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午前0時の世界線。

「あなたの世界観が好き」
と 伝えたくなるときがある。

あなたが生きてる人生が好き。
あなたが見ている世界が好き。
あなたが踊るその舞台が好き。
と。

こうやってあなたの目を通して世界を見ると、まるで別の世界にいるように感じる。


ううん、

きっと違うんだ。


長い間、理解されないと悩んできた私は、
ひとつの仮説にたどりつきました。

私の世界で確かなものは私しかいない。と。


赤色一つとってもそう。

赤色と言う言葉は同じでも
"本当に"同じ色を見ているかは
私も彼もわかりようがないのだから。


眺めがいいね、
海がきれいだね、
と目を見つめ合って言葉を交わしても、

それはちょっぴり彼の世界になって、
それはちょっぴり私の世界とちがってる。


彼の世界は彼だけのもの。
私の世界は私だけのもの。

みんな孤独だけれど、孤独という点で繋がっているのかもしれない。


声をかけることもできるし、
ぬくもりを感じることもできる。

だからつい、
私とあなたは同じだって、
思い込んでしまうこともあるけれど、
決して交わることはないんだよね。

一本の道を歩いている感覚。
それはまるで別の世界線。


それをニーチェは危うい綱渡りと呼び、
福本伸行先生は鉄骨渡りで表現したのだと
私は思う。


うーん、私は何と表現しよう。


どんどん前に進む秒針さん。

様子を見ながら進む慎重な分針さん。

そしてマイペースな時針さん。



みんな一人になる夜でも、

「いっせーの」の掛け声で、

幸せの12を指さす奇跡の時間。

触れ合えないけどひとつになれそうな、

そんな午前0時の世界線でした。


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