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お気に入りnoteまとめ

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#マーケティング

プレミアムモルツにみる、キラキラ広告と孤高の天才クリエイターの終焉

7月19日に公開されたプレミアムモルツの広告動画を見て衝撃を受けている。 この動画を見つけた発端は、大好きな2コマ漫画作家である犬犬さん(@inu_eat_inu)のTwitterでした。子育ての面白さや大変さをコミカルな2コマ漫画で配信してくれる犬犬さんが、この動画の企画に関与しているというツイート。最初はクスリと笑いながら軽い気持ちで見た動画でしたが、だんだんと重大なことに気づき始めました。 広告戦略とクリエイターの役割が、遂に大きく転換している。 既に色々な研究者

売れたLP構成&コンテンツ例

こんにちは。ダイレクトレスポンスマーケティングと高速PDCAが大好きなマーケターこんぶです。主に通販などのD2C界隈にて生息しています。 LPを作る(ライティング・構成・ディレクション)仕事が最近立て続けにあり、よい感じに成果がでたのでLP構成についてまとめておきたく思います。 商材や前提条件にもよりますので万人向けでは無いかもしれませんが、初心者マーケターが見てもすぐ実施できるよう、コンテンツ例を沢山盛り込みました。 新人教育をしていて思うのですが、LP構成のセミナー

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5,800

多くのマーケターが誤解しがちな主要施策の「できること」と「できないこと」のまとめ

(2023年12月11日 追記) この記事が読まれすぎてついに本になりました! 2024年1月17日出版です。 (追記ここまで) マーケティングの現場にてたびたび発生する「期待していたほど効果でないじゃん!」という不幸は、いったい何が原因で起こってしまうのでしょう。 その不幸の大半は、「診断と処方の間違い」によるものです。 図にするとこうなります。 マーケティングは医療と同じです。病気(売れない理由)を特定し、その病気の治療に最も適した薬を飲む。ただこれだけ。たった

『顧客起点の経営』のフレームワークで自社のマーケティングを振り返ってみた

暑い日が続きますが、今年のお盆はいかがお過ごしでしたでしょうか? 僕は、台風や猛暑でなかなか出かける気にもなれず、久しぶりにnoteでも書いてみようとmacbookを立ち上げたところです。 さて、先日、西口 一希さんの新著「企業の『成長の壁』を突破する改革 顧客起点の経営」(以後、『顧客起点の経営』)を読みました。暑さもぶっ飛ぶ面白さでした。そして、「早くこのフレームワークを使ってみたい」という衝動を止められませんでした。 ということで、今回は『顧客起点の経営』で西口さんが

「創業期の“強み”は過去ではなく未来に求めよう」 #マーケの落とし穴 05

会社の創業期は、0→1の生みの苦しさを味わい、過酷なプレッシャーにさらされ、経営者をはじめ多くの人が不安の大きな時期です。 事業が立ち上がっていない創業期は、事業のお金がまわるかどうか不安な最大の危機でもあるのですが、見方によっては、過去からの慣習や、さまざまなやり方を変える最大の機会でもあります。 今回は、そんな創業期に「自社の強み」を設定する際の機会と落とし穴について。 創業初日の「会社の強み」は、創業メンバーの能力・経験・信用しかないよほど優れた企業の子会社として

2022年のBtoBマーケの鍵は「ザ・モデルからの脱却」と「CLG(コンテンツレッドグロース)へのシフト」

こんばんは、とあるスタートアップ企業にてBtoBマーケ領域の責任者をしている田中と申します。 まずは自己紹介がわりに、簡単なプロフィールを以下に載せておきます。 上記に書いたように、スタートアップという変化の激しい環境において日々試行錯誤する中で、2022年のBtoBマーケティングのトレンドについて、先日ツイートしてみました。 ありがたいことに多くの反響をいただき、改めて自分の思考を言語化するためにも、上記について自分なりの見解を解説してみようと思います。 結論は以下の

広告を作らない広告クリエイターの登場と、広告の未来を拡張するクリエイティブ・イノベーションの視点

広告の未来は『マイノリティ・リポート』のディストピアを回避できるか? 映画『マイノリティ・リポート』を覚えているでしょうか?スティーブン・スピルバーグが監督して2002年に公開された懐かしいSF映画なので、観たことがない方もいるかもしれません。この映画は犯罪予知システムと監視社会というディストピアを舞台としているのですが、トム・クルーズ演じる主人公が逃亡するシーンでは、どこにいても網膜スキャナーなどで身元が特定され、街中のあらゆるところでパーソナライズド広告に呼びかけられる様

ブランド管理をめぐる指標、本当に見るべき指標って何だろう?~NPSとエボークトセット~

こんにちは。マーケティングGの杉山です。前回から少し日があいてしまいました、反省。。。 さて、今回は「ブランド管理」について少し思ったことがあったので投稿したいと思います。 ブランド管理を巡る指標 皆さんは、ブランド管理を巡る指標と聞いて、どのようなモノを思い浮かべるでしょうか? まず初めに思い浮かぶのは「NPS(ネットプロモータースコア)」かもしれませんね。 ご存知の方も多いかもしれませんが、NPSでは、「あなたはそのブランドを友人や同僚に進める可能性は、どのくらいあ

最大公約数を獲得するマーケティングの終わりの始まり

この記事は、フィードフォースグループAdvent Calender2021の25日目です。 昨日は、弊社のクリエイティブチームの鬼才、西尾さんの「『推しは心のストロングゼロ』 崖っぷちに立たされがちなオタク新卒が生き残るためにやったこと」でした。迸るボキャブラリーの幅に感動すら覚えました。。。わが社の新卒のポテンシャル、恐るべし。。。 最終日25日目ということで若干プレッシャーがないと言ったらうそになりますが、最終日だからなんなのだ?という心持で自由に書きたいことだけど書

ほとんどのマーケティング担当者が誤解しているソーシャルメディアの「真の力」

SNSもソーシャルメディアも、プロモーションやPRに活用することがアタリマエの時代になりました。 一方で、多くの企業は、まだまだ狭義(狭い世界での)の活用しかできていないようにも思います。 本記事では、いま起こっているソーシャル化の本質(あらゆるモノやコトに「人と人のコミュニケーション」が介在することによって価値の本質が変わること)を理解し、狭義のSNSマーケティング、ソーシャルメディアマーケティングの思考フレームから、「ソーシャルメディアセントリック(ソーシャルメディア

マーケティングを教えてほしいと言われてつくった資料を解説してみた。

どうも、桜井です。 とある場所でクローズドの講義することになり、そのためにビギナー向けのマーケティング講習資料をつくりました。ツイートでお知らせしたところ、何名からか参照したいとのお申し出をいただきましたので公開させていただこうかと思います。 ※本資料には著作権のある情報の流用があるため、出典元を明記しているため、再流用する場合はお取り扱いに十分ご注意ください! 本資料の目的はなにか本資料は学生向け(主に大学生)に「マーケティングを教えてほしい」という依頼から始まりまし

あなたの会社はテスラ?トヨタ?マーケの型と市場フェーズの適合を見極める / #マーケの落とし穴 03

多くの企業は無自覚ですが、それぞれの会社に「マーケティングで得意としている型」と呼べるものがあります。 それらのマーケの型は、業種、ビジネスモデル、事業ライフサイクルのステージである程度規定されてしまう部分もあるのですが、同じ業界内の会社でも得意とする型が大きく異ることは少なくありません。 むしろ「型」が違うからこそ、アウトプットであるブランドや商品・サービスが異なり、その結果、同じ市場の中で棲み分けているとさえ言えます。 「型」は視点次第で、無限にレイヤーと分類がある

10月18日朝刊の広告から、ファミマの戦略を想像してみる

読者の皆さんは、10月18日朝刊のこの広告、ご覧になりましたか? ファミリーマートが「業界1位のコンビニ」(=セブンイレブン)を対象とした比較広告です。 ちなみにヘッダーの写真は渋谷駅の屋外広告です。こちらは同じ戦略を屋外広告版に変換したもので、どちらも強烈なインパクトを放っています。 日本では、比較広告があまり一般的ではないので、とかくその手法ばかりに目が行ききがち。しかしよく見ると、このキャンペーンは単純な比較広告ではなく、その背後に緻密に考え抜かれた戦略があるこ

ほとんどのマーケティング従事者が興味を持たない「エーザイの統合報告書」がヤバいから読んだ方が良いぞ!という件

このテーマは、あまりウケがよくないと思いますが最近のマイブームなので書きます。 まず、最近ビビビッと来たこの記事。 PwC Japanの坂野さんと、エーザイ専務執行役CFOにして早稲田大学大学院会計研究科客員教授も務める柳さんの対談記事です。 コンサルファームのPwC(プライスウォーターハウスクーパース)と企業のCFOがESGと財務の話をしている時点で、大半のマーケターが「あ、この記事は自分にとって関係ないな」と感じるのでは。 ちなみに、PwC Japanの坂野さんが