り返す。上達というのは、遅く感じてしまうとやる気が出なくなる。
これも先に書いたが、イタリアへ留学して現地の語学学校で勉強するべきだ。メリットはイタリアにいること。授業のあと、すぐ学んだことをチャレンジしてイタリア語で話せる。
デメリットはクラスメートが外国人だということ。日本人が多ければ日本語で話して日本人のコミュニティーに入ってしまう。
イタリア語の文法用語
日本語にない文法の名前は聞いても分からないことが多いから、イタリア語で文法用語を覚えた方が理解しやすい。知られてるかもしれないけど、イタリア人のように話したいなら次のような用語を勉強するのがおすすめだ。
Articolo 冠詞
Nome 名詞
Aggettivo 形容詞
Pronome 代名詞
Verbo 動詞
Avverbio 副詞
Preposizione 前置詞
Congiunzione 接続詞
Prima persona 1人称
Secondo persona 2人称
Terza persona 3人称
Singolare 単数形
Plurale 複数形
Femminile 女性形
Maschile 男性形
Articolo indefinito 不定冠詞
Articolo definito 定冠詞
Articolo partitivo 部分冠詞
Nome proprio 固有名詞
Aggettivo qualificativo 品質形容詞
Aggettivo possessivo 所有形容詞
Aggettivo numerale 数形容詞
Aggettivo dimostrativo 指示形容詞
Aggettivo indefinito 不定形容詞
Aggettivo interrogativo 疑問形容詞
Grado dell’aggettivo 形容詞の級
Grado Comparativo 比較級
Comparativo di maggioranza 優等比較級
Comparativo di minoranza 劣等比較級
Comparativo di uguaglianza 同等比較級
Grado superlativo 最上級
Superlativo relativo 相対最上級
Superlativo assoluto 絶対最上級
Pronome personale 人称代名詞
Pronome dimostrativo 指示代名詞
Pronome indefinito 不定代名詞
Pronome Interrogativo 疑問代名詞
Pronome relativo 関係代名詞
Verbo intransitivo 自動詞
Verbo transitivo 他動詞
Verbo ausiliare 助動詞
Verbo servile 補助動詞
Verbo riflessivo 再帰動詞
Verbo pronominale 代名動詞
Verbo impersonale 非人称動詞
Verbo regolare 規則動詞
Verbo irregolare 非規則動詞
Forma attiva 能動態
Forma passiva 受動態
Coniugazione 活用
Modo 法
Tempo 時制
Presente 現在
Passato 過去
Futuro 未来
Indicativo 直説法
Congiuntivo 接続法
Condizionale 条件法
Imperativo 命令法
Infinito 不定法
Participio presente 現在分詞
Participio passato 過去分詞
Gerundio ジェルンディオ
Passato prossimo 近過去
Imperfetto 半過去
Trapassato prossimo 大過去
Passato remoto 遠過去
Trapassato remoto 先立過去
Futuro semplice 単純未来
Futuro anteriore 先立未来
いかがでしたか?
このnoteには僕が18年間日本語を勉強してきた経験、感じたこと、すべてを詰め込んだ。語学の勉強をしている皆さんが、語学の壁の前で身動きが取れなくなった時、語学の山を越え見えた景色だけでは物足りなくなった時。このnoteを読んで少しでもモチベーションが上がったり、前向きな気持ちになれたりしていただければ、書いた意味がある。
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