共通テスト倫理〜「親ガチャ」を彷彿させる〜 

こんにちは。

共通テスト倫理の第4問にて、
「社会的格差における運と努力」をテーマとして、
高校生2人が豪邸を見て会話を繰り広げるといった
内容が出題されました。

全文や問題、解答に関しては、
共通テストの問題を見てください。
新聞やネット上で見ることができます。

日本だけでなく世界中どこでも
同じような問題があります。

大学に行くか、行かないか

高校卒業後の進路として、
大学を選ぶ人の割合は、増加しています。

しかし、大学には歴としたランクがあります。
Fランク大学と呼ばれる大学から日本最高峰の大学である東大まで

卒業すると四年制大学卒(学士:Bachelar)という資格が授与されます。
大企業では、採用条件で四年制大学以上の卒業(見込み)と
記載されている企業が多く存在します。

しかし、企業は選別します。
有名大学以外は、ほぼ面接すらしてもらえません。

Fランク大学卒が就職できたとしても、
給料が低いなどの労働条件が悪い
企業で多くの人が働いています。

では、有名大学に通う(合格)するには、
どうすればいいのでしょうか?

合格者の多くの人が、中学生・高校生の間に
学校だけでなく、受験に強い塾に通っています。

つまり、中学・高校の授業だけでは、
合格できないと感じている人が多いのです。
(※ハイレベル私立・国立の中学・高校を除く)

私もそう実感しています。
私自身、関西の自称進学校
(偏差値60前半)の高校に通っていました。

しかし、定期テストは、いわゆる暗記ゲー
考えることを停止し、教科書暗記することがメイン。

例えば、英語や現代文・古文のテストで、
明らかに、本文をある程度、暗記していないと
答えられない問題が多く出題されていました。
「文法的にこれしかないよね」、
「文脈的にこれしかないよね」といった
考えて答えさせる問題ではないのです。

共通テストや二次試験では、多くの場合、
未知の文章(問題)が出題されます。
その問題に対して、受験生は考えて答えを導く
これが受験です。

すなわち、高校の授業やテストでは、
「無考・暗記」力ばかり鍛えられ、
大学入試試験に立ち向かえないのです。

塾に通うということは、多くの費用が必要です。
つまり、親の収入が教育に投資できる分を
確保する必要があります。

これは、一定以上の裕福な家庭や
収入のほとんどを教育に回す家庭だけ
しか実現できません。

このことから分かるように、

裕福な親
→有名大学以上の子供A
→子供Aが大企業や給与がいい中堅企業に就職
→子供Aが裕福になる→子供Aに子供Bが生まれる
→子供Bに対して良い教育投資がなされる
→子供Bが良い大学に入学する

この循環が生まれます。

ただ、お金がなくても、
今では質はバラバラであるが、
YouTubeで無料講義を見れたり、
参考書だけであまりお金をかけずに
有名大学に入学することもできます。

お金がなくても大学に行ける。

しかし、そこに罠があるのです。

大学の費用を見ると、
初年度に納付する費用だけで
国立大学・・・約82万円
公立大学・・・約70〜80万
私立大学・・・約110〜160万円
私立大学医学部・歯学部・・・約500万

4年間の総額(医学部を除く)
約240万〜540万
このレンジの費用が掛かります。
(基本的に費用は、文系<理系)

そのため、多くの人が奨学金制度や
教育ローンなどの方法で、
費用を賄います。

教育ローンは、もちろん貸与なので
返さなければいけません。
つまり借金です。

成績優秀者以外、奨学金は基本的に「貸与」であるため、
卒業・就職すると同時に、
多額の奨学金という名の「借金」が
重くのしかかります。

さらに、大学院に進学する人や
博士課程に進む人は、さらにお金を
借りなければいけません。

新卒だろうと無職であろうと、
フリーランスで月商がバラバラであろうと、
毎月定額のお金を返さなければいけません。

そのため、返済が滞り、信用に傷がつけたり
(ブラックリスト)、自己破産したりする人が
近年急増しています。

ブラックリスト・自己破産・・・登録される信用情報機関によって異なり、
5年または10年間は、ローンやクレジットカード、賃貸の審査、携帯などの割賦払いなどができなくなります。
自己破産の場合、官報や裁判所に氏名と住所が公告され、他にも制限がかかります。

日本の教育制度を改めないと、
大学卒業後の借金に苦しめられ、
結婚のための貯金や老後資金のための
投資や貯金ができない現状です。

つまり、結婚するという選択肢が遠ざかって
少子高齢化が促されていきます。
(※これだけが少子化問題になっているわけではない)

現状「奨学金=借金」と「四年制大学卒」の天秤で
メリットのある方を選択する必要が
迫られているというのが、
日本の教育体制なのです。

私の一意見ですが、やりたい事が明確にない人や
会社員になりたい人は、借金してでも、
現状、大学に行くべきだと感じています。

起業したい人は正直大学に行かなくてもいい
やりたいことが明確な人は、叶うための最短ルートを
進めばいいと思います。

例えば、公認会計士になりたい人は、大学に高い費用を払うよりも、
会計士の予備校にお金を払った方が圧倒的にコスパがいいなど、

友達が大学に行くからとかでなく、

自分の将来と照らし合わせて、一度考えてみる機会を設けても
いいのかなと思います。

地方と都市圏

地方と都市圏では、
情報量が大きく異なります。

例えば、受験です。
大手予備校は、大きな都市に多くあり、
地方は片道1〜2時間かけて通う必要があります。

また、就職の時も費用が多く掛かります。
就職において一番重要でもある、
「学生時代に何を頑張ったか」いわゆる
「ガクチカ」の作り方です。

もちろん、「学業」や「アルバイト」、
「ボランティア」、「部活」でも
書き方や伝え方でなんとでもなります。

しかし、都会では、「長期インターン」や
「NPO法人」の立ち上げをしている学生が
何人も存在します。

こういった人たちと同じ土俵で戦うことは、
正直、難しいかったり、焦ったりします。

長期インターンやNPO法人を立ち上げている人は、
高度なスキルを保有し、即戦力候補として見られたり、
行動力や人に伝える力が、
かなり高い学生であると言えます。

こういったことから、都会の大学は、就活を意識すれば
非常に有利に進めることができるのです。

世の中は不平等

都会が有利で、お金持ちの子供は、
生きてく上で非常に有利に働きます。

社会に出ても、あれもダメこれもダメと言われたり、
上層部の動きで、大きく変わったりと、

世の中は、常に不平等なのです。

だから、「努力する」のです。
だから、「考える」のです。
だから、「行動する」のです。

その先に、不平等の差を埋める
「何か」があるのではないかと思います。




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