吸引力が変わらない掃除機という人々を踊らせた秀逸コピー

掃除機の具合が悪いので、新しく購入しました。

ネットで調べていると、口コミとして「サイクロン式はパワーも弱いし掃除が手間だから紙パック式にした」という書き込みを多数見ました。

自分も紙パック式に回帰した一人です。

当時のダイソンのコピーである「吸引力が変わらない掃除機」は秀逸だったなぁと改めて思いました。みんながみんなダイソンを欲しくなってしまったのではないでしょうか。

吸引力が変わらないという言葉に対して、ずっとゴミを強力に吸い続けてくれると思ってしまった人は多いのではないでしょうか?

本当にゴミを吸って欲しいのであれば、ワット数が最も参考になる数字です。
でも、当初は吸い込む力=ワット数という認識は多くの人が持っていなかったため、サイクロン式=吸引力が変わらない=いっぱいゴミを吸ってくれる=ダイソンという知覚が形成されたのかと思います。

そして、実はサイクロン式はゴミを捨てる際に出すとが舞ってしまうため、結構メンテナンスが大変なのです。

世の人を踊らせてしまった秀逸なコピーなのかもしれません。

ダイソンはいっぱいゴミを吸ってくれるとは言っていません。あくまでも吸引力が変わらないと伝えただけ。でもそれを受け取った人はゴミをいっぱい吸ってくれると誤認したわけです。

このように、ある情報に接することで人は自分の生活が豊かになるかという想像をもって行動に移します。その生活向上が頭の中に描かれるコピーは人を動かすので秀逸なコピーとなります。

今日は、コピーを作る時はそれによって生活向上が描かれるかを意識しよう。という話。

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