言葉のおまじない「まぁ、いっか!」
些細なことが、頭から離れないことがある。
職場の同僚が今朝、元気がなかった気がする。
明るく挨拶をしても、返事が聞こえなかった。
何か怒らせることをしてしまっただろうか。
嫌なことでもあったのだろうか。
なぜだろう…。
数時間後、元気に話しかけてきた。
朝イチで、元気がなかっただけかな?
それとも私の声が小さかったかな?
とにかく元気になってよかった!
…こんな具合に、一喜一憂する日々。
大学4年、就職活動をしていた頃。
「あなたの長所と短所を教えてください」
面接官に何度もされた質問で、
「短所は、考えすぎてしまうところ」
と答えていた程に、私は些細なことにしばし囚われてしまう所がある。
短所の話をする時は、
“その短所をどのように改善しようと努力しているか”
などについても答える必要があるとアドバイスを受け、面接では、話が前向きに終わるように心がけていた。
様々な助言を受けて出来上がった回答は、
「一人で抱え込まず、人に話して、第三者の視点を借りる」
そこで共感してもらったり、
「それはきっとこういう意味だったんじゃないかな?」と、違う意見をもらったり、
「こう考えるといいよ!」とアドバイスをもらったり…
そうすることで
新しいものの見方が発見できたり、
自分が気にしすぎていただけで、実は大した問題ではないなと思えたりする。
しかし一番いいのは
気にしないことだ。
小さなことから、実際は自分には何の関係もないことまで、いちいち気にしすぎなのだ!
自分で分かっている。
でもそれが出来たら、こんなに苦労はしていない。
そしてそんな自分が、どうしても嫌いだった。
ある時、スーパーポジティブノンストレスなキャラクター(に見えるだけ。実際はネガティブな部分を隠していたり、ストレスもある。)が目についた。
それはドラマや、漫画や、お笑いのコントに登場する、いわゆる楽観的なキャラクター達である。
彼らが共通して口にする言葉。
彼らが教えてくれた、一つの呪文。
最近は、言霊を信じておまじないを自分にかけるようにしている。その呪文の名は…
「まぁ、いっか!」
“声に出すこと”と、“思い切り”が大事である。
小さな声よりも大きな声の方が効果は大きい。
本当に、まぁいいか。と思えたら成功だ。
もしも私のように、
些細なことが気になって頭から離れないという悩みを持つ人がいたら、一度、口に出してみて欲しい。
実際に何かを忘れられたり、諦められたり、後回しにできた時の感動は、きっと大きいはずだ。
そして忘れないで欲しい。
短所は長所でもある。
些細な出来事にきちんと気づき、何かを感じられること。
そのことについて真摯に向き合い、考えられること。
周りにいる人の小さな変化にいち早く気づき、対応できること。
これは素晴らしい長所だと、今なら胸を張って言える。
例えば空模様や、笑顔ひとつで
あっという間に幸せな気持ちになれるのだから。
そしてその幸せな気持ちを
周りの気づいていない人に、分け与えてあげられるのだから。
反対に、どうしても
「まぁ、いっか!」と思えないことは、
「よくない」のだ。
そうなれば簡単、答えは出ている。
行動すればいい。
例えば私の場合
大切な人と喧嘩をして別れてしまった時
いくらおまじないを試しても、効果がない。
もしこのまま会えなくなってしまったら
一生後悔すると、わかっているからだ。
ごめんね。と言えなくてもいい。
また喧嘩してしまってもいい。
でも必ず、仲直りして別れると決めている。
おまじないが効かない時は、心が答えを教えてくれるのである。
あれ、あの人すごくジロジロ見てくる…。
今日の服、何か変かな?
顔に何か付いてる?歯に海苔でも挟まってる?
「まぁ、いっか!私を服やメイクが素敵な人だと思って見てるんだな!」
そんな風に思えるくらい、心を鍛えるために日々奮闘中だ。
「まぁ、いっか!」
考えるのをやめよう、の合図。
今の私にとっては、大切なおまじない。
2023.10.6
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