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【超ネタバレあり】20世紀FOXへの愛と感謝を綴った思い出ムービー『デッドプール&ウルヴァリン』

【個人的な満足度】

2024年日本公開映画で面白かった順位:1/92👑
生涯で観た映画の中で面白かった順位:10/2632
  ストーリー:★×100
 キャラクター:★×100
     映像:★×100
     音楽:★×100
映画館で観たい:★×100

【作品情報】

   原題:Deadpool & Wolverine
  製作年:2024年
  製作国:アメリカ
   配給:ディズニー
 上映時間:128分
 ジャンル:ヒューマンドラマ
元ネタなど:過去すべてのマーベル作品
公式サイト:https://marvel.disney.co.jp/movie/deadpool-and-wolverine

【あらすじ】

※映画.comより引用。
不治の病の治療のために受けた人体実験で、自らの容姿と引き換えに不死身の肉体を手に入れた元傭兵のウェイド・ウィルソン(ライアン・レイノルズ)は、日本刀と拳銃を武器に過激でアクロバティックな戦闘スタイルのデッドプールとして戦いを続けてきた。戦う理由はあくまで超個人的なものだったが、そんな彼が世界の命運をかけた壮大なミッションに挑むことになってしまう。

この予測不可能なミッションを成功させるため、デッドプールはウルヴァリン(ヒュー・ジャックマン)に助けを求める。獣のような闘争本能と人間としての優しい心の間で葛藤しながらも、すべてを切り裂く鋼鉄の爪を武器に戦ってきたウルヴァリンは、とある理由で、いまは戦いから遠ざかっていたが……。

【感想】

※以下、ネタバレ全開です。
公開から2週間以上経ったことに加えて、公式やキャストがすでにネタバレを始めているのでもういいかなと思いまして、ネタバレありの感想になります(笑)さっき2回目を観てきたのですが、いやー、これオチわかってて観てもやっぱり面白かったですね~。

<映画を100%楽しむには予習は必要>

本作は予習がいらないなんていう監督の言葉もありますが、、、確かにこれまでのマーベル映画とのストーリー上の密接な繋がりはないので、そういう意味では予習はそこまで必要ないかもしれません。とはいえですよ、そもそもの設定だったり出てくるキャラクターだったりは過去作から引き継いでいる上に、そのキャラクターがもうね、一番古いのだと1998年の映画からきているぐらいなので、今回の映画を100%楽しむためにはやっぱり予習はしておいた方がいいなと思うわけです(笑)今回の映画は賛否両論ありますね。割とトントン拍子に進むストーリーに過去のキャラクターを勢揃いさせて、まるでおもちゃ箱をひっくり返したような作りに乗り切れない人もいるのはわかります。僕自身、細かい部分での疑問がないわけでもないですから。ただ、自分が高校生からずっと観てきた映画のキャラクターたちが、全員ではなにせよ出演者そのままでまたスクリーンで観れるっていうだけでエモさ爆発ですし、それが手を組んで戦うっていう世界観にもう心酔状態ですよね。これは古参のファンに焦点を当てて、これまで20世紀FOXが作ってきたマーベル映画への愛と敬意を表すとともに、「今後は我々がしっかり引き継いでいきます」というディズニーの所信表明のようにも感じられました。

<ネタの宝庫>※以下から盛大なネタバレになります。

で、今回はしょっぱならから映画館が笑いに包まれていました。ウルヴァリンの感動的な死を描いた『LOGAN/ローガン』(2017)を"汚す"ことから始まり、ウルヴァリンの変異体を探す中で、まさかのヘンリー・カヴィルが扮するウルヴァリンも登場。彼、もともとはDCでスーパーマン役でしたからね(笑)DCがユニバースの再構築を始める関係で役を降ろされちゃいましたけど、そこですかさずマーベルが手を差し伸べているところに笑います。

んでもって、デッドプールとウルヴァリンが虚無空間に送れられたときに出てきたのがクリス・エヴァンス。「え、待って、キャップ、、、?キャップなの、、、?」ってあわあわしているときに出たセリフが「アッセンブル!」かと思いきや、まさかの「発火(フレイム・オン)!」。これは、彼が昔出ていた『ファンタスティック・フォー』シリーズ(2005-2007)のネタです。そこでクリエヴァは人体発火するジョニー・ストーム役だったんですよ。公開初日に観に行ったとき、ここでは歓喜の声が上がっていましたね(笑)しかも、そこのシーンは全体的に『マッドマックス』(1979-2024)シリーズをパロッたような雰囲気で、デッドプール本人もまさかのフュリオサネタを(笑)

以降、かつての『X-MEN』シリーズ(2000-)でおなじみのキャラクターが、当時のキャスト続投で多数出てくるのもエモいところです。大体の人が当時30代かそこらだったから、今もう50代ですよ。よく出演OKしたなと(笑)中でもびっくりなのが、デッドプールとウルヴァリンが境界線に暮らすヒーローに会いに行ったときに現れたエレクトラ(ジェニファー・ガーナー)とブレイド(ウェズリー・スナイプス)!「いやマジか!」と。エレクトラなんてベン・アフレック版『デアデビル』(2003)を観てないとわからないですし、ブレイドに関しては1作目の公開が1998年なので、今回出てくるキャラクターの中では一番の古株なんじゃないですか。実は僕はMCU版の公開が決まったら観ようと思ってたので、本編自体はまだ未鑑賞なんですけど。そんなコアすぎる2人まで登場させるなんて思いもしなかったので歓喜の嵐ですよ。そんな中で一番驚いたのが、トランプにエネルギーを込めて武器化する能力を持つガンビットの登場です。演じたのチャニング・テイタムなんですが、実はガンビットの単体映画も企画されていたのに立ち消えになった経緯があって、チャニング・テイタムがものすごく落ち込んだという話があります。だから、今回このような形で実現できたことは本当に奇跡のような話なんじゃないかと(笑)あと、『LOGAN/ローガン』でX-23を演じたダフネ・キーンも登場。当時12歳だった彼女もすっかり19歳のレディです。彼女らが共闘して敵のアジトで大暴れするシーンのかっこよさときたらなかったですね。

<映像と音楽がガチハマり!>

でも、戦闘シーンで一番かっこよかったのは、終盤でデッドプールとウルヴァリンが約100人のデッドプールの変異体と対峙するところです。横スクロールで2人が変異体をボッコボコのグッチャグチャにしていく後ろで流れるマドンナの『Like a Prayer』(1989)がマッチしまくりで眼福&耳福なんですよ!!ラストでの使われ方もよかったですし、「デッドプールとウルヴァリンが手を組んでマドンナが流れたら無敵なんだよ!」っていうセリフもありましたけど、まさにその通りでした。この音楽の使い方は本当に秀逸です。マドンナ本人が使い方の助言をしたそうですが、さすが"クイーン・オブ・ポップ"ですね。ちなみに、ここに出ていたレディプールを演じていたのは、ライアン・レイノルズの奥さんであるブレイク・ライヴリー。エンドクレジットでその名前を確認できました。

<そんなわけで>

この映画を存分に楽しむには、それこそ過去のマーベル映画をすべて観ておくに越したことはありません。でも、これはそういう付け焼刃的なものではなく、2000年代からリアルタイムで観てきた人の記憶や思い出を刺激するエモーショナルな作りがウリだと思うんですよね。だから、ハマる人はとことんハマるけど、その経験がないとあまりハマらないかもしれません。エンドクレジットなんかヤッバいですよ?過去の映画の舞台裏や本編の映像を、結婚式の二次会ムービーのように流すからもう目頭が熱くて熱くて。当時まだ30代になったばかりのヒュー・ジャックマンの姿が若くて眩しかったです(笑)とにかく、マーベルファンでまだ観ていない方にはオススメします!!

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