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すきなきじ

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#エッセイ

作る、売れる、届ける、を繰り返すことの出来る喜び。

手作りの良き品々、ハンドメイド。 しかしこのハンドメイドという言葉の持つニュアンスが年々少し変わってきている気がして、『 ハンドメイド作家 』と呼ばれることに軽い抵抗感を持ってしまう。 ハンドメイド=趣味の手芸や簡単なアクセサリー ハンドメイド作家 =主婦のおこずかい稼ぎ 誰でもタダ同然で簡単に作れておこずかい稼ぎができるハンドメイド!みたいなテレビの特集などの影響なのか、誰でもハンドメイド作品を売れるサイトの間口が広まっているからか、なかなかこのむずがゆいイメージが拭

効率じゃなく、できる限り手間をかける。

 退院してはじめて、娘をお風呂に入れた。  新米パパは娘をお風呂に入れるのもひと苦労だ。てんやわんやの騒動を終えて、豆から挽いて珈琲を淹れる。しばらくぼおっと珈琲をすする。隣で娘は満足そうな表情でしゃっくりをしている。ヒック、ヒック。もうなにをしてても可愛い。おならでさえ、可愛いんだから。  赤ちゃんをお風呂に入れたりからだを洗うことを、沐浴( もくよく )という。意味を調べてみると、からだを水で洗い潔めること、とある。なんて神聖な字面であろうか。娘をお風呂に入れるまえに

「あなたに必要なひと」とは、つなぎとめようとしないからこそ、逆にあなたにつなぎとめられるひと

愛する人が「今日はだいぶ疲れました」と言ったので おつかれさま。よく頑張りました。あなたはとてもえらい!と言うと 「いつもえらいのは君です。僕の10倍えらい!」と言う。 それに対して私は そんなことはない、あなたは私の50倍えらい!と答える。 愛する人とは、いつもそんな会話ばかりしている。 そうやっていつも互いをねぎらい、ほめあう。 些細なこと、当たり前のこと、普通のことをていねいに拾いあげて、ほめる。 いつからだっただろう。 気づいたらそれが自然なことになっていた。

有料
250

いつだって、「できごと」より「考え」のほうが怖い

臆病なので、昔から意味もなく「怖い」と思うことがたくさんあった。 失敗することが怖かったし、ひとりぼっちになってしまうことも怖かった。時計の秒針が1秒ずつ時を刻むごとに「ああ、1秒ずつ死が近づいている!」と本気で考えこんでしまい眠れなかったこともある(今思うとヤバい)し、小学生や中学生の頃は、誰かに嫌われることが本当に怖くて、周りにいつも合わせるように生き、自分の意見をなかなか言い出せないような子どもだった。 その頃に比べると、今はだいぶたくましくなったなあ、と思う。失敗

民泊のホントのところ

民泊を始めてちょうど1年。色んな国から色んなゲストが来てくれています。6月15日より、民泊新法が施行されるため、今はそれに向けて書類を整えているところです。 さて、色々と問題も指摘されている民泊ですが、私はおおまかに3つの種類の施設があると思っています。 1、現在、ゲストハウスや旅館として合法的に経営をしているところが外国からの集客を目指している場合。 2、敷地内、あるいは実家など、人が住んでいない家、つまり空き家を利用している場合。古民家である場合やオーナーも同じ家に

現物を売る話

さっきまで飲みに出ていたのですが、そこで、知り合いの会社が破産したという話を聞きました。IT関連の会社で、ホームページを作って、運営管理などをしていました。そのうちに、自社のスキルを生かして、地元の店舗の集客ツールを作ったりしていたまでは知っています。その後、海外戦略をサポートする事業を始めたりしたのですが、あまりうまく行かず、最終的に会社は終了したようです。 小さいながら、一時期は景気良く飛ばしていました。一日に何度もFBやTwitterの記事が更新され、華やかな感じでし

暮らしの裏を走る

ローカル線の旅が好きなのは、人々の暮らしの裏側が見えるから。紀州へ行くため利用した紀勢本線は、家の裏を通っている。家の裏は線路で、家の前にあるのは道路だ。 車は家の表を通り、列車は家の裏を通る。表はみんな大体よそゆきの顔でキレイにしているけど、裏には等身大の生活が見える。洗濯物や布団を干していたり、焚き物をしていたり、家の中が窓からちょっと見えたりもする。裏の部分は無防備だ。旅先の無防備な裏の生活を見ると「違う土地に来たんだなー」と思う。 幹線道路沿いは日本国中、同じで、