2018年末、九州の友人の井上さんから変わったヒメドロムシを採集したとのメールが入った。添付されていた写真を見ると確かに変わっていたが、かなり小さな体で玄人好みな感じの種だった。Macronychini族という触角が短くなる仲間であることは間違いなく、触角が6節のようだ。さっそく最新の教科書であるHandbook of Zoologyのヒメドロムシ科のところを見てみると、触角の節数が減少するMacronychiniにあっても最小が7節とある。これはすごい発見かも。でも近縁の属
はじめて自分の名前が学名に付いたのがヒゲナガヒラタドロムシNipponeubria yoshitomii Lee et Satoだった。
1995年4月にヒラタドロムシの世界的な研究者である台湾大学の李奇峰(Chi-Feng Lee)さんが名古屋女子大学の佐藤正孝先生の研究室を訪問した。その際、日本のヒラタドロムシを採りたいということで、採集の案内役が私のところに回ってきた。ヒラタドロムシは小型のコウチュウで幼虫はマルハナノミ同様水生。丸い陣笠のような形の幼虫は渓流や小川の