きっかけ

美容師の友達がいる。
電車で1時間半かけて友達に会いに行く。
時刻は19:00
お店が閉まった後に、私の剛毛癖強髪の毛をせっせとカットしてくれる。
初めてカットをしてもらった日から、かれこれ5年くらい経っている。貴重な友達だ。

切ってくれている間は大切な近況報告の時間。
お店にはもう誰もいないので、喋りたい放題。
おっとりしていて、聞き上手。話しつつ、聞きつつ、ちょうど良いバランスで会話を続けていく。

何年か前に、やりたいことなんだろうと言う話になって、「文章とか書いて見れば良いじゃん!小学校の時とか上手だったよね」
と言われたことがあった。
びっくりした。
文を書くのは好きだったけれど、上手いか、と言われるとそんな自信はなかった。
そして、文を書くのは大抵宿題や作文の課題の時で、みんな嫌々やっていた。
そんな環境から、勝手に嫌なことだと思ってしまっていた。

でも、私は文を書くことが好きなのだ。

そんな友達は躊躇いがちに「美容師やめたら、習字の先生やってみたい」という
全力で勧めた。
友達は字がとてつもなく綺麗だから。


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