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#9 「こどもを見る」スキルの重要性 〜学びをコーディネートする視点〜

来年度の研修内容について同僚と話をしていたら、同僚から一つ受けたい研修があるんだよねと切り出してきました。どんな研修なのと聞くと、AIに関することだった。近くに同じ感覚をもつ仲間がいたことに、「ありがとう!」と心の中で叫んでいたことに落ち込んでいるオカマサです。(思いはきちんと言葉で伝えること!!明日伝えます😊)

さて、今日は、2日間受けた研修の共通点についてお話します。
その共通点は、教師は「子どもを見るスキル」を高めるということです。

子どもの表情に注目

1日目の研修での話です。「17個の球根をすべて植えます。一つのプランターには3つずつ植えます。プランターはいくついるでしょうか」という算数の問題がありました。

計算は、17÷3=5あまり2 です。

これはできます。その後、多くの子の答えが5つだったそうです。
しかし、「6つ」と書いていた子が一人いることを先生は知っていました。5つという子に説明をさせると、あまりの2この球根を植えずに、余らせたままの図を書いていました。周りの子は、「いいでーす」と反応。

その時、先生は「6こ」と答えた子を注目していたら、頭を抱えていたそうです。それを見逃さず、「どうしたの?」と声をかけたら、みんなとちょっと違うと言ったので、説明をするように指示したそうです。

その子は、すべて植えますと書いてあるから、あまりの2この球根もプランターに植えるから、全部で6つですと説明しました。その時、先生が着目していたのは、5つと答えた子達の表情です。多くの子は、頷いたり、納得した表情をしたりしていましたが、顔をしかめていた子を発見し、どうしたの?と聞くと、その子は先ほど6この説明をした子と同じ説明を確認するように繰り返したようです。顔をしかめていた子は自分の間違いに気付き、思わず出た表情だったのでしょう。この子は確実にこの時間に学び取ることができました。

学び取るアシストの役割を果たしたのが、先生の「どうしたの?」です。そして、その言葉がけは、子どもの表情に着目し、変化を見逃さなかったことです。子どもの表情を言葉に変換する手助けを教師が担うことで、子どもが学び取ることに繋がる一例でした。

子どもの言葉をつなぐ

二日目の研修の話です。話し合いをする際に、自分の意見を事前に記述させ、それを座席表に落とし込んで、どの意見から口火をきると話が展開するか、この発言の後には誰の発言が続きそうかなど、子どもたちが書いた意見から、話し合いをシュミレーションして授業を行った実践の紹介でした。

私も以前、このような実践を行ってきたので、懐かしく思いました。しかし、この作業はとても時間を費やしました。授業後に、子どもたちの意見を打ち込み、それを基に、同僚と様々な展開をシュミレーションし、ねらいにせまれる話し合いになることを考えていました。時には、日をまたぐこともありました。

しかし、今では、クラウド上の付箋に各自が意見を打ち込むことで、すぐに話し合いができます。事前のシュミレーションはないですが、子どもたちが気になる意見について、「もう少し説明して」「つまりどういうこと?」「これは〇〇ということかなあ?」などと質問することで、話が展開していきます。教師がシュミレーションした展開で進めるのではなく、子どもたちが友達の言葉を繋いでいくことで、全体像が見えてきたり、新たな考えが浮かんだりします。

ここでの教師の役割は、子どもの質問の仕方や意見で述べた言葉を価値付けすることです。質問の仕方や意見の価値が明確になれば、子どもたちの学びはさらに加速していきます。

教科も内容も異なりましたが、2日連続で研修を受けたことで、教師のスキルとして大事な点が見えてきました。そして、これからの教師には「学びをコーディネートする」視点をもつことが大切であると感じました。

今日はがっつりと教育についてお話しました。ご意見、ご感想をコメントください。


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