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MBA首席が語る!好成績はどうやって獲ればいいの!?

2021年3月、筆者は明治大学専門職大学院グローバル・ビジネス研究科(MBS)を首席で卒業することができた。思い起こせば2019年4月に入学した当初から「首席を目指す!」といい続け、見事に「有言実行」を果たしたのである。


そのおかげもあり、よく後輩から「S(MBSはS、A、B、Cの4段階評価)の獲り方を教えてください!」という相談を受ける。そこで、今回は筆者がどのようにして首席まで辿り着いたのか、その方法について自由気ままに述べてみる。

まず、自分は優秀ではない!と自覚する

本題に入る前に念押ししておきたいことは、筆者は決して天才でも秀才でもないということである。高校時代も県内でトップの高校ではなかったし成績も普通よりむしろ下なくらいで、大学時代は本当に勉強をしなかった。だから今でも「自分は勉強はが得意ではない」と自覚している。

自分よりも勉強ができる人は山程いるということを前提として、その上でどうSを獲るかを考えて地道な努力の積み重ねによって首席を獲得したのである。なので、簡単に首席を獲れる方法を知りたいと思ってこれを読んでいる人はここで引き返した方がよいかもしれない(笑)

次に、成績の付け方を確認する

そもそもMBAによっても成績の付け方が異なるので、事前に確認しておく必要がある。MBSは2018年に日本で初めてESPA認証を取得したこともあり、筆者が入ってから評価体系が変わり「Sは参加者の15%しかつけてはいけない」という条件になった。

例えば20人が同じ講義を受けていたとしたら、そのうち3人しかSがもらえないのである。これはなかなか高いハードルである。なぜなら筆者は「優秀ではない」ので、優秀な学生が同じ講義を受けていたらSを獲れる確率が下がってしまうのである。

筆者がやっていたことは次のどれでしょう?

さて、ここでクイズ!
筆者がMBSの授業でSを獲るためにやっていたことは何でしょう?

➀授業では必ず一番前に座る
②一番最初に質問をする
③グループワークでは率先して資料を作成する
④レポートは言われた枚数以上を書く
⑤教授と積極的にコミュニケーションをとる

さて、どうでしょう?
勘の良い人はわかるかもしれないが答えは全部(笑)

これが結論であり全て。だけど、ただこの5点だと言われてもわかりづらいだろうし、実践するのはなかなか簡単ではないので、筆者の経験談も含めながら一つずつ説明していきたい。

➀授業では必ず一番前に座る

これはオンラインでは難しいが対面の場合は誰でもすぐにできる。
授業の成績をつけるのは誰か?と考えた場合、当然教授が成績を付ける。だからそもそもSを獲るためには先生に顔を覚えてもらわう必要がある。特に大きい教室で受講者が多い授業にもなると後ろに座っていると先生からは見えない可能性もある。

しかし、私の場合は毎回一番前の同じ場所に座っていたので教授も否応なく私の顔は覚えざるを得なかったと思う。私の顔が濃いので、覚えやすかったというのもあるかもしれない(笑)

一方で、一番前に座り続けると後ろが見えず誰が一緒に受けているのかが把握できないというデメリットもあるので、授業の前後で積極的に動き回るのもネットワークを作るためには大切である。

②一番最初に質問をする

これも頑張ればできると思う。このメリットとしては主に2つ。一つ目は①とも被るが先生へのアピール。授業の成績評価に「授業への貢献度」があるところも多いので、授業中の発表は加点ポイントになる。

もう一つは、質問をすると決めているので「自分がわからないところ、聞きたいことを探す」ために授業を真剣に聞かなければならない。しかし、それは学力をつけるという意味でも自分にとってメリットは大きい。

また、「なぜ最初が良いのか?」というポイントはもう一つある。日本人は控えめな人が多いので、最初に質問をしたがる人は少ない。しかし、一人が質問をすると堰を切ったようにみんな質問をし始める。そのため、最初は難しい質問でなくても良く、まず質問をすることが大事なのである。最初に質問をしていると周囲も「まず仲野が質問するだろう」と思うようになる。そうなったらこっちのもん(笑)

しかし、MBSを通して筆者が感じたことに、好成績を獲る人の質問には主に2パターンがある。一つは「最初に質問をするタイプ」、そしてもう一つが「後の方で鋭い質問をするタイプ」。最初に質問をする生徒は積極性は認めてもらえるものの、先生によっては「こいつは浅い質問しかしない。」と感じる教授もいる。その点、後者は最後の方にズバッと鋭い質問をすることで、教授に「こいつやるな!」と思わせてインパクトを与えることができる。自分には後者ができなかったので、前者でコツコツとポイントを稼いでいた。

③グループワークでは率先して資料を作成する

ここからは少しずつハードルが高くなる。
MBSではオンライン・オフライン問わずグループワークをする場面が多々あった。グループワークではメンバーは大まかに3パターンに分かれる。1番目はみんなを取りまとめるリーダー役(積極度:大)、2番目は発言はするし、お願いすれば協力してくれる人(積極度:中)、そして、3番目は一切協力しない(参加しない)人(積極度:小)

自分は、言わずもがなで積極度:大のリーダー役を買って出てい。さらに、模造紙を使ったワークショップが得意だったので、リアルの場合はリーダーと書記をやり、メンバーの意見を引き出しながら模造紙にまとめていた。

2年目は全てオンライン授業だったのでグループワークはZoomのブレークアウトセッションだった。ここでも筆者は画面共有をしてパワーポイントでメンバーの意見を取りまとめ、発表もしていた。こうすることで、本業のコンサルタントとしてコーディネーターの練習にもなるのでまさに一石二鳥なのである。

授業によっては、グループでプレゼンテーションをする場合もあったが、これもプレゼン資料のたたき台を作る役を率先してやっていた。これも職業柄、セミナーの講演を行うことが多いので、自分の資料作りの練習にもなった。仕事もしながらの中で「できれば面倒な作業はしたくない」という生徒が多いので、面倒なことを率先してやるのが重要。

④レポートは言われた枚数以上書く

ここからはもう正しいかもわからない!が自分はこうやってきたという内容を公開する。
授業によっては最終課題がレポートの場合も多い。その場合「何枚くらい書くのか?」という質問は必ず誰かがする。そして教授が「だいたい〇~△枚くらい。」と言った枚数以上を必ず書いていた。

例えば教授が「レポート5枚」と言えば7~10枚書いていた。しかし、「ただボリュームを増やしても逆にマイナスではないか?」と思う人もいるだろう。私もそうだったので、実際に授業で習ったポイントに対して、自分の経験談を踏まえながら、「あの時はこう思ったが、今はこうしておけば良かった」など具体的に持論を展開していた。

授業によっては枚数を「〇枚以内」と枚数を決められてしまう場合もある。その場合は例えば「5枚以内」と決められれば、まず10枚くらい書いてそれを取捨選択しながら5枚に絞っていった。そうすることで、より密度の濃い内容にできるし、図表やフレームワークなども多用して説得力を上げた。これも本業のレポート(コラム・メルマガ)作成にも重要なことなので自分のためにもなる。

最後に渾身の事例を紹介する。2019年度(1年目)の海外研修で南アフリカへ行った際の課題はレポート提出であった。しかし、海外研修の時期が2020年2月で後期の課題提出の最終日が南アフリカの研修期間の間であった。そのためテーマは南アフリカについて自分でテーマを決めて事前に調べてレポートを書くことであり、レポート枚数も3~5枚程度と言われていた。

そういわれると、ほとんどの人は事前に提出すると思う。しかし、研修に行くメンバーには先輩、同期、後輩にMBSでも有名な優秀な学生が揃っていたので「同じことをしていたら勝てない!」と思った。そして、事前にレポートを7枚作成したうえで、南アフリカの現地で勉強した内容をその場でまとめながら移動し、提出最終日に約20枚に膨れ上がったレポートを提出したのである。その結果、なんとかSを獲ることができた。

⑤教授と積極的にコミュニケーションをとる

最後は教授との積極的なコミュニケーションであるが、これまでに述べてきた授業の中でのアピールとは内容が異なり、授業外も含めて教授との関係構築をしていくのである。これはもう筆者の完全な趣味であり、まず教授陣や特別ゲストの講師とはSNSで繋がるところから始まる。

MBSではクオーター(3ヵ月)や半年間の授業が終わると、たいてい打ち上げ(飲み会)を行う。筆者は他の授業が被っていなければほぼ参加していた。ある授業では教授が毎回特別ゲストが講義をしてくださり、毎週終了後に特別ゲストとの懇親会があった。それにもほとんど参加していた。それも全て教授&ゲストと仲良くなるためである。

こんなこともあった。22時に授業が終わって帰ろうとしていたら、他の授業で懇親会を行う同期が困っており、「懇親会を企画していたがドタキャンが多数でて人数が足らないので参加して欲しい。」と頼まれた。幹事の大変さは知っているのでもちろん参加した。しかし、筆者はただ参加するだけでなく教授の横に陣取ったのである。そして、その教授から話を聞いて惹かれ、その教授の授業は取りまくった。図々しいことは認識していたが、お金を払って参加するのだから、ただ飲むのではなく収穫を得て帰りたかった。

こう書くと「先生と仲良くなることで、温情でSを獲ったのでは?」と思う人もいるかもしれない。しかし、それは0ではないかもしれない。しかし、MBSに入った目的の一つは「人脈づくり」であり、自分にとってマイナスなことなんて一つもないのである。

結局は自分の方法を見つけ出せるかどうか

いかがだっただろうか?
そもそも社会人をやりながらMBAを目指すという人は、意識が高かったり、優秀な人が多い。しかしそういった中であえて「首席を目指す!」と豪語していたのは、起業したばかりでもあった自分にプレッシャーをかけるためでもあった。

本稿だけを読んだ人は「仲野は自分の力だけで首席を獲ったと言っている」と思うかもしれない。しかし、自分一人の力では首席は獲れなかったと断言できるし、教授やOBOG、同期、後輩に恵まれ、本当に運が良かっただけだと思っている。

だからこそ、今回敢えてこの投稿をしたのは、自分がどうやって首席を獲ったのかを公開し、私の取り組みを参考にしたり、真似することで積極的に授業に取り組む学生が一人でも増え、その結果MBAが盛り上げれば良いと思ったからである。

最後に、この方法は「MBSの仲野」が好成績を獲った方法であり、全く同じことをしたからと言ってSを獲れる保証はない。そもそも、筆者自身は先輩にどうやってSを獲ったかを聞いたことはなく、全て自分で考えて行動したことである。皆さんも是非、自分なりの好成績の獲り方を編み出し、地力をつけつつ楽しみながらMBA生活を送って欲しい。


「農林漁業を夢のある食産業へ創造する」というミッションを実現するために活動を続けております!何卒よろしくお願い申し上げますm(_ _)m