見出し画像

サッカーで例える「なんたら長」の動き5

筆が進むので、もう少しだけ、サッカーで例えて「なんたら長」の動きについて続きを述べます。
前回はこちら。

こへいさんの最新記事はこちら

なんかこう良い感じの中堅とは何か

前回、私はこう述べています。

なんかこう良い感じの中堅いないか、と言い出すようでは、絶対にいけないのです。

上記拙稿より筆者引用。

「なんたら長」が言ってはいけない「なんかこう良い感じの中堅」とは何か。

全く意味の分からない言葉です。
けれども「なんたら長」は言いがちですね。
今回はそこから焦点を当ててみます。

サッカーで例えると、なんかこう良い感じの中堅とは、MFであろうと思います。
若手(FW)でなく、重鎮(DF)でないという意味で、中堅(MF)ですね。

極めて曖昧な、味方の理解を欠く言葉です。
MFに要求している内容が不明です。
要求しているMFはどういうMFかも不明です。

なのに「なんかこう良い感じの」がつく。
言ってしまって良い言葉ではありません。

成功すれば「良い感じだった」で済ませてしまうでしょうけれども、失敗すれば「良い感じ」って言っておいたのに、とパワハラの布石になる言葉であるからです。

勿論、パワハラに発展しないこともありますが、パワハラの布石のための言葉だと捉えるほうが、備えや構えとして良いでしょう。

なんかこう良い感じの中堅とは何か、考えていくよりも、なんかこう良い感じの中堅とは何事か、と思っていくほうが健全な気がしますね。

MFに要求する内容

MFに要求する内容が不明でなく明確である場合、「なんかこう良い感じの中堅」なんて、言わないものです。

「なんたら長」は、事前に、要求内容の明確化をしてから人員要求をしないといけません。
曖昧な人物像では人員要求をしてはいけません。

前回、私はこう述べています。

1stDFがSMFの時、2ndDFは誰か。
一人目はSB、二人目はDMFかCBです。
逆サイドのSMFを二人目にはしません。

けれども、昭和のパワハラ老害みたいなもんは、分からないわけです。
よりにもよって、逆サイドのSMFに相当する人を行かせていても、老害は平気なのです。

同上。

逆サイドのSMFを2ndDFや3rdDFにしようとするのは、目先のことだけでやっているからです。

同上。

目先のことだけ考えて、取り敢えず凌げたら良いという考え方が「中堅であれば誰でも」になり、「逆サイドのSMFでも」になるのです。

同上。

逆サイドのSMFには、2ndDFや3rdDFではなく、埋めるか張るかをさせておかないといけません。

相手の攻めが逆サイドに展開されることを考えることが出来れば、逆サイドのSMFに指示を出して行かせる選択肢はないのです。

ボールに群がるように指示を出してしまうのは、中長期の展望、及び、広範囲の視野の欠如から、生じます。

展望と視野によって要求内容を明確化することのほうが、「中堅を複数名」と要求していくよりも良い結果を生むことになります。

翻せば、人員の要求は、人数の要求ではなくて、明確化された要求内容の提示のほうが良い結果になっていく、ということになります。

思い当たる節がある読者の方、いますよね。

要求しているMFはどういうMFか

明確化された要求内容の提示であれば、要求しているMFはどういうMFかも明確化されます。

再掲します。

1stDFがSMFの時、2ndDFは誰か。
一人目はSB、二人目はDMFかCBです。
逆サイドのSMFを二人目にはしません。

同上。

要求がピンポイントになっています。
サッカーで「MFだったら誰でもいいから行け」という指示が全く無いのは明確化された要求内容があるからです。
この時にはこういうMF、となっているのです。

しかしながら、例え話のMFには全く無いですが、現実の中堅にはあります。
「中堅だったら誰でもいいから行け」、または、それに近い指示があります。

何故でしょうか。
明確化された要求内容が無いからです。

そしてもう一つあります。
「なんたら長」による、徹底的把握の欠如です。

MFは様々、中堅も様々

サッカーのMFは様々です。
本当は中堅も様々なはずなんです。

「なんたら長」に、味方の徹底的把握が欠如している時に「中堅だったら誰でもいいから行け」が生じるのです。

FWになることもあるSMF。
1.5列と呼ばれるシャドーのOMF。
所謂トップ下と呼ばれるOMF。
レジスタ系ボランチのDMF。
アンカーや専ボラと呼ばれるDMF。
SBになることもあるSMF。

どのタイプに相当するかが、不明確なままで良いはずはありません。

味方の徹底的把握をしているという自信があれば「中堅なら誰でも良いから行け」なんて生じ得ることはありません。

誰でも良いから行け、というのが生じにくいのがサッカーです。

一方で、昭和型組織は、「誰でも」を好みます。
ドラクエで例えると、勇者、賢者、賢者、賢者を好むのが昭和型組織です。

サッカーに万能がないわけではないが

サッカーに万能がないわけではありません。

オシムさんによって「ポリバレント」(多価)という言葉が広まってきました。
オシムさんは万能化を好みましたから。
けれども、言葉の一人歩きが見られました。

メッシさんによって「ゼロトップ」という言葉も広まってきました。
トップを置くよりも持ち込むほうが良いぐらいの超天才だったからです。
けれども、地球に一人、史上稀に見る超天才が、そんなに沢山いますか。

普通のチームに万能化させる力はありません。
普通のチームに万能なんていません。

昭和型組織の万能なんて、知れています。
目立つ万能が飛び抜けているだけです。
かつては万能扱いをされていたとしても、今では平凡な定年退職者がほとんどです。

向き不向きを少しずつ試して、どんなタイプかを見極め、その上でタイプの型にはめず、徹底的に把握するのが、令和型組織は現実的です。

#サッカー

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?