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マーケティング戦略まとめ

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2021年3月の記事一覧

今大会ナンバーワン投手という言葉

高校野球のセンバツ大会が始まりましたね。

毎度、甲子園大会の時期になると「今大会ナンバーワン投手」とか「令和の怪物」とか「西の○○、東の■■」といった選手の紹介のされ方があります。

これも一つのレトリックですね。

その言葉を聞いただけで、その選手のことをよく理解もしていないのに意図されたイメージが植え付けられます。

そして、そういったレトリックを使われない選手はほぼ注目されない。これもレト

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レトリックにはレトリックで対抗せよ

主流派経済学者はインフレを過度に怖がります。インフレになると世の中に大惨事が起きるかのように、デフレを脱却していない日本においても、インフレに向かわせる考え方が出たと同時に、学者がインフレリスクに関する記事を出してきます。

ハイパーインフレーションになる
国債の信用が
国の借金

などは、主流派経済学によるインフレを引き起こさないために作られたレトリックです。

正しい経済感を持った方も最近は多

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よいビジョン

組織やプロジェクトを一つの方向に向かわせるためには、ミッション・ビジョンの策定が重要になります。

「自分たちがもっている豊富な情報・スキルを相手方の集客に役立てる」ということをミッションとしている場合、ビジョンには近い未来のあるべき姿を設定する形になります。

こういったとき、あれこれ言葉を並べてしまうと多くの人に浸透させることができないため、ワンワード&レトリックを用いた言葉を創ることがとても

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俯瞰して見ることで本質を見失わない

論点づらしの常套は、ミクロの視点でその現象を拡張し、マクロに影響を与えることです。

本来ならば、右の方向に進むのが正しいとしても、なんとか左に持っていきたい。
普通に進めると、右に行ってしまうので、目の前のやたらと細かいミクロな現象に着目して、レトリックやレッテルを貼りながらも左への一歩を誘導する。

これに対抗するには、マクロの視点で本質を解いて、ミクロに影響を与えることです。

つまり、論点

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脳は見た目で錯覚する

人の脳はその省エネ構造により、全ての情報を分析してから判断を行うということはしません。蓄積された知覚と目の前の情報を照らし合わせて、補完して物事を判断します。

人は見た目が何割という本も出ている通り、初対面の人に対してはその風貌で補完し、その人のアイデンティティを仮認定します。

スキンヘッドで大柄の目つきの悪い人=なんか悪い人っぽい

といったように。
仮認定と書きましたが、最初の認定をそのま

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弱者は一元的品質で勝負するという考え方

品質や顧客満足度の管理方法として、狩野モデルがあります。

下から
・無関心品質
・当たり前品質
・一元的品質
・魅力品質

このモデル、結構目から鱗でマーケティングにおけるポジショニングや何を伝えるかの軸を考える際にも活用することができます。

もし、自身がカテゴリ内においてトップ企業ではない場合、チャレンジャーやフォロワーに該当すると思いますが、顧客にトップ企業ではなく自身の企業を選んでもらう

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吸引力が変わらない掃除機という人々を踊らせた秀逸コピー

掃除機の具合が悪いので、新しく購入しました。

ネットで調べていると、口コミとして「サイクロン式はパワーも弱いし掃除が手間だから紙パック式にした」という書き込みを多数見ました。

自分も紙パック式に回帰した一人です。

当時のダイソンのコピーである「吸引力が変わらない掃除機」は秀逸だったなぁと改めて思いました。みんながみんなダイソンを欲しくなってしまったのではないでしょうか。

吸引力が変わらない

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人の脳は知覚の結びつきを使って省エネで物事を処理する

人の脳は、ある物事であったり情報を全て解析して、物事を処理・判断するわけではありません。なぜならそれには多大なエネルギーを消費するし、処理に時間がかかってしまうからです。

これは本能として植え付けられているもので、太古の昔に処理に時間が掛かってしまうと、外敵に襲われてしまい命を落とすことにつながるからです。

この省エネを実現させているのが、過去に経験した知覚の結びつきで、ある現象に遭遇したとき

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伝え方 失敗例と改善

前々回からのエントリーの続き。

自分自身、今まで伝わっていると思っていたことがあまり伝わっていないことに気付かされたことがあります。

あんなに何度も話していたのに。と正直落胆してしまいました。

思い返すと、結構な時間を掛けて前置きが長い話をしてしまっていたと反省しました。

そして話す順序も結論→理由→証明ではなく、理由→結論といった真逆の順序で話してしまっていました。

共有が成長につなが

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左脳と右脳に働きかけて伝えたいことを移植する

前回からの続きのエントリー。

では、伝えたいことをどのように相手の脳に移植するのか?ですが、
右脳と左脳をどちらも使ってもらうようにすることで、内容を覚えて持ち帰ってもらうことができます。

左脳はロジカルであるということ。
人の脳は整理をすることに気持ちよさを覚えるので、しっかりとロジカルな話の組み立てで話すことが重要になります。

1つのテクニックとしては、
何が言いたいの?何でなの?本当な

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伝え方は簡潔に 3ステップで

ビジネスでリーダーをやっていると、方針だったり戦略だったりをメンバーに伝えるケースは多くあります。

そして、恐らく誰もが経験するのが、こちらの意図が伝わっていないということ。

あんなに丁寧に何度も話したのにメンバーに伝わっていないことがわかると気落ちしてしまいそうになります。

これって、相手の理解力が低かったり、こちらに落ち度があるわけではないようです。そもそも人は話の8割を聞き流している。

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ブランドとは体験のZIPファイルのようなもの

生活向上が行動の根っこにあり、その生活向上を感じている人がカテゴリ需要者で、最適選択として、よりその生活向上を描けるものが優位に立ち、そして需給バランスで最終的に購買行動が決定される。

と数回に渡り伝えて来ましたが、

生活向上が頭に描かれるということで押さえておかなければならないのは、ブランドというものです。

頭に描くということで、人は横一線ではありません。過去にそのモノによってよい体験をし

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品質が良ければ選ばれるわけではない

前回のエントリーで、他よりも選ばれるブランドは、他よりも生活向上が描かれることが最も大事と記載しましたが、実際に最適選択をするのには、それだけだと足りません。

需要と供給のバランスで決めているのです。

質の良さ、生活向上が描けるといった前回までのエントリーは需要面。もし、それを手に入れることによって行動コストを全く払わないのであれば需要面のみで決定します。
何かを得るには、何かを差し出している

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狩野モデルで構成要素を見てみる

最適選択のステップで、生活向上がより描ける方が優位に立つと前回書きましたが、じゃあどういった点を気をつけなければいけないのか?については色々な手法があります。

最近、考え方として妙に納得できたのは、狩野モデルの品質軸です。
ざっくりいうと、品質の評価には、いくつか毛色の異なる要素があって、
・こんなの欲しかったという 魅力品質
・あれば選ぶし、なければ選ばないという 一元的品質
・そこは押さえと

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