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サッカーで例える「なんたら長」の動き4

筆が進みそうなので、もう少しだけ、サッカーで例えて「なんたら長」の話をします。
前回はこちら。

こへいさんの最新記事はこちら。

サッカーにおける数的優位

サッカーにおける数的優位とは、相手より人数を多く割いて、人数的に優位な状態のことです。

人数を枚数、一人を一枚と言います。
「二枚行く」と言うのは、相手の攻めに対して、守りが「二人行く」という意味になります。

サッカーでは、SMFが1stDFになっている時などに言われる言葉です。
放り込まれていたら、既にそんなもの言っている場合では無いですからね。
2ndDFに二枚行く時は、SBとDMFか、SBとCBが多い印象です。

数的優位は団子ではない

サッカーで例えるのが難しいのはここからです。
数的優位は団子ではないからです。

サッカーが分からない人は、「大勢で行け」ってことなんだろう、と受け取ります。
2ndDFのことを分かっていないからです。

1stDFがSMFの時、2ndDFは誰か。
一人目はSB、二人目はDMFかCBです。
逆サイドのSMFを二人目にはしません。

けれども、昭和のパワハラ老害みたいなもんは、分からないわけです。
よりにもよって、逆サイドのSMFに相当する人を行かせていても、老害は平気なのです。

そんなもの、数的優位じゃない。
ただの団子サッカーです。
数的優位は団子サッカーではありません。

数的優位はつくるもの

数的優位はつくるものです。

誰かを行かせてつくるからスペースが空く。
そこに放り込まれないように埋めるのです。

行かせるなら埋める。行くなら埋めさせる。
埋めておきさえすれば、ガラ空きで撃たせるのを防げるからです。

埋めて切っていようとぶち抜けるFWがいるので、分かりにくいのですが、少なくとも、フリーでは撃たせないようにしているのです。

サッカーのシュートには、外れてしまったように見えても、DFに外させられてしまったシュートがあります。DFの成功によるものです。

団子サッカーの悪さ

ここまでお読みの方には、団子サッカーの悪さが分かると思います。
大勢で群がると、広く展開された瞬間、フリーで持たれてしまうし、撃たれてしまう。
ゆえに、団子サッカーではいけないのです。

大勢で群がるのは数的優位では無いのです。
数的優位は、群がるように見えることがあっても群がっていない。
本当に群がってしまったなら、大失敗です。

(団子ではない)サッカーでは、逆サイドのSMFにカバーをさせることなんてありません。

逆サイドのSMFに必要な動きは、埋める、張る、なので、助けに行くでは無いのです。
守るなら埋める。攻めるなら張る。
逆サイドからカバーに行っても間に合いません。

けれども、サッカーを分かっていない老害には、話が通じません。
「とにかく全員野球みたいな全員サッカー」と、いつ言い出すか分からない恐ろしさがあります。

団子サッカーの原因

団子サッカーの原因は何か。
就学前や小学生の場合には「幼いから」です。

ボールがある。行かなきゃ。蹴らなきゃ。
目先のことだけでやっていればそうなります。

パスの概念が形成されれば解消していくらしく、それはそうだなと思いました。
ロングパスが通りさえすれば独壇場ですからね。
ロングパスと言わないまでも、大きく展開できる選手が混ざるだけで解消されていくでしょう。

幼い短いパスは団子サッカーになっていくという側面もあるのかな、とも思います。

団子サッカー状態にするな

そしてここからが大事です。
中高年や高齢者の場合にも「幼いから」です。

自組織のプレイを団子サッカー状態にするのは、中高年や高齢者が幼いからなんです。

逆サイドのSMFを2ndDFや3rdDFにしようとするのは、目先のことだけでやっているからです。

1stDFがSMFなら、2ndDFもサイドをこなす奴が行けば良いんじゃないの、ぐらいで判断していると、逆サイドのSMFに指示が出てしまいます。
極めて危ないのです。

なんかこう良い感じの中堅いないか、と言い出すようでは、絶対にいけないのです。

これは危ないだけでなく、恐ろしい。
「とにかく大勢行け」と言い出しかねないから。

「とにかく全員野球みたいな全員サッカー」と、いつ言い出すか分からないのは、極めて危なく、かつ、極めて恐ろしいものです。

全体像を理解したマネジメント

老害は何故、逆サイドのSMF相当の人間までも、ボールのような作業に群がらせようとするか。

サッカーを分かっていないからです。
と、言いたいところですが、サッカーを分かっていなくても、出来ることがあります。

目先のことだけで考えないこと。
味方を理解すること。
皺寄せを考えること。

すぐに思い浮かぶのは、この3つです。
この3つが出来ていて、やっと、全体像を理解したマネジメントになります。

目先のことだけ考えて、取り敢えず凌げたら良いという考え方が「中堅であれば誰でも」になり、「逆サイドのSMFでも」になるのです。

SMFは超重要ポジションです。
逆サイドからでも取り敢えず頭数にしておいたら良いんだ、という理解ではいけません。
味方の理解を放棄したものと見做されます。

味方の理解を放棄したと見做されるだけでなく、皺寄せも考慮出来ていないと見做されます。

逆サイドのSMFは守りを埋めるか、張っておいて前でもらうか、しないといけません。
攻守に効く逆サイドの動きに「そんなことより」だとか、「それはいいから」だとかを言うのは、危ないのです。

とにかく目先、とにかく助太刀で、皺寄せが行くことも考慮出来ないならば、マネジメント業務をしてはいけないのです。

けれども、「なんかこう良い感じの中堅」という理解や理解力で、指示を出す老害は多いです。

そういう老害はCBに相当する「なんたら長」から引退したほうが、組織として総合力が発揮されると思います。
そしておそらく、ヒラに戻るほうが、本人のためでもあると思います。
気負いや毒気が抜けることもありますからね。
指示を出される側のヒラに戻るのもありです。

#サッカー

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