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【漫画紹介】チ。-地球の運動について-|リナ@石垣島|漫画ノオトVol.1

こんにちは。
以前「縁をつなぐエッセイ」で記事を書かせて頂きましたリナです。
そのエッセイがキッカケで、有り難い事に編集者の佐藤さんやまーるライターさん達と繋がる機会に恵まれました✨

その時の何気ないお話から、この度、私がオススメの漫画を紹介する。
という記事を書かせて頂く事になりました。
ありがとうございます♡

とは言っても、書評なんて大それたものではなく、「これすっごい良かったよー♡是非読んでみてー♡」って、ご飯しながら友達に話すような感覚で、あくまでかるーく(時に熱く笑)オススメさせて下さい☺♡


さて、記念すべき最初の作品は
『チ。-地球の運動について-』作者:魚豊(全8巻完結)
です!

私はこの表紙で一瞬で心を持っていかれました!

このコーナーを始めるにあたり、数あるオススメ作品を思い浮かべた時
1回目はもう絶対にこれしかない!と即決でした笑

ネタバレはなるべくしたくないので、ストーリーをザッと説明すると、

。。。
時は15世紀前期のP国。C教という絶対的宗教下のなか、天文学に興味を持った少年が、ある人物により1つの「説」と出会う事によって、それまでの思想も、信念も、人生さえも大きく変えられてしまう。
そしてその「説」は、その少年だけでなく、多くの人を巻き込みながら動いていく。
。。。といった感じです。

まぁ更にザックリ言うと、「天動説が絶対の時代に、地動説を訴えた人達の話」です。←ザックリもザックリ笑

「天動説」「地動説」と言えば、歴史の授業で習うので聞き覚えがある方も多いかと思います。
コペルニクスという人が、当時定説だった天動説とは全く異なる地動説を発見・発表。彼の地動説に賛同、引き継ぐ人々がいたものの、長年弾圧され続け、地動説が証明されたのは彼の死後400年も後の事。

その1人、ガリレオ・ガリレイが宗教裁判にかけられた際に残した言葉「それでも地球は動いている(回っている)」は有名な言葉ですね。

15世紀といえば、日本は室町時代~戦国時代。
大航海時代や、コペルニクスが地動説を説いたのが16世紀なので、それ以前の時代です。
その時代の歴史背景、史実とフィクションを上手く混ぜこんだ物語になっています。
作者がこの作品を描いたのが23歳だそうな。天才か!笑

このページ何度見ても痺れます…!

「地」動説の「チ。」なんですが、読み進めていく内に、また違った「チ。」が登場するので、そこがまた作者の上手いトコで「天才か!」となります笑

感想・オススメポイントとしてはですね、「とにかくアツい!」の一言につきます。
心を揺さぶる。なんてレベルではなく、心をわし掴みにされて、更にぐわんぐわん揺さぶられまくる!という物語です。

私は1巻発売時に、その表紙でまず心を持っていかれまして。
そして、1巻読了後には続きを読まずにはいられない!という状態に。
それくらい、読者を引き込む引力と熱量のあるストーリー展開です。

C教(宗教)という絶対的な権力によって、弾圧されている人達。
生まれた階級で、性別で、人種で、思想で、自由や尊厳を奪われ虐げられる。
その内に、思考停止状態になって諦めて人生を生きていく者。
または、それが思考停止状態ということすら気付かずに生きていく者。

そんな時代の中で、この物語の主人公達は、自分の中に芽生えた「好奇心」の芽を、摘み取る事なく、目を逸らさずに真実を追求し、やがてそれを大きな信念として、突き進んでいく。
そしてそれが、自分が成し得る事が出来ないと解った時には、次の人へと託していく。
そういった強さと靭やかさを持った人達です。


読んでいて私が感じたことは、

どんなに強大な権威を用いたとしても、
人の持つ好奇心や探究心、想いを押さえ付けることは出来ない。
それはきっと、その心を持つ当人でさえも。
だって「感動」とか「愛」とか「情」なんていう、目には見えない不確かなモノ。合理性に欠けているし、面倒くさい。
そんなモノなんて持たない方がずっとシンプルで生きやすいはず。
それなのに、その不確かなモノたちが、どうしてこんなにも人を突き動かすのか。「愚か」だと、「無理ゲー」だと、頭では充分過ぎるほど解っているのに、止められないのか。

という事です。

そしてそこに、この物語の本質があると感じます。

「好奇心は猫を(も)殺す」というイギリスのことわざがあります。
“過剰な好奇心はその身を滅ぼす”といった意味の、いわば戒めのことわざです。
でも、その好奇心があったからこそ、そしてそれを突き詰めた人達がいたからこそ、イノベーションが起こり、科学や技術は発展して世界は豊かになりました。

この物語の主人公達の様に、歴史に名を残すことのなかった沢山の人達の「好奇心」によって今のこの世界が出来上がってきたのだな。と思うと、本当に人類の壮大な歴史に心が震えます。

「命を捨てても、曲げられない信念はあるか?」
「世界を敵に回しても、貫きたい美学はあるか?」

この物語のキャッチコピーなのですが、
もうね…とにかく名言が物凄く多いんですよ!
「え?なに?名言製造機なん?」
ていうレベルで名言が出てきます。
矢継ぎ早すぎて心(と涙腺)が追いつきません。笑

ここで私の好きな名言を少し☺✨

「一生快適な自己否定に留まるか、全てを捨てて自己肯定に賭けて出るか、どちらを選ぶも自由だ。」-2巻で登場する男性キャラクターの台詞

「つまり俺は、ちょっと前まで早く地球(ここ)を出て天国へ行きたかったけど、今はこの地球(かんどう)を守る為に地獄へ行ける。」-4巻で登場する男性キャラクターの台詞

「寧ろ神に奪わせるな。感情の主導権も、生きる意味も。」-6巻で登場する叔父さんが姪に言う台詞

「積み上げた歴史が 動揺を鎮めて 臆病を打破して 思考を駆動させて… いざって時に、退(ひ)かせない。 全歴史が私の背中を押す。」-7巻で登場する女性キャラクターの台詞

ホントはもっとあるのですが我慢…😂
ストーリーと併せて読むと台詞の良さが倍増します✨

本当に名言まみれなので
あなたの心をわし掴みにする、背中を押してくれる
そんな言葉がきっとあるはず♡


余談ですが
私の大好きなアーティスト
amazarashiの楽曲「カシオピア係留所」
こちらが本書とコラボしていてMVと歌詞がストーリー仕立てになっています💫

プラネタリウムイベントだったそうな

まるで本当にこの出来事があったかの様に、登場人物1人1人に想いを馳せる事が出来て感動が倍増します🥹💫
読了後に是非併せて聴いて頂きたい1曲です♡

そしてこの作品
今年2024年にアニメ化決定との事なので(7月現在、放送日情報未公開)10月期にアニメになるのかも?
個人的には星がキレイに見える1月期でもいいなー💫とも思っています笑

「ノヴァクの声は津田健次郎さんであれ」←心の声

(追記)
記事作成後に発表がありました!
10月にNHK総合テレビ(毎週土曜午後11時45分)にて放送されるようです💫
しかもノヴァクの声津田健次郎さんでした!わーい😃!


さて、1回目から暑苦しく長文になってしまいましたが笑
読了後、あなたが見たいと思うのは、大きな満月でしょうか。満天の星空でしょうか。はたまた、昇りゆく朝日でしょうか。

どれも違うけれど間違いなく、どれも美しい事と思います✨
この物語の世界観に浸りつつ、今このチ。に存在する事を感じながら味わってみてください🌍💫

これにて
「チ。-地球の運動について-」のオススメを締めさせて頂きます💫

最後までお読みくださり
ありがとうございました☺♡


この記事を書いた人

リナ
石垣出身。書店員。
幼少期から本も漫画も大好きです。
基本は少年青年漫画(アングラ系)好き。
脳内が疲れた時は癒やし漫画と少女漫画♡
動物と子供漫画は秒で泣くタイプ。
アニメも好きで今期は「逃げ上手の若君」「ラーメン赤猫」「推しの子2期」「僕のヒーローアカデミア7期」推しです♡

「あおmade」という名でハンドメイド作家をしています。
Instagram:aone88linux


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