かずち

毎日のちょっとした幸せをみんなと共有できるようになりたい。 400字で綴ります。 さく…

かずち

毎日のちょっとした幸せをみんなと共有できるようになりたい。 400字で綴ります。 さくらももこをこよなく愛する24歳です。 よろしくです。

最近の記事

伝えた日。

言えた。 やっと、言えた。 この3ヶ月間、一度決めた退職までの道のりが険しかった。 何かあったわけではない ただただ退職と向き合うのが怖くて、手放してしまったら無くなってしまうものばかり考えてしまって、毎日言葉にできない黒い靄に包まれて過ごしている気分だった。 後悔したらどうしよう。 次の職場も決まってないのに? そもそも、もっと向き合えばこの先も頑張っていけるのだろうか。 本当にいろいろなことを考えた。 でも、今日、やっと言うことができた。 どんな反応されるのか、とか

    • おばあちゃんシック

      小学生のころ、夏休みには必ず北海道の祖母の家に行っていた。 毎年子供だけで飛行機に乗り、観光地で商売を営んでいるのでお店の手伝いをしたり、毎日温泉に入ったり、水族館やゲームセンター、水風船など、とにかく沢山遊んで食べて、一回り大きくなって家へ帰るのだ。 おばあちゃんは誰よりもテキパキ働き、ご飯は美味しく、いつも笑っていて怖いもの知らず。 夏の心霊番組を見ているとき、みんながキャーキャー怯えている中、何故か涙ぐんでいるおばあちゃん。 「ちゃんと成仏できなくてかわいそうだね…」

      • 決意の揺らぎ

        今年の夏は非常に暑かった。 そんな暑い夏のある日に、私は、今の会社を辞めようと決めた。 色々な要因があるのだが、ざっくり言うならば、環境を変えて自分自身を成長させたい。といったところだろうか。 一度決めてしまえば、意外とすんなり適応できるようで、 終わっていない引継ぎなどを行い、積極的に退職に向けてじわじわと気持ちを固めてきた。 つもりだった。 最近どうしたことか、非常に落ち着いてしまっているのだ。 正直4月からの半年は少ない社会人人生の中でも一番を争うくらい、大変な期間

        • おしゃべり会に誘われた。 誘ってくれたのは以前、一緒に働いていた、私にとって先生のようなパートさん 年齢は実に40離れているが、こうしておしゃべり会に誘って、手作りご飯をご馳走してくれている。 出てくるご飯は毎回とても豪華で、とても自分では作ることができない手の込んだものばかりだ。 一緒に働いていた時、私はなかなかに不安定な精神状態で、仕事に行くのがしんどい時期が多かった。そんな時の支えになってくれていたのが、先生パートさん。 基本的に朝はテンションが低い私に向かって 「

        伝えた日。

          お疲れ様、楽しかった?

          前回の記事に書いてある一泊旅行には、行けなかった方もいる。 K君はダウン症20歳の男の人だ。 「男の人」と書いたけど、実際には身長150cmなく、表情、仕草もマスコットキャラクターのような癒しキャラ。 彼はとにかく、行事が大好きなのだ。 普段は、やりたくない作業があると、意地でも動かなかったり、給食の時間は30分遅れが通常運転だったり、非常にのんびり屋さん。 しかし、前回の旅行では誰よりも早く笑顔で通所して来た。 こちらも思わず、笑ってしまった。 そんな彼は今年、お留守

          お疲れ様、楽しかった?

          忘れない

          障害を持つみんなと一泊旅行に出かけた。 畑作業や陶芸作品作りに勤しむ日常からは一転する。 ホテルに泊まり、美味しいご飯を食べ、大浴場に入り、水族館でショーを見る。 なかなか行くことのできない旅行にみんなのテンションは抑えきれない。前日は楽しみで眠れない人が多いようだ。 それだけ一大イベントとなると、こちらの身も引き締まる。 とにかくみんなに、事故や怪我なく楽しんでもらいたい! 自分が楽しむことも忘れ、とにかくみんなが!!精神で動く。 旅行も終盤に差し掛かり、水族館最大の

          忘れない

          ぐるぐる

          この間の休みの日、大学の友達と電話をした。 社会人になり、中々集まれなくなってから電話をするようになった。 気軽に声を聴けて、励ましあって、どんどんありのままの自分に戻っていくような感覚になる。貴重な時間だ。 そんな電話の中である友人が「かずちは社会人になってから、現実を見てて、大人になったよね。前はコジコジ(さくらももこの描くメルヘンの世界 )の中にいるような人で、私はそっちのほうがあっているような気がするけど」といわれた。 その友人とはよく、将来の話をした。内容といえば

          ぐるぐる

          髪を切った次の日

          髪を切った。 ショートヘアの人は一か月単位で美容院に行かなければいけないらしい。そんな私は容姿にこだわりがなく、大変ずぼらであるため、3か月たって、もう切らないと…とうずうずしてきて、ようやく切る始末だ。御年24歳だ。 さて、今回は暑い夏のせいで、普段は結ばない髪を結んですごしていた。 加えて色落ちして明るく染まった髪がとても目立っていた。 いい加減何とかしないと、と思い、髪はショートヘア、色も限りなく黒に近い色へ。 と言っても、3か月周期は変わらないし、いつも通りのカット

          髪を切った次の日

          きっかけ

          美容師の友達がいる。 電車で1時間半かけて友達に会いに行く。 時刻は19:00 お店が閉まった後に、私の剛毛癖強髪の毛をせっせとカットしてくれる。 初めてカットをしてもらった日から、かれこれ5年くらい経っている。貴重な友達だ。 切ってくれている間は大切な近況報告の時間。 お店にはもう誰もいないので、喋りたい放題。 おっとりしていて、聞き上手。話しつつ、聞きつつ、ちょうど良いバランスで会話を続けていく。 何年か前に、やりたいことなんだろうと言う話になって、「文章とか書いて見

          きっかけ

          7年後の私へ

          「月見に行かない?」 の日がやって来た。 今日は十五夜、お月見の日だ。 勿論、1ヶ月前から決めていたこの日をとても楽しみにしていた。 たが、前日に事件は起こった… 前日やる予定だった担当会議が、なんとハーベストムーンの日に変更になってしまったのだ!!!これじゃあ、みんなで見ることもできないし、月見牛丼も食べられないし、会えるかすら分からない。 かなり残念なお知らせを友達にしたところ、快く許してくれた。 今回の十五夜は次に来るのは7年後だと言う。 7年後の私は今日友達と時

          7年後の私へ

          テキトーに

          今の会社に就職して三年目。 一年目、二年目は頼れる先輩がいて、多少大変なことがあっても、後ろに先輩がついている、と思うと楽に仕事と向き合えたし、実際、沢山フォローしてくれた。 三年目になると、急に主体となって動かなくてはいけなくなった。 今まで先輩に寄りかかっていた私は急に不安定になってしまった。 覚悟が決まるまで3ヶ月はかかった。 今でも先輩の面影を探してしまうし、逃げ出したくなってしまうことがある。何かの衝撃で簡単に崩れてしまいそうなくらいには脆い自覚がある。 先輩か

          テキトーに

          趣味は何ですか

          「趣味は何ですか」 知り合った人には必ずされる質問。 正直、こんなに聞かれるとも思ってなかったし、こんなに大事なんて知らなかった。 みんな知り合ったばっかりの人の趣味なんて聞いてどうするのだろう。 なんて、上から目線で考えていたけれど、実際に初めて関わる人には 「趣味とかありますか」なんていっちょ前に聞いてしまっている。 やっぱり、その人を知りたい、って思ったときに普段何をして過ごしているかは気になるところだ。 そんな私は、ちょうど一年前から御朱印集めを始めた。 友達とご飯

          趣味は何ですか

          空っぽの胃袋

          最近、忙しい気がする。 責任のある仕事が10月に控えているから、忙しくしていないと落ち着かない自分がいるのだ。 先日の休みに、気まぐれで言った占いで「感情線が不自然に伸びてるね~。もっと自分に優しくしてあげたほうがいい。他人って案外自分自身に甘いもんだよ。」と言われた。 そうなのかな?とも思ったし、そうだよな、とも思った。 「そうだよ!自分に厳しすぎるんだよ」と一緒に行った人に言われて初めて、心から、そうだよな、と思えた。 そうやって他人に認められないと自分をいたわれない自

          空っぽの胃袋

          ハーベストムーン

          「月、見に行かない?」 いきなり連絡がきた。御年25になる女子たちが月を見るために集まる。 何だかシュールだけど楽しそうで思わずニヤッとしてしまう。あぁ、変わってないなーとも思う。 「月見に行こうなんて誘われたの初めて笑 平安時代だったらそのあと告白されそうだね」 なんてうきうきしている気持ちを抑えて返してみる。 「一緒に農家行かない?」 中学二年の職業体験でもこんな風に誘ってくれた。 嬉しかった。私といえば、一人机と向き合い、農家行ってみたいんだけど、毎年行くのは大体男子

          ハーベストムーン

          おめでとう、カメレオンより

          中学の頃から、比較的誰とでも仲良くなれるような子供だった。 友人関係はどんな感じかと聞かれると、「親友と呼べるような人はあまり思いつかないけど、広く浅くって感じです。」と答えるのが模範解答だろう。 そのことがコンプレックスだった中学時代、つかず離れずで仲良くしていた友達がいた。 落ち着いていて静かで、何でも許してくれる、優しい友達。 付き合う人によって自分を変化させる、カメレオンみたいだった私は、その子の前では天然な妹キャラだったのではないかと思う。 しっかり者キャラ、おふ

          おめでとう、カメレオンより

          みんなどんな感じ?

          本日は何にも予定がない、はずだった。 前日夜、「これ行かない?」 誘われたのは、「みんなどんな感じ?展」というもの。 歯磨き粉の量はどのくらいつかう? 朝のアラームは何個つける? 自分にとっての普通はみんなにとっての普通ではないのかもしれない… 普通とは何か確かめに行く。 なんて面白そうなのだろうか!! 面白そうすぎる!行ってみたい!二つ返事で答える 何も考えずに気軽に行ける関係。流石姉妹。ありがたい 分かったのは、牛丼に紅しょうがをたくさん乗っける人は意外に少ないこと

          みんなどんな感じ?