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「正しいことを言えば理解してくれる」は今や通用しない(1/2)

【ポイント】

  • 「正しいことを言っているのに、皆が理解してくれない」は自分の未熟さを周囲に訴えているだけ。仕事を前に進める上で重要なのは「正しいことを言うこと」ではなく、「正しいことを相手に正しく理解してもらうこと」である。

  • 正論を理解してもらえないとき、訴えかけたい相手は自分と同じ場所からその景色を見ているとは限らない。そんな時にまず心がけるべきは、相手や相手の状況を理解すること。

  • 自分が正しいと思っていることを正しく伝えるには、正しいことを正しく理解してもらうためのシナリオが必要となる。


「正しいことを言っているのに、皆が理解してくれない」
 
口に出して言わないものの、心の中でそう思っている人は多いはずです。特に技術者のように「正解のある問題」を解くことに慣れている人は、兎角、そのように思いがちです。

しかし…
 
仕事を前に進める上で重要なのは「正しいことを言うこと」ではなく、「正しいことを相手に正しく理解してもらうこと」
 
です。
 

折に付け取り上げてきたこのテーマを、今回も改めて取り上げることにしました。
 
あなたの正論を理解してもらえないとき、あなたが訴えかけたい相手は、あなたと同じ場所からそれを見ているとは限りません。
 

あなたの立っている場所からは丸く見える屋根も、相手の場所からは三角にしか見えないのかもしれません。「なぜこの屋根の丸さが分からないのですか」と声を荒げたところで、そこに共感は生まれません。
 
まず心がけるべきは、相手や相手の状況を理解することです。
 

「相手はどういう立場にいるのか」「現状をどう感じているのか」「何を期待し、何を心配しているのか」などを理解することは、正しいことを正しく理解してもらうための第一歩なのです。
 
さて、相手を理解するための方法は後日お話しするとして、今回は幸いにも、相手や相手の状況を理解できたとしましょう。これであなたの考えは相手に正しく伝わるはずですが…
はたしてそうでしょうか…
 
答えは「ノー」です。

 
自分が正しいと思っていることを正しく伝えるには、正しいことを正しく理解してもらうためのシナリオが必要なのです。
 
シナリオは多くの場合、直線的ではなく、時に大回りせざるを得ません。そのため、シナリオの作成には辛抱強さや発想の柔軟性が求められます。
伝えたいと思っている「正しいこと」を要素分解し、それらの要素を巧妙につなぎ合わせ、さらに緻密なシナリオを組み立てなければならないこともあります。
 
次回はシナリオづくりについて書きます。
 

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