午前0時の世界線。
「あなたの世界観が好き」
と 伝えたくなるときがある。
あなたが生きてる人生が好き。
あなたが見ている世界が好き。
あなたが踊るその舞台が好き。
と。
こうやってあなたの目を通して世界を見ると、まるで別の世界にいるように感じる。
ううん、
きっと違うんだ。
長い間、理解されないと悩んできた私は、
ひとつの仮説にたどりつきました。
私の世界で確かなものは私しかいない。と。
赤色一つとってもそう。
赤色と言う言葉は同じでも
"本当に"同じ色を見ているかは
私も彼もわかりようがないのだから。
眺めがいいね、
海がきれいだね、
と目を見つめ合って言葉を交わしても、
それはちょっぴり彼の世界になって、
それはちょっぴり私の世界とちがってる。
彼の世界は彼だけのもの。
私の世界は私だけのもの。
みんな孤独だけれど、孤独という点で繋がっているのかもしれない。
声をかけることもできるし、
ぬくもりを感じることもできる。
だからつい、
私とあなたは同じだって、
思い込んでしまうこともあるけれど、
決して交わることはないんだよね。
一本の道を歩いている感覚。
それはまるで別の世界線。
それをニーチェは危うい綱渡りと呼び、
福本伸行先生は鉄骨渡りで表現したのだと
私は思う。
うーん、私は何と表現しよう。
※
どんどん前に進む秒針さん。
様子を見ながら進む慎重な分針さん。
そしてマイペースな時針さん。
みんな一人になる夜でも、
「いっせーの」の掛け声で、
幸せの12を指さす奇跡の時間。
触れ合えないけどひとつになれそうな、
そんな午前0時の世界線でした。
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